「バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男」
Holly Roller
「聖なる運び屋」とでも訳そうかしら、原題。
珍しく邦題が決まってるねえ。確かにこれは、ブルックリンからアムステルダムへのバッド・トリップだわw
なかなか楽しめる映画だった。とにかくジェシー君がいい。彼は本当に役者として実に達者だと思うわ。
あの、純粋でちょっと生意気でナイーブで、ってな役をやらせたら、今彼の右に出る者はいないよ。
純粋でナイーブはイーさんの真骨頂なんだけど、イーさんにはこの、生意気ってのがなかったんだよね。
それがイーさんのいいところでもあるんだけどさ。
純粋でナイーブで生意気。これが実に女性(年上限定)の心にじゃすとみーなんだなw
親分の彼女に思い余ってキスするシーンなんてあなた、垂涎ものですよホント。女子必見。
想像以上に良かったのが、ジャスティン・バーサ。
この人最初に見たのってゼタ姐主演の「理想の彼氏」だったんだけど、その後のもどれを見ても巧い。
ゼタ姐の彼氏の時はコミカルで可愛い男子路線だったからそれで行くのかと思ってたんだけど、
「ハングオーバー!」はじめこの映画のようなある意味「ヨゴレ」とも言える役を買って出られるのが憎いね。
若い頃誰にも経験のある、認められたいのに認められないというもどかしさ。
それを渇望している時にたまたま「君は凄いね」って言われたら、ピュアな人程信じ込んでしまう筈。
だから、明らかに目に見える形で犯罪が横たわっていなければ、何の疑いもなくそこにずぶずぶと入って行くのは、
人情として、というか、若かった頃を経験した人間として、解る気がする。
その辺の具合を実に巧く描いている。
自分の才能を自覚して、持て余して、使い切れなくて、困っていただけなんだろうな。
ブルックリンに住んでいた、若きヴェニスの商人は。
******
- バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男 [DVD]/ジェシー・アイゼンバーグ,ジャスティン・バーサ,アリ・グレイノール
- ¥3,990
- Amazon.co.jp