一生、結婚せずに独身で通す人が増えているそうです。
結婚する、しないは個人の自由だから、国家が強制するわけにはいきません。
しかし、なんとなくさびしい気がします。

人はなぜ、結婚するのでしょうか。
私は若い頃、よくわかりませんでした。
結婚して苦労するよりも、独身を通した方が絶対に楽しいと思いました。
お金も自由に使えるし、一人の女性に縛られるより気楽だと思っていました。
そう考えている人は多いような気がします。
「家族進化論」という本を読んで人がなぜ結婚するのか、私はやっと理解できました。

人は一対の男女が協力して子育てをします。
他の動物には見られないユニークな育児です
そこに男女の愛や親子の愛が生まれます。
これが人間の人間たるゆえんです。
愛情のない人間は人間とはいえません。

人間にとって命の次に大切なものは家族かもしれません。
極論すれば、結婚して家族を作らないと人は人として生まれてきた甲斐がないのです。

もちろん、人は自由だから、一生独身をとおしたからと言って、誰からも非難されるべきではありません。
家族を持たずに、社会に大きな貢献をした人は、昔からたくさんいます。
ただ、その場合でも、子供を育てる経験はした方がいいのではないか、と、この本を読んで思いました。
愛情の原点がそこにあるからです。
せっかく人として生まれてきて、子育てを経験しないのは、少しもったいないような気がします。