ブラインド・ステッチ | ”Bench work study" Hand sewn welted製法の靴作り教室

ブラインド・ステッチ

 ど~も。夏休みを楽しんでいますか?  お教室はお休みだったので、仕事をチャッチャか片付けよう!と気合はありましたが、仕事のスピードは別に変わりませんでした。(泣)


 昨日はお客様に1足納品があり、こちらが嬉しくなるほど喜んでくださり、気分快調でワークショップへ帰って靴作り。


 仕事を21時に終わらせて、久々に友人とワークショップから徒歩15秒のBARで終電時間まで飲んでたのですが、やたらと酔いが早く、『おかしいな?』と思っておりましたが、昼食も夕飯も食べるのを忘れていたのに気づいた時はヘベレケでした。(笑)


 そんな訳で今朝は腫れぼったい目をして、ブラインド・ステッチの靴の製作。『ブラインド・ステッチ』とはウェルト上のステッチを見えないようにステッチするやり方。「そんな事出来るの?」とお思いでしょうが、不可能などないのです!!(笑)


 ブラインド・ステッチの方法は、ソールにふたを切り込んで開けるのと同様に、ウェルトにもふたを切り込んで開けるのです。ですから、ステッチは大きい幅で縫ってふたをして、ウェルトのギザギザは細かいファッジ・ウィールで形をつける事が出来ます。ステッチの数が少なくてよい分、私はこの製法大好きなのですが、めったに来ない注文なので、今回はもっと楽しんでみようと、新しいやり方にチャレンジ!!


 普通はウェルトを縫い付けた後に、ウェルト上にふたを開けるのですが、今日は縫う前にウェルトにふたを開けておいて、縫ってみました。まだソールはつけていないので、よい結果になるか、やり直し(怖い!!)になるか解りませんが、現段階では悪くなさそうです。


 ウェルト上のギザギザの間隔は基本的に細かければ『エレガント』に見え、広ければ『カジュアル』に見え(もちろん足のサイズとのバランスを考えた上で)ますが、やたらと細かいのを好む方もいて、聞いた話によると、昔の日本の職人さんはかなり細かいステッチをして、腕を競い合ったらしいですが、イギリスでは細かいギザ注文があったときは大抵『ブラインド・ステッチ』です。(笑)細かいステッチには別に機能性はないですから。(逆に細かすぎるとウェルトが切れやすくなるのではないでしょうか?)


 靴作りをしたことがない方には『何のことやら?』でしょうが、靴作りの製法は本当に色々あります。イギリス紳士のこだわりぶりがうかがえます。