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SFCG破綻がもたらす日本振興銀行への影響 Add Star

13:51

日本振興銀行 の買い取りビジネス

 日本振興銀行 は一昨年の07年くらいから、事業者向けローン、消費者 ローンの貸付債権 を、ノンバンクサラ金 から買い取っている。そうして同行は、その債権金利 を引き下げた新たな貸し出しに置き換える。ノンバンクサラ金 は自ら保証人 となるか、別個信用ある保証人 を立てるかしなければならない。また過払い金請求があった場合には買い戻したりしなければならないなどの条件が付されている。

 要は、消費者金融事業者金融 が貸付債権 を現金化するファクタリング 的な手法だ。

SFCGも日本振興銀行 に貸付債権 譲渡 

 日本振興銀行 は、SFCG、ロプロ、NISグループなど事業者金融 のほか、SFコーポレーション(旧三和ファイナンス )といった消費者金融 からも債権 を買い取っている。SFCGは一部自社が保証人 となっており、SFコーポレーションはゴールデン商事(かざか系か)が保証人 になっている。

 日本振興銀行 は、開業4年目で経常利益 を黒字にするという経営方針があったが。このファクタリング 的な事業を始めなければ、経常黒字が実現できなかったとする関係者もいるという(ダイヤモンド オンライン2008年7月15日 15時15分http://www.excite.co.jp/News/economy/20080715/Diamond_20080715003.html )。

SFCG破綻日本振興銀行 への影響

 しかし、前記ダイヤモンド オンラインは、このビジネスの危険性を次のように指摘する。

 「すべての債権資産 査定しているわけではなく、今後、デフォルト 率は高まる」「保証を付けているノンバンク に万が一のことがあれば、このビジネスは吹っ飛ぶ」「振興銀行側は、「短期的なビジネスで、事業の柱とはしない」としているが、貸出残高1000億円程度の同行にとって買い取った債権 の規模はいかにも大きく、リスク もまた大きいことは間違いない。」

 さらには、SFCGの債権 の二重譲渡問題が大きい。当事務所の顧客が、SFCGからの借入金 について日本振興銀行債権 譲渡された旨の通知を受けた。通知の中に、債権 譲渡登記 がされている旨の記載があったため、その証明を求めたところ、「登記所 の手違いでナントカカント カ」と言って提示してもらえない。自ら債権 譲渡登記 事項概要証明書を取ったところ、債権 譲渡の登記 は記載されていなかったのである。(09.5.4加筆)

日本振興銀行 の設立の理念だった「金融維新」とは

 この日本振興銀行 というのは、竹中平蔵 の友人木村剛 が中心になって金集めをし立ち上げた銀行である。彼はその設立経緯を「金融維新」に縷々書いている。要は「中小企業 金融は、資産 を担保に低利で貸す銀行金融と、保証人 を立てさせ高利で貸す事業者金融 しかない。」「事業者金融 は、回収ありきで貸し付けをし、回収可能性だけを見て融資 を決める」との現状認識の下、「中小企業 は、ローリスク 融資 とハイリスク 融資 のどちらかしか受けられず、ミドルリスク 融資 の存在が必要だ。」「しかしミドルリスク で貸付しようとすると、貸付源資を低コストで調達しなければならない。銀行であれば、高めの利息で預金を集めても、借入利息に比べれば、全然低コストで済む。」というのが、木村剛 の発想である。

 しかし、その後の経営を見る限り、その理念とは程遠いというのが、一般の見方ではないか。日本振興銀行 の従業員は消費者金融 出身者が多く、一回でも遅れるとすぐ売掛先に債権 譲渡通知が行くといい、回収はSFCGより厳しい。木村剛 は、回収を前提にした金融モデルといい、従来の事業者金融 を批判していたのだが、結局事業者金融 と同じ道を歩んでいるのではないか。

日本振興銀行 とネオラインキャピタル

 日本振興銀行代表取締役木村剛 と、ネオラインキャピタル藤沢 信義が仲がいいみたいだ。

 レナウン の経営権争いに、木村と藤沢 が絡んでいる。レナウン筆頭株主 は、株式 の約25%を保有するSPICA2号投資事業組合 だが、SPICAは、ネオラインキャピタル が組成した投資ファンド 。ネオラインは08年9月、投資 会社のカレイドホールディングス からレナウン 株19%を譲り受け筆頭株主 になった。

 そしてSPICAは、レナウン に、藤澤信義のほかに、木村剛 と佐谷聡太ネオラインキャピタル 事業開発担当を取締役 に就任させるよう迫っている。(09.5.4加筆)