MEN’S EX 2月号連載 | ELEMENTS OF STYLE

MEN’S EX 2月号連載

 

明けましておめでとうございます。



本年もよろしくお願いいたします。



年末年始は例年通り新潟の実家で一人暮らしの父親と過ごしていました。



今年は比較的暖かかったのですが、それでも最高気温は10度以下で、毎日雨や曇り空なので、青空の東京と比べると実際の気温以上に寒く感じます。



普段東京ではダウンをあまり着ない私ですが、新潟に帰省する時とスキーに行くときはダウンは必需品です。



数年前に購入したHETREGOのダウンをずっと着ているのですが、来秋冬はHERNOあたりで新調しようと思っています。

 

 

 

来秋冬のコレクションをまだ見ていないのですが、今シーズン展開していた、こんな感じのモデルがいいかなと思っています。

 


それと、タートルネックのニットですね。



ミドルゲージやローゲージのタートルのインナーに保温性のある下着を着てダウンを羽織る。



誰が着てもそこそこサマになる、寒がりのお手軽(手抜き?)コーディネートですね。(笑)

 

 

 

 

 



 

 

 

MEN'S EX 2月号が発売されました。

 

 



私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”

今回のテーマはサスペンダーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数年前からイタリアでも少しずつ見られるようになったサスペンダー。



ドレスクロージングのカジュアル化の波が縮小し、クラシックなドレススタイルが戻ってきたことから、昨年あたりからサスペンダーを付けた人がPITTIの会場でも急増していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧のように、クラシックなスタイルからカジュアルなスタイルまで、サスペンダーが注目されているのは明確です。



エンドが二股になってボタンで留めるタイプとクリップで留めるタイプがありますが、ボタン留めのタイプはクラシックな印象が強く、クリップで留めるタイプはカジュアルな印象を一般的には受けますが、今サスペンダーを付けている人は、それほど気にしている人も少ない印象です。



元々サスペンダーは、ウエストもシルエットもゆったりしたパンツをサスペンダーで引き上げ、シルエットを美しく見せるという効果がありますが、昨今は細身のパンツにもサスペンダーを付ける人もかなり多いので、単純にアクセサリーとして取り入れている人も多いというのが実情です。

 

 

以前流行っていたウオレットチェーン的な感覚で取り入れる感覚に近いですね。



私がイタリアに出張に行くようになってから20数年経ちますが、サスペンダーがこれだけ流行るのは初めてです。


特にイタリア人は、ベルトは”見せるためのアクセサリー” という意識が強いので、スーツやジャケットにもエキゾチックレザーのベルトやウェスタンベルト、ダブルリングのベルトなど、

敢えて目立つベルトをするのを好む傾向が強く、90年代後半から2000年代前半までの所謂 ”クラシコイタリア ブーム” の時でさえも、サスペンダーを着けている人を見かけるのは極々稀でした。



日本でサスペンダーが流行ったのは、80年代の英国ブームの頃でした。



当時ロンドンに行くと、ジャーミンストリートやサビルロウの老舗のショップには必ず ”ALBERT THURSTON” のサスペンダーがディスプレイされていたものです。



私のイメージは初期のHACKETとロンドンの老舗ハンティングウェア ショップのCORDINGS


カラフルなモールスキンやコーデュロイのベルトレスパンツにフエルトのサスペンダーというスタイルが当時すごく新鮮でした。


余談ですが、コーディングスの現オーナーはエリック クラプトンだそうです。



80年代から90年代、私がBEAMS Fのマネージャーだった頃もアルバート サーストンのサスペンダーはとても人気のあるアイテムでした。



当時は英国ブームだったので、サスペンダーではなく、ブレイシーズが正しい呼び名と言われていました。



サスペンダーは米語なので、当時は英国ブームですからブレイシーズと言わないと英国かぶれの先輩に怒られたものです。(笑)
 

 

今も英国ではブレイシーズと言わないと通じないですね。



なので、英国でサスペンダーを買う場合は、必ずブレイシーズと言ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのアルバート サーストン、PITTIにもブースを出展していますが、数年前までは訪れる人もかなり少なく、スタッフも暇をもてあます感じでしたが、今はいつ行ってもブースが賑わっていてスタッフも大忙しです。

 

 

元々小さなブースですが、立って商談する人が出るほど大盛況。



私がバイヤー駆け出しの頃から付き合いのある英国人セールスマンがいますが、彼が言うには、イタリアだけでなく、世界的なサスペンダーブームでオーダーがかなり増え、生産が追いつかないほどだそうです。



80年代の英国ブームの頃も世界的にサスペンダーブームでしたが、その頃でも3週間以内にデリバリーされていました。

 

 

今は3ヶ月かかると言う事からも、昨今のサスペンダーの注目度の高さが伺えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに、2月号では、そのアルバート サーストンの特集も組まれています。
 


86ページから89ページの4ページ、こちらも是非ご覧ください。

 


 

 

 

 

 

 

 

このサスペンダーブーム、現地では20代から40台前半くらいの人たちが積極的に取り入れているというのが実情です。


彼らは80年代の英国ブームをほとんど知らないので、サスペンダーに対する先入観がほとんど無く、アクセサリーとして新鮮に感じていることと、艶っぽいイタリアンスタイルが若い人たちにとっては逆に古くさく感じていることも、本来はクラシックの代表的なアクセサリーであるサスペンダーが注目される要因になっていると思います。



英国色の強いアイテムなので、英国的なルールは色々ありますが、それだけに囚われず、若い世代の人たちがアクセサリーとして自由に取り入れて楽しんでいるというのが今の流れだと思います。



是非皆さんも気軽に取り入れてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、同じ2月号の綿谷画伯の連載 ”コンサバ お洒落 妄想図鑑” もテーマはサスペンダーです。

 

 



ウチのイケメンのことも書かれていますので、こちらも是非ご覧ください。

 

今や日本を代表するミスター ブレイシーズ。

確かに・・・