衝突事故 | 「窓辺の風景」 ・・・喜・想・哀・楽  

「窓辺の風景」 ・・・喜・想・哀・楽  

かけがえのない大切な時の流れ・・・
心の窓を開いて望む一瞬の風景を、優しい言の葉で綴ります。

毎年のコトながら、年末は休みなく東奔西走の毎日が続きます。

今年1年の出来事を振り返り、すぐそこまで近づいてきている

新たな年の希望に思いをはせる頃に、大切なご家族を見送られる

ご遺族の姿には、胸を締め付けられるばかりです。

時期的に増えてしまう交通事故や突然死は、ご本人はもちろんのこと

残された人たちの無念が、さらにのしかかります。

日頃から車を運転する者として、決して他人事ではない交通事故。

その当事者に、実は私もなってしまいました。幸い、大事には至らず

相手方との事後処理を、保険屋さんにお任せしている状況でございます。

ちょうど一週間前、クリスマスイルミネーションを楽しみ、自宅近辺まで戻り

ファミレスでコーヒーを飲みながら、おしゃべりをしていたオバチャン3人組。

気がつくと午前0時を回っていました。車に乗り込み、さあ帰ろう!!

いつも利用する駐車場の出口は大通りに面しているのですが、その日は

道路工事が行われており、右折するには片側通行のタイミングが図りにくいと思い

もう一方の、わき道に出る方の出口へと向かいました。

道路に向かってゆるい下りの傾斜があるため、一旦停車して左右を確認し

ブレーキから足を浮かした状態で、ゆっくりと左折しようとした瞬間

フロントガラスに迫ってくる影がありました。ゆるめかけた足を戻して

ブレーキを踏んだのですが、同時にガシャンという鈍い金属音と

ボンネットに人が乗り上げて転げ落ちる、ほんの数秒ながらも

スローモーションのような光景に、私たち3人の悲鳴が重なりました。

車外に出ると、車の真ん前に若い男性が横たわり、50ccのバイクが

倒れていました。近づいて声をかけると、意識ははっきりしているようで

しばらくすると起き上がり、足が痛いとだけボソッとつぶやきました。

私は、同乗していた友人に救急車を呼んでくれるように頼みました。

現場のすぐ近くに消防署があったため、ものの2~3分で到着しましたが

もうすでに男性は立ち上がり、道路工事の作業員の方が通報して

くださったのか、パトカーもすぐに駆けつけて、現場検証が始まりました。

私は、出口の右側に設置されたカーブミラーと直視で、付近に走ってくる車も

通行人もいないことを確認した上で動き始めていたにも関わらず

左側から走り寄って来たバイクは、私の車の前面左側にぶつかり

走行不可能なくらいに破損していました。私の車はエンジンがかかりましたが

ライト周辺の部品は砕け、バンパーも外れかけた状態だったように思います。

時おり小雨が降る深夜、小1時間あまりの現場検証を終え、連絡先を

交わして、彼は軽症と判断して戻っていった救急車を再度依頼し

救急病院へと治療に向かいました。翌朝、電話で容態を尋ねると

膝の打撲だけで他には特に外傷もなく、元気な様子でした。

あとは双方の保険屋さんを通して、今後の対応をお願いすることに

なりました。彼は事故現場の近くに住む大学生で、我が子と同じ年頃の

男の子でしたから、怪我は大したことがなくてホッとしましたし

入院や生死にかかわるような大怪我にならず、本当に良かったと

心から思いました。

ところが、数日後に保険屋さんから連絡が入り、コトはちとややこしい

状況になりつつあるとのことでした。事故当時の現場検証の際に

警察官からの質問にちょっと答えにくそうにしていた様子が伺えたのですが

彼は実は免許不携帯で、オマケに乗っていたバイクが本人のものではなく

友人から借りたものだったようです。大通りからわき道に進入して来たため

それほどのスピードは出ていなかったものの、明らかに前方不注意で

道路の中央からやや右寄りに走ってきていたことがわかりました。
さらに、私が車を降りて、駆け寄った際に聞いた一言が、「ヘルメットは?」と

記憶していました。ですからヘルメット未着用か、もしくはかぶっていたとしても

ベルトはつけないままで、倒れた瞬間に転がってしまったのだと思われます。


私の方も、警察官が言われるには、一旦停止して確認はしているけれども

左折する側が建物の壁であったために見えにくく、もっと慎重に出て行くべき

だったという、確認不足を指摘されたのでした。

そうした事実がある中で、相手の大学生は過失割合を10:0と主張していると

聞き、それまでは後の体調を心配していたのに、「は?それってなに?」と

気持ちが変わらざるを得ませんでした。車対人や車対バイクの場合には

車側がどうしても重い過失割合になることは承知していましたが

相手に全くの過失がないというのには、納得がいきません。

今週初め、所轄の警察署に出向き、事故担当の警察官の方との面談の際に

そうした主張がなされていることを話しましたら、「例えば両者が同じ進行方向に

向かって走行中に後方からぶつかったり、どちらかが完全に停車している場合に

一方的にぶつかってきたりしたのならば、それもありえますが、今回の状況は

両者がともに前進して対面での事故ですから、その割合は成り立ちません。」と

私よりも先に面談を受けていた彼にも、きちんと説明をしてくださったようです。

おそらく、破損したバイクの持ち主からかなり言われているような様子も

あったと、担当官は苦笑いしながら話していらっしゃいました。

ウチの保険担当者も、相手が10:0を主張している間は交渉は進まないし

今後、当事者どおしで話をすることは必要ないから任せてほしいとのこと。

あとはプロに委ねると致します。

悲惨な事故の加害者にも被害者にもならないようにと、日頃から運転を

心がけてはいても、いつどこでどのような場面に遭遇するかはわかりません。

年末年始は、渋滞や事故も頻発する時期ですし、よりいっそうの注意が

必要だと、あらためて肝に銘じる一件でした。


調書の程度から、罰金が課されることはないだろうとのことでしたが

減点はまぬがれず、ああ来年6月の更新時に、ゴールドの取得は無理ですな。

年末年始にさしかかり、修理のための代車の手配がつかず、いまだ

傷だらけのままごん号で、お仕事に走り回っておりまする^^;

どうぞ皆さまも、慌しい年の瀬をくれぐれも安全運転でお過ごしくださいませ。


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