本日の1枚は、「仮面ライダーW」のサウンドトラック第1弾です。


平成ライダーシリーズ11作目、というか前作「ディケイド 」で一旦リセットされた

新体制による第2期シリーズ1作目、としてスタートしたこの作品。

コンセプトは「仮面ライダー」meets「探偵物語」ということで

ハードボイルドに憧れる人情派の半人前探偵・左翔太郎と

すべての情報が収められた「地球の本棚」にアクセスできる

魔少年・フィリップの二人がお互いに足りない部分を支えあいつつ

二人で一人の探偵=仮面ライダーとして

風の街・風都を脅かす犯罪者や

犯罪者たちに怪物化するためのアイテム「ガイアメモリ」を

売りさばく悪の組織・ミュージアム、

そしてその背後にいる街を牛耳る園崎家と戦う物語となっております。


さて、主人公である翔太郎のファッション、さらに探偵事務所の小道具など

「探偵物語」をリスペクトしているこの作品。

(探偵事務所の机は実際に「探偵物語」で使っていたもの!)

当然サントラも「探偵物語」や「傷だらけの天使」などの

あの年代のドラマの空気を感じるようなジャズナンバーと

平成ライダーらしいアクティブな曲が共存する作品となっております。

そんな劇伴を手掛けたのは前作「ディケイド」でも

スパニッシュギターで「流れ者」感を表現した中川幸太郎と

数々の平成ライダーソングの作曲を手掛ける成瀬シュウヘイ。

今作ではメインテーマである「俺たち二人で一人」を

さまざまにアレンジすることでシーンやキャラクターに合わせた楽曲を作り、

一方、戦闘シーンや敵のテーマ曲などはこれまでの平成ライダー的な楽曲を用意するという

そういったサントラとなっております。

(サントラには未収録ですが、戦闘BGMとしては歌ものテーマ曲(ED曲)も用意されております)


やはり出色なのは「俺たち二人で一人」「探偵とは」「大追跡」「犯人の心情」

「探偵はハードボイルド」「ハートフル」などのジャズテイストのナンバーで

これだけ聴いているととても日曜朝の仮面ライダーのサントラとは思えない

俺たちのメロディー 」感漂う作品となっております。

主題歌の上木彩矢 w TAKUYA「W-B-X」もTVサイズで収録されておりますので

(こちらもイントロのトランペットが印象的な作品)

優作にあこがれた世代の方も是非聴いていただきたい1枚です。



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RHYMESTER 宇多丸が2010年のベスト10に挙げた劇場版も是非。

(本編地続きの作品なのでできれば本編も見てほしいのですが)

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