聞こえないってどういうこと? 佐村河内氏問題の余波
山村 隆雄
http://kotoba.asahi.com/kouetsu/2014041500002.html
2月に「全聾の作曲家」として知られていた佐村河内守さんが、実は別人に作曲を依頼していたことが明らかになりました。「絶対音感を頼りに作曲していた」としていましたが、検査の結果、平均聴力が約50デシベルの感音性難聴であることが分かりました。このレベルだと障害者手帳の交付の対象にならないため、横浜市に障害者手帳を返納しました。
筆者も聴覚障害者。この問題はショックでしたが、各地の聴覚障害者にも大きな影響を及ぼしています。
■「本当に難聴?」
まず、「聞こえない人を装っていた」こと。名古屋難聴者・中途失聴者支援協会には、会員の難聴者から「職場で難聴を勘ぐられるようになった」というメールが寄せられたそうです。
聞こえないことは周りからは分かりません。同じ聴覚障害者でも、聞こえの状況は人それぞれ。どう聞こえているのか、どんな時に助けが必要なのかは本人が自分の聞こえ具合を把握して、周囲に説明するしかありません。「あいつも聞こえない人を装っているんじゃないか」と思われたら、助けてもらいにくくなってしまいます。
聞こえない人にとって、自分の聞こえを正確に把握するのはとても難しいことです。「聞こえた」と思っても聞き違えていることもあります。聞こえていても自分の聞こえに自信がないため、「聞き間違えているかも」と周りに確認することもあります。これは聞こえを装っているわけではないのです。
(サイトから引用 情報元:山村隆雄様)
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続きは購入が必要ですが。ここまでだけでも記事の主張、難聴のオガワには強く共感します。大勢の難聴者が、アイデンティティのゆらぎを経験する羽目になったのは、想像に難くありません。
本人にもわかりにくい難聴の問題。当事者含め、社会全体で理解を高めていかないと、いつまでも難聴者は苦しいままです。