2010/05/23 DVD-inglourious basterds- | **コティの在庫部屋**

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「イングロリアス・バスターズ」

Inglourious Basterds


いやあ、やっと見たw

去年結局見られなくて、DVDになるのを心待ちにしてました☆


いつも好き勝手な感想を書きっ放しの本ブログですが、

本日はより一層、好き勝手書かせて頂きますw

なんでこんなこと断るかというと、この映画、ツイッターとかでコメント見ている限り、

余りいい言われ方してないんですよね。特に映画好きを自認する方には。

これはよくないとか、グロいとか、イマイチとかね。


じゃあ私はどうだったかと言うと、


いやあ、大好きよこれ( ´艸`)


期待通りの出来だった。いやあ笑った笑った。


タラさんって日本の映画が好きじゃない?任侠ものとか。

だから、基本的には、勧善懲悪が好きなんじゃないかと思う。

例えば「デス・プルーフ」なんかでも、オヤジは最後にちゃんと痛い目にあうでしょ?

参ったか!ってなくらい女の子たちにコテンパンにされる。

そのコテンパンさ加減が半端ないので、女子たちがいいのか悪いのか解らなくなる程w

でも、「やったヤツはやり返される」というシンプルな図式は見ていてスカッとする。

グロバスも同じ図式だと私は思う。

それが味方であれ敵であれ、ある一線を越えたクレイジーな奴らはやっぱりやり返されるのよ。

だから、ハンスが最後に「ぎゃー!」って目に多少(?w)合っても、

彼がそれまでにしてきた事を思えば、まあ当然だろうなって。

それでいいんだと思う。

あと、描写の残酷さが取り上げられることがあるんだけど、

あの頭のところなんて、タラさんの「レザボア・ドッグズ」の耳の方がずっとリアルで痛そうだったけどなw


これだけの緊張感漂う映画にそこはかとない笑いを随所に含ませる辺り、

いやあさすがタラさんだなあと感服した。

大体、クリストフ・ヴァルツがおかしい。可笑しい、じゃなくて、おかしいw

あの瞳のキラキラした感がどうにもおかし過ぎるwww 助演じゃなくて主演だよw

ブラピの扱いもよく弁えられていて、表に出過ぎないバランスの取り方もいい。

メラニー・ロランもダイアン・クルーガーも美しかったし、ヒトラー役のおじさんも最高だったけど、

私的には、この人が誰か解った時、「あ!!!!!!!」と本気で叫んでしまった。

途中の居酒屋でタマを撃たれちゃうヘルシュトローム少佐役のアウグスト・ディール、

彼はあの「ヒトラーの贋札」で、唯一の良心的キャラ、印刷師のブルガー役だった人だ。

(「贋札」は実話で、このブルガーが生き残って書いた本が原作の映画。だからとても大事な役)

この映画、さる理由があって7回も見ており(バカ)、顔をしっかり覚えてしまっていた。

贋札の時も巧かったけど、今回も端役ながら非常に印象的だった。

こないだはユダヤ人の役、今回はドイツ兵の役。いやあ、役者は凄いのう。


復讐劇はあっていいと思う。

シェイクスピアの時代から、ポピュラーなジャンルだったんだし。

ある意味では、それを穏やかに容認できるって事は、

それだけ自分が穏やかじゃなきゃ出来ないことでもあるんじゃないのかな。

そういう意味で、この映画は健全なんだと思う。

アカデミー賞あげたかったわ。


おっと書き忘れるところだった。

全くの私見。

この映画、タラさんが「バベル」を撮ったらどうなるか的映画だったんじゃないかなと。

言葉の齟齬と腹の探り合いを、巧く描いた点は特筆すべきだと思う。