169枚目のセレクトはアニメ「マクロスF」の劇中歌を集めた2枚組です。


以前、NHKのアニソン番組(「BS熱中夜話」)を見ていたときに

現在(「アクエリオン」以降)の菅野よう子楽曲を指して

「歌謡曲的な下世話さを手に入れた」と評されていましたが

このアルバムは「マクロス」という題材も手伝ってか、

まさに「歌謡曲的」なアイドルポップスの乱れ撃ち、となっています。


菅野サウンドとの親和性が以前から高かった

このアニメの主題歌・坂本真綾の「トライアングラー」から

ホリプロに30年ぶりの武道館単独公演をもたらしたMay'n、

「新人アイドル」という役をある意味リアルとの境目なく演じた中島愛の

作品の根幹を形成する二人の歌姫の歌を中心に

2枚のCDにぎっちりと収めたこのアルバム。


「菅野よう子の書くアイドルポップス」という興味から

(正直に白状すれば)作品を見ていない状態で聴いたので

『なんでこんなに同じ曲(「アイモ」)が何パターンも・・・?』と

思ったりもしたのですが、作品を知らなくても

松本隆、菅野よう子という名前に反応しちゃう人なら

楽しめるアルバムだとは思います。


80年代的なアイドル観を保ちながら、

しっかりと2000年代に通用するサウンドになっている点が

面白かったプロジェクトだと思います。

(って過去形にしちゃいましたけど、まだ映画がありますね・・・

うちの地元(現在遅れて放送中)ではもうすぐ1作目が上映です)


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