2010/11/21 Theater: オカンの嫁入り | **コティの在庫部屋**

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「オカンの嫁入り」


いつもの場末の、もとい、郊外の2本立て映画館にてこれを見てきた。


これの予告を新作DVDを借りた時に見た事があって、

ああ、よくありそうなお涙頂戴ものか、とタカをくくっていた。

が、実際見てみると、主題はそこになくて、むしろもっと深くてもっと温かな映画だった。

だから言いたいんだけどさ、この手の映画を、最初から単純化して見せるのは興醒めだよ。

しかもネタばらしありまくりじゃあ、興醒めどころか見る気もなくす。

そういう「売り方」は、もうやめて欲しい。


何がいいかってさあ、いつも同じ事を言うけれど、脇がいいんだ脇が。

国村隼がいいのは当然解ってたんだけど、絵沢萌子、良過ぎる。

この人には久し振りに映画館で泣かされたよ。

もっと言うとさあ、この映画は、大竹しのぶより絵沢萌子だと思う。

いや、両氏とも甲乙つけ難いほど演技派なのは解ってるつもりだけど、

キャラ設定からして、大竹しのぶの母には、ちょっと無理があるというか、説得力がない気がした。

あの2時間弱の中では、彼女がそれまでどれほどいい母親だったのかがイマイチ見えてこない。

まあそれは私の理解力が狭いだけかも知れないが( ̄ー ̄;

しかし!それに比べて大家のサクちゃん役の絵沢萌子のキャラのまあナチュラルな事!

柄物かっぽう着に首には必ずスカーフ。衣装からしてナチュラル過ぎw

そのサクちゃんに、「あんたがしっかりせな、あかんのやで」と言われた日にゃあ、

月子じゃなくたって大泣きですわ。

その月子=宮崎あおいちゃんは相変わらず可愛い。

あれだけ仏頂面が似合う女優はいないw しかもそれが可愛いと来てる。半端じゃないね。


凄くいい映画なんだけど、残念だった点が2つ。

まず、お医者の台詞。あれは完全に作られた台詞だと思う。

実際ああいう場面でハッキリとリミットは言わないんじゃないのか。その点リアルさに欠ける。

それと!白無垢の時、あんなに白く塗らないんじゃないの?今時の結婚式では。

まあそうじゃなく、昔風のところもあるのかもしれないけど、私が知る限りあないに塗らんぞ。

仮に塗っても、あそこまで白くはしないのではないのか。うーん。


ラストシーンが実に良かった。

家族ってあれでいいんだ。

血に頼らずとも、繋がりは繋がり。

そう、はっきりと、きっぱりと。