私が就職して最初についた上司はとても厳しい人で、嫌な思い出しかありません。
彼は満州で生まれたのだそうです。
その頃、「終戦直前、日本政府はソ連軍が満州に攻めてくることを事前に知っていた。」みたいなニュースが流れました。
すると、上司が「どうしてもっと早く庶民に知らせなかったのか。そうしたらあんな苦労をしなくてよかったのに。」と言いました。
今、考えると、彼は満州から命からがら逃げてきた一人だったのかもしれません。

テレビでその当時のことを放送していました。
終戦時、満州と朝鮮に660万人の日本人が住んでいたそうです。
多くの女性たちがソ連兵に凌辱され、妊娠しました。
望まれない子供を身ごもった女性の一部は、日本の地を見ると、船から身を投げて死にました。
上陸した福岡では、妊娠後期の8.9月でも堕胎手術が行われました。
麻酔なしの手術で女性たちは声も出さずに激痛に耐えたそうです。
今でも福岡の二日市では、毎年、水子供養祭が行われています。

結局、政府の指導で、満州、朝鮮に移住した日本人は捨てられたわけです。
「棄民」です。
国家の役割は、国民の生命と財産を守ること、だそうです。
日本の政府はその役割を果たそうとしません。

福島の原発事故で、炉心溶融(メルトダウン)が起きたことを知っていたのに、東電も政府をそれを隠した、というニュースがありました。
あの時、外国の政府は、日本に住む自国民にすぐに帰国するように勧めていました。
たぶん、メルトダウンしたことを知っていたのでしょう。
日本人だけが知らなかった可能性があります。

とにかくこの国の政府もマスコミも全く頼りになりません。
自分で情報を集め、身を守るしかないようです。
インターネットは強力な武器になるみたいです。