「スクール・オブ・ロック」
School of Rock
ジャック・ブラック。覚悟して見ないとその暑苦しさにぶっ飛ぶ。
最初の15分、その濃さに我慢できたら(失礼か?)耐性有☆
キャラの違い故に自分が作ったバンドを追い出され、友人とシェアしてる
アパートに友人の彼女が来た事で今度はそこも追い出されそうな、
まさにがけっぷちなロック野郎・デューイが、たまたま電話を取った事で、
その友人にまんまと成りすまして英才教育の小学校の代用教員になる。
そこで出会った小学生達が見事な音楽の才能を持っていた事から
デューイの企みが始まって行くという、相当に荒唐無稽な話なのだが
それが時折妙にリアルなのはデューイが子供達に言う言葉のせいだろう。
体当たりで、真実味があって、思い遣りもあって、でも上から言ってなくて。
優しくはないが決して突き放してない。人生の先輩としての言葉だ。
「先生なんて、『先に生まれた』だけなんだよね」
「先に生まれた、じゃなくて『先を生きてきた』って考えたらどう?」
こんな会話をした事を思い出した。
ああ、そうだ。先に生きてきたから言える言葉があるんだ。
校長先生役で出ているジョーン・キューザック。ジョンキューの姉。
彼女も実にいいキャラだった。子役達は勿論の事。
監督は「before sunrise」「before sunset」の脚本を手掛けた
リチャード・リンクレイター。今回は監督のみだが、
彼がいいと思った本でなければ監督だってしない筈だ。
夢を持ち続ける事は、夢を叶える事よりずっと難しく、
ずっと素敵な事なのかも知れないと思わせてくれる1本。