JBC2012 東京予選 -- 能城政隆 | BAR14Nの憂鬱なラテアート

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エスプレッソやラテアート、コーヒーの話

ジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ(JBC)の東京予選が、8/2~8/5の4日間、開催された。
その中で、何人かのバリスタの競技中のプレゼン内容を文字に起こして、掲載していきたいと思う。
文字に起こす上で、何カ所かはっきりと聞き取れない部分はでてくるだろうし、実際にあったりしたけど、それらは文脈に影響のない範囲で、申し訳ないですが省略しました。

NOZY COFFEEの能城さんは、終盤に強いメッセージ性のあるプレゼンを行った。
能城さんの言っていたことは、バリスタだけの問題ではなく、カフェをはじめ、飲食業界全てに関わってくることだと思う。
能城さんの今後の活動に期待し、プレゼンの内容を掲載します。

はじめます。NOZY COFFEEの能城政隆です。
まず、今日ご用意したコーヒー、ブラジルのセハードボネという農園のコーヒーです。まずはこちらを水出しでご用意しましたので、グラスでみなさんでお楽しみ頂きたいと思います。
みなさんでこのコーヒーを楽しみたいと思いますので、どうぞ、グラスをお持ちください。みなさんで乾杯で始めたいと思います。乾杯!

私がご用意したセハードボネという農園のコーヒーは、ナッツやチョコレートのような印象、後味にかすかに青リンゴのような酸を感じられると思います。そして、このコーヒーの何より魅力的なところはマウスフィール、質感にあると思っています。水出しですが、非常にスムースで、滑らかな印象を感じて頂けたと思います。
まずは、エスプレッソでご用意しまして、どのように質感が変化するのかお楽しみ頂きたいと思います。それではお待ちください。

失礼します。エスプレッソお待たせしました。
先ほど水出しアイスコーヒーでお飲み頂いたスムースな印象が、少し変わりました。まるでチョコレートを溶かしたかの印象をお楽しみください。
続いてカプチーノをご用意致します。

続いて、カプチーノ、こちらはミルクの甘さと一緒になることによって、新しい甘さが生まれます。
チョコレートのような甘さとあわさり、キャラメルのような甘さを感じて頂けると思います。そして、このコーヒーの魅力であるマウスフィール。こちらがミルクのマウスフィールとあわさることによって、マンゴーやメロンといった、なめらかな質感を持つ果実のような美味しさをお楽しみ頂けると思います。それではもう2杯ご用意します。お待ちください。

どうぞごゆっくりお楽しみください。
私はこの業界に入って2年間経ちます。様々なバリスタと出会ってきました。スペシャルティコーヒーを支えながら、雇用条件が厳しく満足いく仕事ができない、そういったバリスタがこの世の中に多くいることを知りました。それはバリスタが職業としてしっかり確立されていない事だと私は痛感しました。スペシャルティコーヒーの発展や業界が発展していくためには、バリスタが必ず、バリスタの存在が必ず必要だと思っています。私は、カフェやレストランの経営者に対して、スペシャルティコーヒーの豆を紹介する仕事も行っています。ぼくの今できること、この業界でできることは、この素晴らしいコーヒーを伝えるとともに、バリスタが日々、何を考え、コーヒーと向き合い、何をお客さんに伝えようと思っているのか、そしてお店に何をもたらしてくれるのか、といったバリスタの可能性を多いに秘められていると私自身で証明し、今後、バリスタが多く活躍できるフィールドを多く作っていきたいと思います。以上で終わります。ありがとうございました。