むしょうに結婚したくなるとき、多くの人にとってそれは病気になったときではないでしょうか。
それも一人暮らしをしているときの重い病気です。
私もそうでした。
健康で自分に自信があるときは、「一生一人暮らしも気楽でいいなあ。」などと考えますが、病気になったとき、一人暮らしは本当に心細いです。
自分で立ち上がることもできず、当然、食事も用意できません。
一人で自分の身の回りのことができなくなると、どうしても誰か連れ合いが欲しくなります。
「旅は道連れ、世は情け」ということわざが身にしみます。
今、若い人がなかなか結婚しないそうです。
しかし、今は独身生活を謳歌している若い人も、やがて自分の両親がこの世を去り、自分も年老いて健康に自信がなくなってくると結婚へとなびく人が増えてくると思います。
つまるところ、人は一人で生きていけるほど強くないのです。
誰かと支えあわないと、つらい浮世の荒波は越えられないのではないでしょうか。
知り合いの看護婦によると、生涯独身を通したキャリアウーマンが老後、病気を患って入院するケースが多いそうです。
彼女たちの中には、寂しさのあまりうつ病になって生きる気力をなくす人もいるらしいです。
また個人主義の強いフランスでも、老後ノイローゼになる独身女性が増えている、と聞きました。
太古の昔から人類は家族を作って、血縁者と一緒に生活してきました。
現代人が急に一人で生きられるほど精神的にタフになったとは考えられません。
「いつまでもあると思うな、若さと健康。」です。
若い人には、体力と性的魅力のあるうちに相手を見つけて結婚することを勧めます。