前書きが常態になってしまいました。
人物ポートレートイラスト描いてると、服が問題。
通販ページを参考にしたりして資料集めてます。
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留守番電話のランプが明滅している。
再生ボタンを押すと、中江真美の元気な声が聞こえてきた。
なんか「お願い」があるみたいなので、また俺から掛けることになる。
俺から切らなきゃいけない。残念だ。
こないだの続きの話かと思ったら、明るい声でこう告げた。
「夏休み、旧都に行こうかと思うんです!」
「お。なにしに?」
「ん、友達何人か連れて、祇園祭に行きたい!」
ああ、日程も決まっているのか。
「そんで、さわにいに、会いたい!」
「俺は観光地のパンダか!」
「セットだからいいんじゃないですか!」
じゃあせめて言う順番を変えろ…
「友達ってみんな女の子?」
「いいえ、男の子もいますよ?」
あっそう。うっかりがっかりし、ちょっとほっとする。やっぱり修行が足りない。
「彼氏は?」
「多分来ると思う… けどどうかな」
「彼は学校には行ってるの?」
「4月は行ってたみたいだけど、また行かなくなったみたいで…」
ちょっとね、どうしたらいいかわかんない。少し弱音も聞かれた。
不用意な質問だった。
ちょっと狼狽しているうちに、彼女の方から元気な声が飛んできた。
「で、相談! 旅費を節約したいんだけど、さわにいんち、何人泊まれますぅ?」
はぁっ!?
「ほら、10畳と小さなキッチンスペースって豪語してたじゃん。2~3人はOKじゃないですかぁ?」
自慢じゃないが、普段は本が散らばってて歩くのに少し苦労する。
いや、正直に言うと、本や雑誌や服や座布団やキーボードやゲーム機だ。なんならペットボトルも。
片付ければ入れるかな…
「何人だって?」
「ん~4人!私入れて」
「さっきより増えてるじゃないか!」
しかし、もう俺はワクワクしてしまっている。結論はわかっているのだ。
OKさね。
「やっ
たあああぁ!
ありがとう!」
俺は人がいいのだろうか。
それとも学生はこのくらい無茶でちょうどいいのだろうか?
そんなことより、夏までにこの部屋を片付けないといけないのであった。
本棚を買わないとな… 中古でいいかな? 先輩にもらえたりしないかな?
ニト●のない時代であった。学生にとって家具を買うことは一大決断であった。
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この物語はフィクションです。