明日はようやく今期の「係」の仕事の「年間」計画発表です。
見切り発車で始めてますけど。
↑公私ともによくやる(ブログも)
いいねが思ったより多いので、筆もよく進みます。ありがとうございます! でも忙しい。
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春休みは、新入生歓迎および勧誘行事の数々で、大変忙しかった。
有望な後輩は来てくれるだろうか?
有望なというのは、小間使いのようによく働いてくれる人とか、遊びが好きで壮大な仕掛けを思いつける人という、縦にでも横にでも何か突き抜けた人材を指す。
2年生ともなると、専門科目がぐっと増え、勉強も大変である。
同じ自治委員仲間であるが、勉学方面の出来もいい外池は、実に頼れる仲間である。
俺などは、いささかテツガク的な興味のため、本や映画の研究に忙しく、ついテスト勉強を後回しにする傾向がある。
そして、10代のころの無敵の記憶力に陰りが見えてきたのも否めない。
脱サラはつらい。
(いや・やっぱりただの怠け癖だろう・反省しよう)
というわけで、今日も自治会会議のあと外池にノートを借りるのであった。
「いいたかないけどねえ…おおさわくん、ちょっと生き方考えた方がいいよ」
「ほんとだねえ…あ、外池、字がきれいだね。凛さんみたい」
「え? 今誰って言った?」
話を逸らそうと一言添えたが、見事に話は変わった。
「え? 凛さん… ああ、金沢の大学の人。去年の自治会地方別研修で同じ班だった――」
「もしかして、おのりん?」
「え、知ってるの?」
「長い黒髪の下がり眉の小野さんなら…高校同じだよ」
「えーっ」
君、金沢だったのか。そして。
「あ、じゃあ、知り合い?」
「いえ… そうね。知ってはいるわ。有名人だったから」
ああ、そうだな。立ち居振る舞いが凛として…親の名付けの通りか。
それでいて取り澄まさず、一度話したら忘れられない個性があるし。
なんて、同性の前で褒めるのはマナー違反だと聞いたことがあるので言わないでおく。
「まさかね――。世界は狭いんだぁ…」
「あの、どんな人なの? 高校時代は何部?」
「え、あ、あんまり詳しくは知らない…かな」
あれ?
自分から振った話なのに、言いたくないことを思い出したらしい。ちょっと歯切れ悪くなってきた。
「今でも時々やり取りしてるんだ。またなんか情報教えてよ」
「やりとり?」
手紙のやり取りが4往復したといったら悶絶した。
「うそ! あ、あの男嫌いの凜さんが…文通!? 意味わかんないよ!」
「知らないよ! …そうなの?」
「うーん、その、うわさでしかないんだけど…難しいんじゃないかな」
「なんだよそれ。難しいようなことしてないって!」
「撃墜王だったのよ、あ…」
「だから! 撃墜されるようなことしてないから」
詳しいじゃないか。まあ見逃しておこう。
男性が彼女とコミュニケートすることは、体層難しいことらしい。
生身のオトコは苦手なのかな?
俺の人徳…じゃないか。文通だからいいんだろう。文章の中の俺は気に入られてるってことか。
気になるらしく、外池は凛をどう思ってるかって聞いてきた。
「お前より心安く思ってるよ」
「…あっそう。だったらもう、私なんかにぃ、聞くことぉ、ない、で、しょう?
自分で、いろいろ聞いてみ・た・ら?」
ちょっと憎まれ口が過ぎたかな…
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この物語はフィクションです。