【私の妊娠のはなし】こちら
【私の陣痛のはなし(前編)】こちら
【私の陣痛のはなし(後編)】こちら
からの続きのはなし♪

分娩台にあがってからの痛みは
豆ちゃんが出てこようと
頭をグングンしてるのがわかるほどに
それはそれは耐えられない激痛!
両手で掴んだ分娩台の手すりが
壊れちゃうんじゃないかってくらいに
しがみつきながら
痛すぎて声がでてしまう…
もぉ…断末魔の叫びのよう
その度に『声出さないで!体力消耗しちゃうよ!
耐えて!!頑張って!』
冗談でしょ?耐えられないから絶叫なのに!無理っ!

ここでも5分間隔で激痛の激痛
信じられない激痛!
激痛がくる度に
もうここで産まれてっ!っといきみにいきむが…
『はい。力抜いて楽にしてー。』
痛みの波が引いていってしまう
それから数回はみんなに放置され一人で痛みに耐える
そしてまた助産師さんが来る
またしてもここで産まれて!と踏ん張る!
『まだもうちょっとだねー。力抜いてー。』
もぉ!嘘でしょ!!もう無理!

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泣きながら
『あとこれ何回やったら…う…ま…れ…ます…かぁ…』
『そうだなぁ。あなたの頑張り次第だけど
あと2回か3回くらいかなぁ?』
『やだ!もぉ無理!私絶対次で…産みます…!』
そして激痛がやってきた!
そしたらなんだか慌ただしくなり
『麻酔打ちますねー!』と
そして会陰切開
実際はこのとき お腹の痛みで
よし!いよいよか!なんてことも考えられない状態…
『はい!いきんでーー!』
これ以上踏ん張れないくらい頑張るももう力が出ない!
そしたら一人の看護師さんが
『私!押しますっ!』と言った瞬間
私の顔にお尻を向けた体制で私にまたがり
豆ちゃんを押し出すように
物凄い力でグイグイお腹を押しはじめた
私は私で
頭から蒸気機関車並みの湯気がでてるんじゃないかというくらいに
血管が切れて死んじゃうんじゃないかと思うくらいに
リンゴよりも赤鬼さんよりも真っ赤かな顔になってるくらいに
渾身の力を込めて
『んーーーーーーっ!!!!!』とか
『ぎゃーーーーーーっ!!!!』と
踏ん張った
分娩台にあがってから50分
午後12時15分に姫ちゃんが産まれた
豆ちゃんは
『おぎゃー!おぎゃー!』っと数回泣いた後
まるで見えてるかのようにパッチリと目を開けて
分娩室を見回すように目玉をぐるりんこっとやって
あくびをして寝た
目が大きすぎてなんだか宇宙人みたいで一瞬ドキっとしてしまったが
かわいぃ~

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産まれたらもうスッキリして
はいお疲れ様でしたー
って感じなのかと思っていた私…
『はい。次に胎盤を出しますねー。』
痛みはあるのかないのか…もう出産の疲れでわからない
胎盤を出した後
『切開したところを縫っていきますねー。』と
再度麻酔を打って縫いはじめたけど…痛いっ!
でも出産の痛みに比べたらなんてことはない
縫いはじめたと思ったところで
隣の分娩台に次の妊婦さんがやってきた
と思ったらものの5分で産まれちゃう様子!
『せんせーーー!』という助産師さんの声に
私のこと縫ってた先生が
『ちょっと待っててください!』と行ってしまった…
嘘でしょ!私はどーなるのっ!?
それから隣の妊婦さんが産み終えて
縫い終わるまで分娩台の上で股を開いたまま完全放置…
季節は1月の真冬
出産でびっしょりとかいた汗で着物が濡れていたので…それが冷えて
またしても歯がガチガチするほど寒さに震えて待つ羽目に
そしてやっと縫ってもらったはいいけど
放置されたせいか傷口が腫れ上がり
それから数日この傷の痛みに苦しむことになる
縫い終わってから
豆ちゃんを連れてきてくれてしばらく抱かせてもらった
握った小さな拳を口に入れて
かわいぃ


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分娩台からようやくおろされたが
もはや自力で立っていることも
歩くこともできない
看護師さんが車椅子に乗せてくれて
病室にかえった
病室にかえってから
ベッドに横になったけど
その日は深夜まで眠れなかった
変な興奮状態にあったようだ…


これからまた新たに色んな痛みと闘うことになるとも知らずに…


(私の出産後の話しに続く)