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今シーズンはクラシック回帰や英国調がドレススタイルのキーワードなので、チェックのスーツやジャケット、ストライプのシャツや大柄のヴィンテージ調のタイなどがトレンドですが、柄物のコーディネートが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

 

 

私自身は以前から柄と柄を合わせるコーディネートが好きなので、特に難しいとは思っていないのですが、ビジネスでスーツやジャケットを着る場合は、ジャケットやスーツやシャツは無地しか着れないという方が多いと思うので、なかなか柄と柄を合わせるようなコーディネートがイメージしづらいというのも理解できます。

 

 

柄と柄を合わせるコーディネートは、コツをつかんでしまえばそれほど難しくないので、今回はそのコツを私の実際のコーディネートを例にご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

2016年秋冬のカタログのスーツコーディネート。

 

 

グレーのウィンドウペーンのスーツにサックス×ネイビーのストライプシャツ、ネクタイはブラウンのヴィンテージ調のジャガードタイです。

 

スーツ、シャツ、ネクタイを全て柄モノでコーディネートしました。

スーツはウィンドウペーンですが、グレーの同系色であまり格子柄がハッキリ目立たないので、シャツがサックスベースのワイドストライプでも馴染みます。

 

この場合、ネクタイの柄の大きさや間隔がシャツのストライプの幅に近いとVゾーンがうるさくなるので柄のスペースの広い大柄のネクタイを選んだことがポイントです。

 

3つも柄を使うのが難しいと感じる場合は、ネクタイを無地にすると良いよ思います。

 

その場合、濃いネイビーの無地のタイを合わせるとVゾーンが引き締まり、まとまりやすくなります。

 

 

 

 

 

 

 

先日行われた、ある雑誌の座談会の時のスーツコーディネート。

 

 

ブルーグレーのグレンプレイドの3ピースにシンプルなネイビー×ホワイトのキャンディ ストライプのタブカラ―、ネクタイはグレー×ネイビーのヴィンテージ調のプリントタイを合わせました。

 

これも、スーツ、シャツ、ネクタイを全て柄モノでコーディネートしました。

 

スーツは柄物ですが、遠目には無地に見えるシャドーチェックなので、あまりスーツの柄を意せずにコーディネートすることがポイントです。

チェックのスーツにストライプのシャツを合わせる場合は、ストライプの幅が狭い方が合せやすくなりますが、このくらいの幅がストライプが適度に主張しつつ、コーディネートがまとまりやすいので個人的に好んで使うストライプです。

かなり大柄なプリントタイですが、この場合ネクタイの柄が細かくなるとストライプの幅と近くなってしまい、逆にうるさくなってしまうので、大きな柄を選んだ方がVゾーンがまとまりやすくなります。

 

ネクタイの色目をスーツとシャツと同系色でまとめるのも、パターン オン パターンのコーディネートのポイントです。

 

 

 

 

 

 

 

Instagramにアップしたスーツコーディネート。

 

 

白×黒のグレンプレイドの3ピースに上と同じホワイト×ネイビーのキャンディ ストライプのタブカラ―、ネクタイは大柄のペイズリーのタイを合わせました。

 

これも、スーツ、シャツ、ネクタイを全て柄モノでコーディネートしました。

 

オーソドックスなグレンプレイドですが、白×黒のグレンプレイドは柄が大きくなると淡いトーンに見えるので、ライトグレーのスーツに合わせるようなイメージでコーディネートするのがポイントです。

シャツは上の画像と同じキャンディストライプですが、スーツが大柄なので、このくらいの幅のストライプであれば難しくありません。

 

この場合、シャツのストライプの幅はもう少し太いモノを合わせてもいいですが、その場合ネクタイの柄のチョイスが難しくなります。


ネクタイは大柄のペイズリーですが、ペイズリーの柄がチェックの柄の大きさより若干小さいことと、ネイビー×グレーの2トーンなので、スーツとシャツと同じトーンで馴染んでいることでVゾーンがまとまりやすくなります。

 

ネクタイの柄がこれ以上大きくなったり、多色使いになると難易度が増すので注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

MEN’S EX 12月号 BEAMS EXPRESSのスーツコーディネート。

 

 

スーツはネイビーのウィンドウペーンに見えますが、ベースはグレンプレイド、シャツはネイビー×サックスの幅広のカラーストライプに無地のタイを合わせました。

 

このスーツはベースはグレンプレイドですが、遠目には無地に見えるシャドーチェックなので、このくらい幅広のストライプを合わせてもしつこくはなりません。

 

柄物のネクタイを合わせることもできますが、ウィンドウペーンがかなり大きく目立つことと、シャツが幅広のカラーストライプで見た目のインパクトがあるので、この場合は引き算でネクタイを無地にした方がコーディネートがまとまりやすくなります

このように、柄のスーツとシャツを合わせる場合、無地のネクタイをうまく使うとコーディネートの難易度が下がります。

 

 

 

 

 

 

 

Instagramにアップしたジャケットコーディネート。

 

 

ベージュにブラウンのウィンドウペーンのジャケットに同じトーンの千鳥格子のツイードのジレ、シャツはホワイトのオックスフォードのラウンドカラ―にペイズリーのニットタイを合わせました。

 

ジャケットとジレの合わせは柄×柄であっても大きさが全く違うのと柄の色が同じトーンなのがポイントです。

この場合、シャンブレーやデニムのシャツを選ぶ方も多いと思いますが、色数を絞って白いシャツを選んだ方がVソーンがまとまりやすくなります。

 

ネクタイは大柄のペーズリーですが、ジレの柄よりかなり大きく、ウインドウペーンの大きさより小さいのでまとまりがいいです。

3つの柄を合わせていますが、それぞれの柄の大きさが違うのと、ブラウンとベージュとホワイトという、同じトーンでまとめているのがポイントです。

因みに、パンツはベージュと相性の良いライトグレーのフランネルを合わせています。

 

このように、柄を多く使うコーディネートは色数をなるべく絞って全体のトーンをまとめるとコーディネートしやすくなります。
 

 

 

 

 

 

 

MEN’S EX 12月号 BEAMS EXPRESS のジャケットコーディネート。

 


ブルーのウィンドウペーンのジャケットに小さなギンガムチェックのタブカラ―、ネクタイはウールのペイズリータイを合わせました。

 

ジャケットとシャツはチェック オン チェックですが、細かいギンガムチェックなので無地のブルーのシャツを合わせる感覚でコーディネートできます。

この場合もシャンブレーやデニムのシャツを合わせる方も多いと思いますが、細かい柄のシャツを合わせた方がVゾーンが引き立ちます。

 

ギンガムチェックのシャツのかわりにグラフチェックや千鳥格子のシャツを合わせてもよいと思います。

柄を3つ合わせていますが、シャツは柄モノであっても無地感覚なので、ウィンドウペーンのジャケットにペイズリーのタイを合わせる感覚でコーディネートすれば難しいことはありません。

このコーディネートもあまり色を使わず同系色でまとめているのがポイントです。

色数が多くなれば難易度の上がるコーディネートだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回ご紹介したポイントは、柄モノであっても遠目で無地に見えるものは柄を意識せづにコーディネートを考えるのがポイントです。

そして、シャツもオーソドックスな5mm幅以下のストライプや小柄のチェックを合わせるのがポイントです。

ネクタイは柄のシャツと合わせる場合は、ストライプの幅やチェックの大きさより大柄のモノを選んで、スーツやジャケットの柄とのバランスを取ればうまくまとまります。

柄のネクタイが難しい場合は、ジャケットやスーツとシャツの2柄だけ柄物にして、無地のタイを合わせれば良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

このように、パターン オン パターンのコーディネートをする場合は、基本的なコツを掴んでしまえばそれほど難しいことはありません。

 

それでもパターン オン パターンのコーディネートが難しいと思う方は、柄を二つ取り入れることから始めるのが良いと思います。

今シーズンであれば、ストライプのシャツや柄の大きいヴィンテージテイストのネクタイをワードローブに加えて、手持ちのジャケットやスーツに合わせるだけでコーディネートの幅が広がると思います。

 

 

 

 

 

 

 

あまりブログでコーディネート解説をしてきませんでしたが、これから少しづつ回数を増やしていこうかなと思っています。

皆さんのコーディネートのヒントになれば幸いです。