2月20日(水)
本日は抗がん剤の日だったので、がんセンターに行ってきました。
まず、抗がん剤については、
残念ながら、白血球の値が低くて実施出来ず。
以前も白血球が低すぎて出来なかった事があり、今回もこういった結果なので、次回(1週間後)からは、”抗がん剤の量を減らす”との事。
次に、月曜日に行ったCTの結果をヒアリング。
「横ばいか悪化傾向にある」
との事。
CTの写真を見せてもらいながら説明を受けたのだけど、一つ目に、肺にある影が前回に比べて明らかに拡大している。
二つ目に、今回新たに見つかった症状なのですが、
腎臓に尿が溜まっている。
血液検査の結果では今のところ腎機能の低下は見られていないけど、その数値が悪化したり、炎症による発熱などが起こったりしたら、腎臓に管を入れて体外に尿を出して、バッグにためるような事になる。
いつ起こっても不思議でない状態。
総じて言うと、
「今の抗がん剤では、癌の進行が抑えきれてなくて悪化傾向が見られる」
状態なので、先生いわく、もし別の新しい抗がん剤があったらそちらに切り替えると判断する結果。
しかし、残念ながら、もう別の抗がん剤はないため、その選択肢をとることは出来ない。
”癌の進行を抑えきれず、しかし副作用は出ている”状態になればもう”抗がん剤をやっている意味がなくなる”ので、抗がん剤はストップ。
では次に打つ手は??
それを先生に相談。
まず、開発途上にある新薬を試す(治験)ことが考えられるが、効果があるのか、どんな副作用がでるのか分からない中で、既に腎臓や肝臓などに障害がある場合には、倫理観の観点で実施することは難しいとの事。
つまり、先生としては勧める事はできないし、そういったことをやっているところに相談に行っても断られる可能性が高いとの事。
次に、免疫療法などの民間療法を希望するのであればいつでも紹介状を書くと言われた。
ただ、先生の意見を伺ったところ、民間療法は医学的根拠がなく、眉唾物のようなものがほとんどとの事。
つまり、これも先生としては勧める事はできないとの事。
では、先生の推奨出来るものは何か?
その質問に対する先生からの回答は、
「緩和ケア」
今後起こってくるであろう様々な症状を一つずつつぶしていき、痛み等は痛み止めなどを使って抑制し、出来る限りQOLの維持に努めるといった内容。
緩和ケアを専門でやっているところ、緩和ケア専門の科がある病院などを探してみてはと言われた(がんセンターには専門の科はなく、一般病棟の中に入る事になる)。
”緩和ケア”、つまり、「少しでも不安や苦しみを減らして、残された時間を過ごす」という事だ。
今からその準備をし始めても早くはないとの事だった。
どう考えたらいいのか、どう理解したらいいのか、どう行動したらいいのか、
まだ僕には分からない。考える事が出来ないと言った方がいいのかもしれない。
正直、頭の中はパニック状態だ。
家に帰ってきて、今日は二人の子どもとたくさん話をしようと思った。
一緒に晩ご飯を食べて、たくさん話して、たくさん笑った。
そして、今日は久しぶりに子ども達と一緒にお風呂に入った。
お風呂でも三人でくだらない話をして、くだらない遊びをして、笑いまくった。
...でも涙も出た。
今日も息子が、「パパ一緒に寝よ」と言ってくれて、二人を寝かしつけた。
二人の間に横になって、二人と手をつないで、おやすみのチュウをした。
そしていつもの通り、僕が作ったお話をした。
今日は、「お魚の家族」の話。
パパとママと二人の子どものお魚が大きな海の中で仲良く暮らすお話。
二人が寝息を立て始めてから、二人のほっぺたにチュウをして、しばらく二人の寝顔を眺めていた。
あぁ、僕はこの二人の父親なんだなぁと何故かふと思った。
・・・
この現実を受け入れる?
受け入れられる?
受け入れないなら何が出来る?
今の僕には答えがない。答えがない....。