春の目覚め | バザラスからのアジアン紀行

春の目覚め

ここは靖国。
靖国と言えば桜だが、

裏手にひっそりと小さな梅園がある。

俺は、靖国の表より裏が好きだ。

ここには、無念の御霊が静かに佇む風情が感じられる。

政治や歴史判断とは無縁の所で、
静かに安らかに国と家族を思う
御霊の気配が漂う。



近づいてくる春の足音が、日に日に大きくなってくる。

去りゆく冬の足跡が、少しずつ小さくなっていく。

住まいの近所の花々達。

駅まで15分間の花見が続く。

朝は、様々な鳥達が喧しい。

雑念を払えば、鳥達や草花達と少しだけ
心を通わすことの出来る通勤路。

ある日などは、生きてる小鳥を貪り食う
カラスにも出くわした。

自然界は、調和の取れた弱肉強食の世界。

人間界は、調和の崩壊した仮想「弱肉強食」の世界だ。