気持ちイイ会に | 神戸加納町「BAR志賀」と昼の顔(中毒性日記Blog版)

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木曜日の朝、ラッシュの始まりだす午前7時半。大阪堺筋本町を出て、南森町乗り口から環状線を走る。神戸・京橋まで45分の表示に安心し、渋滞を避けるため湾岸線に入る。左に行けば関空、右に行けばユニバーサルスタジオ、どちらにしても朝から観光気分だが、USJを横目に神戸へと向かう。車はとても調子がいい。水曜の店終わりに大阪まで飛ばして、機嫌がいいのだろう。京橋まで45分が、自宅塩屋までその時間で着いた。

ブログには編集場所のオフィス、朝の風景をアップしているが、ともかくその色々な編集作業(と言うにはおこがましいプロの仕事)は、水曜の13時過ぎから木曜の朝7時過ぎまで行われた。18時間に及ぶモノは、周年に花を添えてくれることだろう。予防線を張るわけではないが、あくまで「店の延長」のものであることを強調したい。ゆえに、その中で僕がバーテンダーの殺し屋を演じているとか、キャメロン・ディアスのメッセージがあるというわけでもない。

僕を知ってる人は笑える(温かい微笑みか冷笑か?嘲笑か?)だろうし、知らない人には「バーテンが何をつくっとんねん」ってな感じではある。しかしここまで来たら楽しむしかないわけで、このサイトを見ていてお会いしたことがない人々にも会えそうな気がするし、「ドレスコードはそれぞれにある」という会になればいい。祭りは誰に対しても、祭りであるべきだと思っている。

その編集にべったり18時間張り付いてくれた卯目クンや、途中から夜に車で駆けつけ7時間ほどいてくれた明石在住・梅澤クンにもその念はあるが、オフィスのプロフェッショナル・石岡氏には本当に感謝している。スキルとその精度はもちろん、提案もしてくれるしこだわりも強調してくれた。実は、ペイの発生する仕事として依頼しているのではなく、あくまで周年を盛り上げてくれるそのオフィスの代表が僕の店のお客様であるからこうなったのだが、忙しいオフィスの精鋭である「人を動かす」ことで、ただ「こなす」「言われたことをしてくれる」請負作業を想像していたから、そのこだわりには正直ビックリした。

編集が始まってしばらくし、石岡氏は至極「シンプル」なことを言った。

「このツナギって、気持ちワルイですね」

そう言うと彼は黙々と「気持ちヨク」なるまで、その施しを繰り返した。気持ちイイかワルイかであるという陳腐に聞こえそうな言葉が、僕の心に突き刺さってきた。その道のプロは素人に対し、難しい言葉を言った方が楽だ。「気持ちイイ」などとストレートに言ってしまえば、素人を自分のテリトリーに受け入れてしまう。それはとても勇気のいることだ。しかし素人には解りやすい言葉である。

デザインの世界や酒をつくり供することにも、「気持ちイイか気持ちワルイか」のこだわり所で、その人と「合うか合わないか」が判るものだ。店とは違う場所にて行われる10周年パーティーは、箱が大きくなるだけに、その辺りがとても難しいが、少なくとも僕が「気持ちワルイ」会にはならないようにしたい。