ばら色の雲 -2ページ目

こどもびいる

今、気になっているもの――― それは《こどもびいる》という飲み物です。

この商品をご存知でしょうか?

私は最近になって知りました^ ^

中身は・・・・その名の通り、お子様でも安心して飲めるりんご味のサイダー


こどもびいる 《おともだち飲料 こどもびいる》


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コップに注ぐとそれはまるでビール!
飲めないアナタもその気になれる泡もブクブク。ひとくち飲むと爽やかに広がる炭酸風味。昔なつかしい「ガラナ」って知っていますか?それとも「アップルタイザー」。とにかく見かけはビール。お酒が飲めないアナタもコレを飲んでいるだけで楽しくなれちゃう!「おいし~い」それが“こどもびいる”。

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ホームページ によると、2003年12月頃に、もんじゃ焼き屋さんの店内で販売されたのが始まりだそうです。

当初は、業者からビール瓶に入ったジュースを購入して、自分達の作ったラベルを貼り直すという〝海賊版商品〟だったのが、お客さんのくちこみであれよあれよという間に広がった、とのこと(^_^;)


このネーミングといい、ちょっとシュールなラベルといい、ジョッキに注いだ時のビールっぽさといい、私は妙に心をくすぐられてしまいます。


ただし―― 1番少ないセットでも12本入り(お値段は税込み3402円)

「冷蔵庫に《こどもびいる》ばっかりゴロゴロあってもなぁ~、ばら売りしてくれたらいいのに・・・」

と思って注文するのを迷い中(-_-)

でも、どうやら食事をしながら飲めるお店というのもあるようです。

ものは試し!

近場のお店に飲みに行ってみようかな、と思っています♪

ほんとにほんとにほしいもの

突然ですが、

皆さんは物欲ってありますか?

私は――― 自分はかなりある方なのではないか、と思っています。

「あぁ!本当に必要で、かつセンスの良い物に囲まれて暮らせたら・・・・」

と思いつつも、つい無駄遣いをしてばかり(-_-;)

先日もカットソーを買いにお店に行った時、茶・白・ピンクのどの色にしようか散々迷ったあげくに決められず、結局3枚お買い上げ・・・・。

「3姉妹の出来上がり♪」とか言って喜んでしまいました。


・・・と、こんな私ですが。

誕生日やクリスマスに人から、「欲しいものを買ってあげるよ」と言われると、途端に動揺して腰が引けてしまいます。

せっかく戴くのだから、「そのイベントにふさわしいものを」とか「本当に大事にするものを」とかいろいろ考えてしまって、最終的に自分の欲しいものが判らなくなってしまうこと多し!です。

まぁまぁ欲しいものはたくさんあるのですけど(-_-)


―― 前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介するのは《ほんとにほんとにほしいもの》という絵本。

自分の誕生日に何をもらおうか悩む女の子のお話です。

他人事とは思えず、「ほほぅ~」と身を乗り出して読んでしまいました^ ^


ほんとにほんとにほしいもの 《ほんとにほんとにほしいもの》 ベラ・B・ウィリアムズ(著) 佐野 洋子(訳)


ローザはもうすぐ誕生日。

ビンの中に貯めたお金で、誕生日プレゼントを買ってもらうことになりました。

喜び勇んでお母さんと町に行くローザ。

すると、友達が持っている素敵なローラースケートが目にとまりました。

試しに履いてみると―― もうぴったり。


ローザはこれを買ってもらおうとしますが・・・・

その時、出掛けにおばあちゃんが言ったひと言が思い浮かびました。

「本当に欲しいものを買ってきなさいね」

ビンのお金は、家族のみんなが少しずつ少しずつ貯めていったものでした。

「私が本当に欲しいものって何だろう」

迷ったローザは、ローラースケートをやめることにします。

そして、最終的に選んだものは―――



私は、ローザが買ったものが正直ちょっと意外でした^ ^

てっきり、 「私は何にもいらないわ!このビンのお金はおばあちゃんが使って・・・」

なぁんて言うのかと思ったので(^_^;)

さてさて、何を選んだのでしょうか?

もしどこかでこの本を見かけたら、ぜひチェックしてみてくださいね♪

テーブルのしたにはふしぎがいっぱい

テーブルのしたにはふしぎがいっぱい 《テーブルのしたにはふしぎがいっぱい》 オレリー・ギユレ(著) 石津 ちひろ(訳)


ママやママの友達と一緒にレストランにやってきたマルタン。

大人ばっかりの集まりに退屈して、ふとテーブルの下を覗いてみると・・・・・・

そこにはたくさんのいろいろな靴がありました。

マルタンの想像力はふくらんでいきます。


先が尖がって茶色く光っている靴がオオカミのように見えたり、ペディキュアを塗った足にはいたサンダルはベッドに寝ている子供達のように思えます。

ギザギザの模様のついた緑色の靴はジャングルのワニのように見えたり、四角く角張った黄色い靴は自動車のよう・・・・・。

ハッと気付いたら、テーブルの上ではもうデザートの時間。

現実に戻ったマルタンは、美味しいケーキを食べるのでした。



マルタンの行動に、思わず「ふふっ♪」と笑ってしまいました。

私もテーブルの下に潜るのが好きな子供でしたので(^-^)

ちょっと薄暗くて、誰のものかわからないような足がニョキニョキ生えていて、確かにちょっと独特の雰囲気があるかもしれません。

妙に落ち着くような気がして、よくテーブルの下でまったりして過ごしていたような気がします(-_-;)


ただ、私はマルタンのように靴から何かを連想するということはありませんでした・・・・。

周りの大人の靴は黒や茶色が多かったから、いまいち想像力をかきたてられなかったのかしら?

緑色や黄色の靴が出てくる、というのはこの絵本がフランスのものだからかもしれないです。

足元にもこだわるお洒落さんの国、フランスならではの可愛い絵本だと思いました^ ^

くもりときどきミートボール

くもりときどきミートボール 《くもりときどきミートボール》 ジュディ・バレット(著) 青山 南(訳)


今回ご紹介する《くもりときどきミートボール》という絵本は、おじいさんが孫に話して聞かせた、とある不思議な町のお話です。


カミカミゴックンという町には食料品店が1軒もありませんでした。

なぜなら、1日に3回、空から食べ物が降ってくるからです。

何の食べ物が食べられるかは天気次第、人々の朝はTVの天気予報で食べ物予想を聞くことから始まります。


ある日のメニューはこのような感じです。

朝はオレンジジュースのにわか雨、それから目玉焼きをのせた雲が流れてきて、続いてトーストがバラバラと落ちてきます。

トースト用のバターやジャムも降ってきて、最後にはミルクの雨。


昼はフランクフルト・ソーセージが落ちてきて、その後でマスタードの雲が追いかけてきます。

それから、急に風の向きが変わったかと思うとベイクド・ビーンズが飛んできます。

おしまいは、しゅしゅっと泡立つソーダ水。


晩は羊のお肉が、豆とベイクド・ポテトと一緒にざざっと落ちてきます。

やがて、西の方には立派なゼリーが出現。


カミカミゴックンの人々は、いつでもちょうど良い量の食べ物が自然と手に入る、と信じて疑いませんでした。

ところが、いつの頃からかこの町の天気に異変が・・・・・。

ある日は1日中、茹で過ぎのブロッコリーばかりが降り、またある日は芽キャベツとピーナッツ・バターとマヨネーズという妙な組み合わせの食べ物が落ちてきました。

塩と胡椒のひどい雨がずっと止まなかったり、しまいにはトマトの竜巻で大被害が。

町に巨大なホットケーキの嵐が発生した時、人々はとうとうカミカミゴックンの町を逃げ出すことに決めました。


逃げ出した人々が辿り着いたのは、空から食べ物など降ってこない普通の町でした。

人々は初め、食料品店に並ぶ食料を不思議な気持ちで眺め、お金を出して買うことに首を傾げていましたが――― 次第に慣れて、「これでいいのだ」と思うようになりました。

少なくとも、町中に溢れるミートボールの処分に頭を悩ませる必要はなくなりましたから。

ただ、カミカミゴックンの町がその後どうなったか、確かめに行く人は1人もいませんでした・・・・。



満腹時には読まない方がいいかも――― と思いました。

恐いくらい大量の食べ物が出てくるので、食後に見ると胸がいっぱいになりそう(-_-;)

タイヤみたいなドーナッツにごろごろ追いかけられたり、トマトの竜巻に吹き飛ばされたり、というのはユーモラスというかホラーというか・・・・何だかヒッチコックの映画にでも出てきそうな感じでした。


空から食べ物が降ってくる、というのは恵まれているような気もしますが・・・・実は不自由で不安なことだな、と思いました。

自分のその時食べたい物が降ってくるとは限らないし、「もし何も降らなくなったら・・・」という心配もしなくちゃいけませんもの。

それに、お昼ごはんに友達とお弁当のおかずを交換をする、なんてこともできませんし。

食べたい物を〝腹八分〟食べられることが1番幸せなのですね♪

奇抜な設定で、お腹がいっぱいになる絵本でした(^o^)

☆世界の絵本とグッズ展☆

土曜日、伊勢丹府中店で開催中の《世界の絵本とグッズ展》に行ってきました!

このイベントは、7F催事場で10/12~10/18まで開催するそうです。

フランス、ドイツ、ハンガリー、日本など世界8ヶ国の絵本と、絵本から生まれたキャラクターのグッズが揃っていました♪


会場の様子をレポートしますと・・・・

中央にはカーペットを敷いたくつろぎのスペース(ちびっこがでんぐり返しをしたり、ごろごろ転がっていました)、ここを取り巻くように本棚と木のベンチがあって絵本が読めるコーナー。

その周囲には、下の写真にあるようなぬいぐるみ、小物、食器、筆記用具、ポストカード、各国の絵本が並んでいました。

キャラクターは・・・・はらぺこあおむし、もぐらくん、がまくんとかえるくん、リサ&ガスパールなどの有名どころです。


  絵本グッズ展1 ← はらぺこあおむしの食器 絵本グッズ展2 ← もぐらくんのグッズ


そして。

欲しいかどうかは別として・・・・面白い絵本を見つけましたのでご紹介します(^-^)

下の写真――まず、右側はめんどりの形をした《卵を産む絵本》です。

この絵本のお腹には、卵の形をした小さな絵本が数個内蔵されていて、つまみを引っ張ると中の絵本がころころ産まれ、「今日は何が出るかな~♪」と楽しめる仕組み。

ちなみに、読み終わった絵本はめんどりの口からお腹に押し込むようになっています^ ^


続いて、左側は車やバイクの形をした《走る絵本》です。

この絵本には前にマジックテープがついていて、ここをびりびり外すと中が開き、乗り物の写真と説明が書いてあるという仕組み。

何だか、絵本にタイヤがついていて立っている姿というのは不思議な感じです。

「オシャレなインテリアとしていかがですか」と書いてありました。

わざわざ、立たせる必要はあるのだろうか(-_-;)という思いはあるものの、あえて実現化するファイトにはエールを送りたいです。


  絵本グッズ展3← 走る絵本             絵本グッズ展4← 卵を産む絵本

まぁ、デパートですから全体的に商売っけがありありなのは否めませんが、知らない絵本をゆっくりと読むことができましたし、写真をパシパシ撮っても何も言われませんでしたし、野放し状態ではしゃぐちびっこも観察できましたし、なかなか楽しかったです(*^-^*)

こういうイベントがあったらまた覗いてみようかな、と思います。

しばわんこの和のこころ

しばわんこ和のこころ 《しばわんこの和のこころ》 川浦 良枝


今回ご紹介するのは、《しばわんこの和のこころ》という絵本です。

日本家屋と柴犬、縁側と三毛猫。

う~ん、やっぱり似合いますねぇ、良いですねぇ(^-^)

表紙を見ただけで、何だか熱い渋茶を淹れて、ずずずーっとすすりたくなってしまいます♪


さて。

こちらの本では、生真面目な《しばわんこ》と、気ままな《みけにゃんこ》が昔ながらの日本家屋を舞台に(家主はこのおふたかた)日本の文化や礼儀作法、四季の楽しみ方などを伝授してくれます。

「何故かしら 和にひかれる 今日この頃で ございます」

控えめにそう言うしばわんこ、わんことはいえあなどれません(^_^;)


ちなみに。

目次は このような感じで ございます(しばわんこ風にいうと・・・)

      ↓

  ・和のおもてなし

  ・もうすぐお正月

  ・たのしいお正月

  ・春がやってきた!

  ・そろそろ夏じたく

  ・明日は七夕

  ・真夏の夜の夢

  ・月の光を浴びながら

  ・めぐる季節は黄金色


お掃除のやり方、お客様の迎え方、座布団のすすめ方、お茶のたて方・・・・・など

思わず襟をぴしっと正したくなる内容から、

月の満ち欠けの言い方、神社の礼拝のやり方、お正月にどんな物を揃えるか・・・・・など

「へぇ~っ、そうなんですかぁ」と感心してしまうようなことまで、やんわり&しっとりと〝和のこころ〟を教えてくれます。


日本人を27年間やっている私でもあいまいだったり、知らなかったり、忘れていたことがいっぱいあってびっくりしました。

ちょっと視点を変えるだけで、生活は今よりずっと心豊かになるものなのですね。

「慎ましくて奥ゆかしい古き良き日本」を、もう1度見直してみようという気持ちになった1冊です(*^-^*)

小学生日記

小学生日記 《小学生日記》 hanae*


今回ご紹介するのは、《小学生日記》という本。

大人顔負けの文章力と構成力、子供にしか書けないピュアな感性で書かれた(執筆当時)現役小学生hanae*さんの作文集です。

このタイトルを見て・・・・NHK教育テレビでやっていた《中学生日記》を思い出してしまいました。

妙に懐かしくなるのは、私だけかしら^ ^


自分がもし学校の先生で、教え子にこういう作文を書かれたら・・・・・

まずは「がび~ん!」と相当ショックを受け、その後でふと我に返って、全力でこの才能を応援してあげたくなるような気がします。

それくらい、心を打つ良い作文ばかりです(^-^)


正直いいますと・・・・・作文って、昔は大っ嫌いでした。

優等生的な内容を書かないといけないような強迫観念があって不自由だったし、添削されるのも苦手でした。

おまけに、改行や句読点の打ち方なんていう〝作文を書く規則〟まであるし(-_-)

でも、hanae*ちゃんの書く作文を読んで、「作文っていいな♪」と思うようになりました。

小説よりもずっと、作者の性格や生活が伝わってくるような気がして。

よそのご家庭にお呼ばれしているような気持ちになって、少しドキドキしましたけど^ ^

「作文って、こんなに伸び伸びしたものだったんだな」と初めて気付かされました。


この本の中で、特に私が好きなのはお兄ちゃんのことを書いた「モトイと日本語」です。

あらすじは・・・・・


小学校低学年の時、日本に帰国したhanae*ちゃんと違って、中学生になってから帰国したお兄ちゃんのモトイくん。

日本語もうまくしゃべれないし、漢字も1から覚えないといけません。

バンドのドラムを担当していたり、パソコンも上手で、英単語のスペリングも大得意、アメリカでは〝できること〟ばかりだったのに、日本に来てからは〝できないこと〟ばかり・・・。

毎晩、お母さんと泣きながらケンカして、歯をくいしばって勉強をするモトイくん。

わからないことを人に知られるのが恥かしくて、テスト結果を誤魔化して怒られるモトイくん。

一時は、自暴自棄になってしまいそうになるけれど・・・・・

夏休みに行ったキャンプで出会った人達との交流を境に、前向きに頑張っていく姿を、

「お兄ちゃん、頑張って!」と応援する妹の気持ちで綴られています。


背伸びするのでもなく、等身大の自分の気持ちを素直に綴っていく姿、

自分が遭遇した様々なことに、ひとつひとつ立ち止まって考えていく姿を追っていると、

「このままスクスクと成長して欲しいなぁ」

なんて、妙に保護者的なことを考えてしまいました^ ^

作品が素敵だから、作者も素敵だとは限らないけれど・・・・

この本に関しては、作品も作者も相当素敵だなと思いました♪

おじいさんとらいおん

〝お年よりと動物の組み合わせ〟というと、私はとっさに猫を思い浮かべてしまうのですが・・・・・

この本では、猫は猫でもずいぶんと大きな猫 ――― ライオンがお相手です。

でも、「あ~れ~っ!おじいさんの身に危険が~(*o*)/」 ということはなく、出てくるのは人間馴れした温和なライオンなのでご安心ください^ ^


おじいさんとらいおん 《おじいさんとらいおん》 ジャック・デュケノワ(著) おおさわ あきら(訳)


とある小さな町でのお話。

マンションの1室で暮らすおじいさんは、ひとりぼっちでした。

ひとりで朝ごはんを食べ、その辺をひと回りして過ごす毎日。


一方、

動物園の檻で暮らすライオンも、ひとりぼっちでした。

ひとりで朝ごはんを食べ、檻の中をひと回りして過ごす毎日。


ある日、おじいさんは久しぶりに動物園に行ってみることにしました。

そこで出会ったのは・・・・あのひとりぼっちのライオンでした。

「なんとまぁ ずいぶん かなしそうな らいおんだ」

かわいそうに思ったおじいさんは、ライオンに本を読んであげました。

喜んだライオンは、お礼に得意の曲芸を見せてあげました。


楽しい時間を過ごす、おじいさんとライオン。

おじいさんは、ふと昔のことを思い出しました。

若い頃、サーカスで動物の世話係をしていた時に、やんちゃなライオンの子どもがいたなぁ。

ふざけ過ぎて、おしりにケガしたのを手当して以来、あのおチビさんはいつも私の後をついてきたっけなぁ。


目の前のライオンをまじまじと見てみると・・・・おしりに同じキズ跡が。

「あの ちびさんだ! わたしの むかしのともだちだ!」

思わず、そう叫ぶおじいさんにライオンも、

「ぼくも おもいだしたよ! ぼくの むかしのともだちだ!」

と叫びます。

すっかり懐かしくなったおじいさん。

動物園からライオンを引き取り、一緒に暮らすことに決めました。


おじいさんとライオンは、今ではもうひとりぼっちではありません。

一緒に美味しい朝ごはんを食べて、一緒に町をぶらぶら歩き、一緒に眠って楽しい夢を見ます。

それからも、ずっと幸せに暮らしました。



〝ひとりぼっち〟というのは、自分では意識していないつもりでも、平気なつもりでも・・・・・

知らず知らずのうちに、周りに寂しげな雰囲気をかもし出してしまうものかもしれないですね(-_-)

「なんとまぁ ずいぶん かなしそうな らいおんだ」

と言うおじいさんの表情も、なんとまぁ 悲しそうなこと!


人だったり動物だったりと付き合うというのは、いろんな煩わしい部分もあるけれど、それ以上に救われる部分もいっぱいあるんだろうな、ということをぼんやり考えてしまいました。

最初は、しょぼくれた表情だったおじいさんとライオンが出会い、だんだん生き生きした表情になって、最後には足どりも軽く家に帰っていく姿を見ていると、一緒に過ごす存在がいることの暖かさや安心さを感じました。


読み終わった後に、じんわりとした余韻が残るお話です^ ^

ダサいぬ

ダサいぬ 《ダサいぬ》 ダン・ヤッカリーノ(著) もとした いづみ(訳)


「ぼく ダサいぬって よばれてます」

申し訳なさそうな顔で、そんな自己紹介をするのはパグ犬のアルフレッド。

この本の主人公です。

外に出れば、短い足や、クシャクシャの顔、くるりんとしたしっぽを犬仲間のシェパードやプードルにバカにされてしょんぼり・・・・。

家の中でも、猫やオウム、金魚にまで「ダサいダサい」と言われてがっくり・・・・。

庭の隅っこで所在無く、じーっとしている毎日です。


そんなある日。

いつものように庭の隅にうずくまっていると、隣りの家に誰かが越してきた気配がします。

耳をすますと、どうやら犬も一緒のようです。

「どんな犬かなぁ、友達になりたいなぁ」

でも、自分に自信のないアルフレッド・・・・・

越してきた犬、レックスに塀越しに声を掛けられると、とっさに

「ぼくはアルフレッド、ゴールデン・レトリバーです」

と言ってしまいます。


塀越しにいろんな話をして楽しく過ごす2匹。

「レックスとは気が合うなぁ」

とは思うものの・・・・・自分の姿を見せたら嫌われるんじゃないかと悩むアルフレッド。

ところが、レックスが塀のこちら側にやってくると言い出して!

果たしてアルフレッドに友達はできるのか・・・・


控えめで、いつも「ホントすいません」という表情をしているアルフレッドの姿・・・・思わず胸がキュンとしてしまいました。

うっかり「ゴールデン・レトリバーです」なんて言ってしまうところも、つい笑ってしまうというか(^_^;)

「パグってどんな犬だったかしら」と思って、ネットで調べてみましたら・・・・・

                              ↓

                         パグ ←パグです♪


か、可愛い♪

確かに、整っているとはいえないけれど、目なんかクリンクリンして愛嬌があるというか。

全然ダサくないのに・・・・。

でも、最初はそうは思っていないことでも、他人から何度も言われるうちにそんな気がしてきて、どんどん自信がなくなってきちゃうことってありますよね(-_-)

悪意かもしれないし、もしかしたら愛情の裏返しだったのかもしれない他の動物達の言葉で傷つくアルフレッドの姿、自信を取り戻してどんどん輝いていくアルフレッドの姿、どちらも他人事とは思えない気持ちでした。


この本は、

キュートなキャラクターとコミカルな雰囲気のお話ではあるけれども、結構考えさせられるようなテーマが潜んでいる気がします。

ふざけて言ったひと言で、相手のことを傷つけてしまったことはなかったかな?

う~む、気をつけよう!と思いました。

ぼくのおかあさんはでぶだぞ

ぼくのおかあさんはでぶだぞ 《ぼくのおかあさんはでぶだぞ》 そうま こうへい


この、ちょっと挑戦的なタイトルが気になって、図書館で思わず手に取ってしまった絵本^ ^

マジック(太字)でキュッキュッと描いたような、素朴な絵柄が印象的です。

・・・・主人公なんか、頭の毛が4本しかないですしね(^_^;)


主人公のお母さんは太っています。

顔も身体もまあるくて、

エレベーターに乗ると重量オーバーのブザーが鳴るし、一緒にシーソーで遊ぶと子供4人集まらないと太刀打ちできません。

この前友達とケンカをした時も、

「おまえのかあちゃん、デーブ!」と言われてしまいました。

でも、主人公はお母さんが太っていても全然イヤじゃありません。

「太ってて、なんでわるいのかな」と思っています。

だって・・・・・


子供にとって、母親の外見というのはそんなに大きな問題ではないのかも、と思いました。

そりゃあ、スリムで美しかったらそれは自慢に思うかもしれないですけど・・・・・

それよりも、寂しい時に一緒にいてくれたり、悲しい時に慰めてくれたり、そういうどっしりとして大きく暖かい存在であることの方が、子供にとっては大事なのかもしないですね^ ^


それにしても。

主人公のお母さんが、

「もう1本いいかしら・・・・」なんて、次のお団子に手を伸ばしてしまう姿、

「おかしいなぁ~」と言いながら、何度も体重計に乗り直してしまう姿は、他人事に思えなくて思わず笑ってしまいました(^-^)

おお~、私も《ぼくのおかあさんはでぶだぞ》予備軍に入ってしまっているかも!

でもまぁ、

「ぼくは、ふとっているおかあさんがだいすきだ」

子供にそう言われるならいいかな、なんて思ったりして。


そういえば。

同じシリーズで、《ぼくのおとうさんははげだぞ》という絵本もあるそうです。

これもまた挑戦的なタイトル・・・・(^_^;)

ふふっ、〝でぶだぞ〟に笑ってしまった男性もうかうかしていられませんね^ ^

こちらの本も探してみようと思います♪