コミュニケーションで育む「信頼」 | 親子の笑顔を大切にしたい~♪

親子の笑顔を大切にしたい~♪

不登校・ひきこもりのお子さんをもつ保護者の方に、
伝えたい事や気づいた事、わかちあいたいことを届けます。

親は良かれと信じ、子どもに対して、

  「~したらいいんじゃないの?」
  「これは、おかしいんじゃない?」
  「それは、どうかしら? やめたほうがいいんじゃない?」
  「こっちにしたほうがいいわよ。」
  「どうして、そんなことするの!」

などなど言い続けます。

ヒートアップすると、頭ごなしに、

  「何やってるんだ! やめろ!」
  「いつまでそんなことしてるんだ。いい加減にしろ!」

と言います。

親子の関係はギスギスしだし、
気がついたときには、
断絶状態になることもあります。

中学校から不登校になった光君は、
少しずつ打ち解け始めていましたが、
先日、お父さんから頭ごなしに怒鳴られ、
またまた、部屋にひきこもりがちになりました。

親が寝たら起き出し、
カップラーメンを食べたり、スナック菓子を食べ、
親が起きる頃には、自分の部屋に戻る生活です。

そんな中、お母さんは、光君が元気になることを信じて、
温かく見守りながら待ちました。

3週間たったころでしょうか・・・
少しずつ姿を見せ、ご飯を食べたり、
リビングに置いてあるパソコンをやるようになりました。

お母さんは、どういう気持ちでいるのか聴きたい気持ちで
いっぱいでしたが、何とか抑えました。
光君も、何か話したそうでしたが、話しかけてくるまで待ち、
しゃべりすぎないように気を付けました。

  「心と心がつながっていれば、言葉はいらないかも!!」
  「一緒に穏やかにいるだけでいいのかな!」

そんな気持ちになってから、だんだんと
ご飯をしっかり食べてくれるようになりました。
  「どんな気持ちでいるのかしら・・・」
とお母さんは、不安でたまらなかっただけに、
うれしい気持ちでいっぱいになりました。
でも焦らず自然に声かけしようと、光君を温かく見守りました。

翌日、少しずつ話かけてくるようになりました。
一生懸命に聴きましたが、会話が長くは続きませんでした。
ただ、食べたいものや借りてきてほしいDVDを
伝えてくれました。
お母さんは、
  「少しずつ、私に歩み寄ってくれている。
   今度こそ、上手に接しなければ・・・」
と気持ちを引き締めました。

さらに翌日、久しぶりにリビングにきて、
一緒にDVDを見たり、話をしました。
夕飯も一緒に食べながらいろんな話ができました。
  政治のこと、映画のこと、音楽のことなどなど
そして光君は、将来の希望を少しだけ、お母さんに話しました。
  
翌日は、これまでにはない大きな変化がありました。
光君は、自室に閉じこもっている間に考えたことを
たくさん話してくれました。

  「今のような頭でっかちで行動できない自分ではだめだ。
   とにかく小さなことから始めないと・・・」

から始まり、具体的にやりたいことを熱く語りました。

そして最後に、
  「まず、外へ出ることから・・・」

お母さんは、ここまで心を開いてくれた光君に感謝しました。
これまでは、すぐに先走ってあれこれ提案しましたが、
今は、光君の考えを尊重し、光君のペースに寄り添い、
温かく見守り、彼を信頼していこうと決めました。

親の覚悟は、子どもの自信が育つ土台です。
親から「信頼」を心や身体で感じ取った子どもは、
人を「信頼」することができます。

「信頼」は、人を頼ったり、人に任せたりできる能力です。
このことを社会に出るまでに身につけられたら、
生きている喜び、生かされている歓びに感謝しながら、
活き活きとした人生を歩めます。

光君親子は、小さな一歩を歩み始めました。
この日の感動を、いつまでもいつまでも大切に、
歩み続けていけたらと心から願っています。


NPO法人相談室ハーモニーのHP「日々感じたこと」は、随時更新しています。
お時間のあるときに、のぞいてみてください。

http://be-harmony.p1.bindsite.jp/diary/saishin.html

ペタしてね  
読者登録してね
にほんブログ村 子育てブログ 不登校・ひきこもり育児へ
にほんブログ村