★Halloween 2013★ with the green-eyed monster 4 | BANANAFISH DREAM

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リビングでアッシュは新聞を読んでいた。

「アッシュ、コーヒーでも飲むかい?」

トレイにマグカップを二つのせ、英二がリビングに入ってきた。

「ナイスタイミングだーーサンクス」

英二からカップを受け取り、アッシュはコーヒーを口に運ぶ。
時々自分でもコーヒーを入れるが、英二に作ってもらったコーヒーの方が数倍美味い。
どうしてかは分からないけども。



「ーー今日のハロウィンパーティー楽しみだね」

英二の言葉ですっかりパーティーの事など忘れていたことにアッシュは気がついた。

「そうかな?」

「うん、だって皆と思い切り騒げるじゃないか。なんだかワクワクするよ」

「大げさだなぁ。。。いつものメンバーじゃないか」

「でもハロウィンだよ?しかもバーを貸し切ってするんだからコーフンするよ!」

子供のように瞳をキラキラさせている英二を見て、先ほどの子供たちとあまり変わらないように感じてしまう。
ただ、本人に言うと怒るので言わない事にした。

「ーー日本でもハロウィンにパーティーはするのか?」

「うーん、正直言って僕の故郷は田舎だからあまりする人はいないと思う。。。だからこそ本場のハロウィンを体験できて僕はすごく嬉しいよ」

「じゃぁ、オニイチャン、仮想でもするか?」

「いいねぇ!やりたい!僕、仮想をやってみたかったんだ!」

「俺がピッタリの仮想衣装を選んでやろうか?」

「。。。。嫌な予感がするからいい。この間はナース服を僕に着せようとしたし。。。」

英二は首を左右に振ると、アッシュは残念そうにため息をついた。

「ちぇ、まだ言うのかよ。今回はせっかく魔女のコスチュームを選んでやろうと思ったのに」

「やっぱり、、、、スカートは遠慮しておくよ。なぁ、昼飯食ったら街へ出て、一緒に衣装を買いに行こうよ」

「え? 朝も外出したばかりだろう? また出かけるのかよ。。。」

「あ、、、迷惑かな、、、君、疲れているよね、、、、」

突然シュンとしてしまった英二をみて、アッシュは胸がチクリとしてしまう。

(どうしてこいつの一挙一動に反応してしまうのだろう?)

英二が悲しんでいる顔は見たくなかった。アッシュは咳払いをしてから言った。

「誰が疲れているって? おれは年寄りじゃねぇぞ。。。。仕方ないな、付いて行ってやるよ。。。世話のやけるオニイチャンだぜ」

アッシュの言葉に気をよくした英二は思わずハグをした。

「サンキュー。お礼に君のコスチュームは僕が選んであげるよ」

深い意味ない、単純に嬉しくてハグしただけなのだが、アッシュは驚いた。


「そっちの方がやばそうだ」

「そんなことないよ。カボチャのお面をかぶってもらおうかなって」

「絶対に嫌だ!」

「ははは、、、やっぱり?」

「勘弁してくれよ」

「よし。じゃぁさっさと昼飯食おうぜ。今日はインスタントラーメンでいいだろ?」

「おまえ、手抜きしたいだけじゃないのか?」

「。。。。じゃぁ、手のこんだ納豆ランチでも作ろうか?」

「あぁ、なんだか無償にインスタントラーメンが食べたいなぁ!!英二のつくるラーメンは最高だ!」

「「。。。。はははっ!」」

クスクス笑いながら二人はアパートへと戻っていった。

(続)

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