2015年 香港旅行ラブラブ




香港に住んでいた頃、自宅は九龍公園の近くにありました。


22歳、一人暮らし。


若さしか取柄がなかったあの頃、何も深く考えずに海外に飛び出して。


その大胆さだけは褒めてあげたいけれど


やっぱり早すぎたなあ、と今でも思います。



ただ失敗だとは思っていなくて、本当にあの貴重な経験のおかげで今の自分がいると思う。



自由なようで自由ではなかった香港生活。



仕事をしていたから、少なくとも給料は出ていたけど、高い家賃に消えていたし。


仕事をしていたからこそ、休みや自由な時間もあまりなかった。



たぶん当時って、十分な社会人としての認識もなかったから、


楽しそうにしている留学生の立場が羨ましいようなところもあったのだと思う。






そんな中、ごくたまの贅沢で、私が大好きだったこと。



インターコンチネンタル香港(当時リージェント)のロビーラウンジで


一杯だけドリンクを頼んで、生演奏を聴きながら、夜景を観ること。




香港って、本当に素敵なところなんだけど


素敵!と思えるものは


何しろ当時の私には全てが高すぎて、簡単には手が届かなかったのです。



夜景は外で観たら、無料なわけだけれど


一度リージェントのソファーに座ってこの迫りくる夜景を見てからは


この快適さと大人の空間にすっかり打ちのめされてしまって。




Star Avenueのどこかで立ち見したり


階段に座って眺める夜景とは、話が違うのだと。



私はここに居たいのだ!と。




あれから、2桁の、凄い年数が経ってしまっている。


おかげさまで、このソファーに座って夜景を観ることは


大騒ぎの大金でもないと思えるようになった。



でも、当時のような全身のドキドキ感や、


自分のような人間がここにいていいの?というような緊張感は


今の私にはきっと、もうない。





香港は今でも、当時のすべてを思い出すトコロ。



ヒリヒリするような孤独感や、世の中について学んだ場所。



切なくなる場所であり、懐かしい場所であり。



タイに住む前の、私の原点でもあるのです。






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MAYA by Bangkok Cafe blog