これぞノスラー! 中華そば 福寿 @笹塚 | おいらの青空

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ラーメンはどうしたって? 食べてないワケじゃないのです


村上春樹「ノルウエイの森」に、古典文学を偏愛する長沢さんって人が出てきます。


彼は僕なんかははるかに及ばないくらいの読書家だったが、死後30年を経ていない
作家の本は原則として手にとろうとはしなかった。

「現代文学を信用しないというわけじゃないよ。ただ俺は時の洗礼を受けていない
ものを読んで貴重な時間を無駄に費したくないんだ。人生は短い」




ノルウエイ



長沢さんがラオタだったら・・・きっとこう言うに違いない・・・


「今時の店を信用しないというわけじゃないよ。ただ俺は時の洗礼を受けていない
ラーメンを食べて貴重な時間を無駄に費したくないんだ。人生は短い」



そしてきっと、頻繁に京王線の笹塚駅を利用しただろう

I once had a girl or should I say she once had me ♪



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甲州街道を渡って

She showed me her room Isn't it good, Norwegian wood ♪



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商店街を足早に歩き



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八百屋には目もくれずに



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時の洗礼を受けたラーメン店を訪問するんだろう・・・



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創業1951年

63年の歴史をほこる、ノスラー中のノスラー「中華そば 福寿」

ノルウエイの森の舞台は1968年頃なので、長沢さんがここを訪れたと
勝手に設定すると、まだ創業17~18年くらいの頃か・・・

アレ、困ったな。30年以上の時の洗礼を受けてないコトになる (^_^;)


まぁでも彼なら涼しい顔をしてこう言うんだろうな


「福寿くらいのりっぱなラーメン屋はアンダー・パーでいいんだよ」



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いやぁ・・すごい店内です。

何十年も続いてるラーメン屋は他にも色々ありますが、改築や
建て直しナシで続いてる店は滅多にないでしょうねぇ。

茹で釜は、なんとカマドですよ、カマド!



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テーブル席も空いてましたが、このカウンターに座らねば時の洗礼を
受けることにならない! と、あえて選びました。

事前調査の通り、かなり傾いてますねぇ。大丈夫かな・・・



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チャシュウ麺

品書きにチャーシューではなくチャシュウと書かれてるので、
これが正式な名称なんでしょうね。



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カウンターの傾きで、スープが手前に押し寄せて決壊間近。

ヒヤヒヤしながらも、由緒ある一杯をシゲシゲと眺めます。



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チャシュウ以外の具は、ネギと茹でモヤシとメンマが少々。

超シンプルなお姿はノスラー感マシマシであります。



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麺をゆっくりと表に出して、いざ食す・・・



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おおおおっ・・ウマイ! なんなんですかコレは・・・

カエシの強さが前面に出た、けっこうショッパイ醤油スープに
独特の食感の麺が味わい深いです。



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ちょっと今まで、こんな麺は食べた事がないなぁ。

なんて言えばいいんだろ・・

えーっと、ちょっとだけ粉っぽさを感じる、ボソリとした
食感なんだけど・・・

噛み切る瞬間にモチッとした感じがあるんですよねぇ。



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チャシュウはとても薄いけど、スープをバッチリ吸って
いい感じに味がついてます。

塩分高めだから、ビールが飲みたくなりますね。



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最近訪問したノスラー店に共通した感想ですが、みんなけっこう
味が濃いです。

「長く続く=リピータの確保」には、濃いめの味が必須なのかな・・



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麺の個性が強いためか、シンプルに見えるけど複雑な味わいに
感じられた福寿さん。

ワンタン麺や五目ラーメンも興味あるなぁ。



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とても満足した笹塚駅までの帰り道。

張り巡らされた電線の隙間から、14番目の月が覗いてました。