MEN’S EX 6月号連載 | ELEMENTS OF STYLE

MEN’S EX 6月号連載

 

MEN’S EX 6月号 が発売されました。

 



6月号の特集は ”正しいシャツ選び”

 

 


 

私もシャツ選びの基本のページで、台襟の形状と襟のロールについて解説しています。

 

 

実はBEAMSは、この部分にはかなり拘っています。

実際イタリア製のシャツでも、この部分が上手く出来ていないブランドも結構あります。

 

皆さんが知っている、あるナポリの人気ブランドのシャツも、過去にBEAMSの指示でこの台襟形状に変更しています。

今月号に出ているナポリにハンドメイドのシャツも今修整依頼をしています。

タイドアップする場合も、ノータイで着る場合も、この台襟の形状は非常に重要です。

 

 

 


 

私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”

 

 

 

今回のテーマは ”レトロポロ” です。

 

 

 

 

 

 

レトロポロってなに? と言う方も多いと思いますが、簡単に言えば JOHN SMEDLEY のようなクラシックなニットポロの事を言います。

減らし目の入った襟、ちょうちん袖、リブ編みの裾などがクラシックなニットポロの特徴的なディティールですが、もう少し幅を広げて ”クラシックなニットポロに見えるもの” も含めてレトロポロと言われているのが今の流れです。

因みに、ボタンの付いていないスキッパーでもクラシックなニットポロに見えるものであれば、この部類に入ります。

 

 

 

 

 

 

 

イタリアでは一昨年あたりから見られたアイテムですが、昨年の6月のPITTIではレトロポロを着た人がかなり増えていました。

 

 

タキシード風のジャケットにJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ

 

襟をジャケットの中におさめれば、ボタンを全て開けても端正に見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 



こちらもJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ

コットンのダブルブレストのスーツに襟出しスタイルで合わせています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレもおそらく JOHN SMEDLEY

BEAMSで展開している台襟の付いたタイプのニットポロです。

ベージュのダブルのスーツに襟出しスタイルで合わせています。

 

 

 

 

 

 

 

 


こちらは台襟の形状から考えるとイタリア製。

軽い仕立てのジャケットに襟出しスタイルも台襟が付いていると雰囲気が違って見えます。

ほとんどのイタリアのニットブランドがニットポロを展開しているので、イタリアブランドのニットポロを着た人も多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麻かコットンの3ピースにJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ

トップの画像と同人物ですが、このスタイルには襟を片方だけ出しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LARDINIの御曹司もチェックジャケットにニットポロ。

まだ20代の彼も2プリーツのパンツにニットポロと、しっかり流れを押さえた着こなしです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サルトリア テイストのジャケットに台襟付のJOHN SMEDLEYのニットポロのボタンをしっかりとめたスタイリング。

 

ボタンを全てとめた着こなしはモード系の人に多いですが、クラシックなテイストの人がするとよりクラシックな印象が増します。

 

因みに、80年代にもJOHN SMEDLEYのポロが大流行したことがありましたが、当時はクラシックなテイストの人もモード的なテイストの人も、このようにボタンを全てとめて着るスタイルが一般的でした。

 

ラコステのようなスポーティーなポロはボタンを開けて、ジョンスメドレーのようなクラシックなポロはボタンをとめるというのが、当時のBEAMSでは決まりごとのようでした。

 

 

 

 

 

 

 

因みに、私が初めてニットポロを着たのは高校二年の時。

新潟でメンズショップを営んでいた叔父からもらったAVON HOUSEネームの赤×紺のボーダーのJOHN SMEDLEY

 

何もわからず、随分上質な英国製のポロシャツだな思っていました。(笑)

このAVON HOUSEのジョンスメドレーの話で以前SHIPSの鈴木春生さんと盛り上がりました。(笑)

ちょっとした縁がありまして・・・

その話はまた別の機会に。

 

 

 

 

 

 

 

レトロポロが流行る背景には、ドレスクロージングのカジュアル化とクラシック回帰の流れが関係していると思います。

カジュアル化が進む中、ここ数年は製品洗いや後染めを施したカジュアルなポロシャツをジャケットと合わせるというコーディネートが極端に少なくなりました。

それに替わって急速に増えたのが、ジャケットにTシャツを合わせるコーディネート

今や現地でもTシャツがカジュアルなポロシャツに替わって、春夏のジャケットスタイルの主流になっているのは間違いありません。

 



 

 

一方、行き過ぎたカジュアル化の反動で、クラシックなスタイルが見直されているのも確実な流れです。

 

そのような人たちが、夏の定番アイテムであるポロシャツをコーディネートに取り入れる場合、クラシックなニットポロに注目するのも自然な流れでしょう。

 

Tシャツやカジュアルなポロシャツとは違い、裾にリブが付いているので裾を出して着ても、きちっとした印象に見えるのもレトロポロが支持される理由だと思います。

タイト過ぎない適度なフィットが今の流れに合っているのもポイントだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

このように、クラシックなニットポロが注目されているのは間違いない流れです。

 

今シーズン、ジャケットやスーツにポロを合わせるのであれば、レトロポロを合わせることをお勧めします。

BEAMSでもバリエーションを持って展開をしておりますが、既に品薄状態・・・

モデルやサイズによってはまだ在庫が有りますので、最寄りの店舗にお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

この流れは来年の春夏も続きそうです。

 

最近は懐かしいアイテムのリバイバルが多いです。

プリーツパンツ、サスペンダー、タッセル、タブカラ―、ラウンドカラ―、ニットポロ。

全て私がBEAMSに入社して30年の間にトレンドアイテムとして注目されたアイテムです。

私にとっては懐かしいアイテムですが、気を付けなければならないのは着こなしまで懐かしい感じになってしまう事。

 

このブログでも何度も書いていますが、クラシックなスタイルにも時代性は必要です。

レトロなアイテムであっても着こなしまでレトロになってはコスプレになってしまいますから・・・




 

 

 

 

 

 

 

マイサイズ完売だったGTAのBAYRONのストレッチデニム

http://shop.beams.co.jp/shop/beamsf/goods.html?gid=9043378

 

お客様のキープがキャンセルになり、やっと購入できました。

 

 

 

 

 

 

裾の仕様は個人的にロールアップ風ではない方が好みなので、3㎝幅の普通のダブルにしました。

 

お直し屋さんから内側に織り込んである部分があまり色落ちしていないので、2トーンぽくなると何度も連絡をもらい実際に確認までさせられましたが、微差なので気にしません。(笑)

おかげで直し上がりまで2週間かかりました。

 

来週お直しが上がってきます。

楽しみです。

これからの季節、大活躍しそうです。

トレンドのダメージデニムに対して、こちらもトレンドの ”ファインデニム”

 

お勧めです。