★Tips 1 : 今日の西口さんのストライク率は約63.3%、2/3を若干下回る物足りないものでした。
24度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ10度、
3ボールまでいったのがのべ4度、そして四球1で1ボール以内での勝負が約58.3%、
今日は3球以内の勝負が10度(全体の約41.7%)、また
4球以内の勝負にいたっては17度と全体の7割以上を占めるほどと多く
ホークス攻撃陣が数多く初球から積極的に打ち返していったことが
西口さんの球数を、そしてストライク率を下げる大きな要因としてあり
西口さん自身は基本的にはゾーン内で大胆に勝負し続けていたと
評価できる今日の投球でした。
ただし今日の西口さんは速球が最高141km/h、常時130km/h後半を計測するに留まり
またその素晴らしい勝負球のひとつであるフォークをほとんど使わずじまいで
奪った三振も見逃しを2個のみと少ないものであったように
ここ最近継続して魅せてくれていた本格派エースの投球ではなく
逆にフライアウトを12個(すべて外野フェア領域に到達したもの)と数多く奪いつつ
イニングを重ねていく、技巧派フライアウト・ピッチャーの投球でした。
今日、西口さんが以前と同じ技巧派フライアウト投手スタイルだった理由としては
ここ数試合中5日で登板を重ねていっており今後ももう少し続くだろうことから
① 首脳陣も特に西口さんに対しては100球をメドに
リリーフ陣に交代していく方針を固めており、その中で西口さんが
球数を少なく1アウトでも長くイニングを消化していくためには
三振を数多く奪っていく本格派エースの投球よりも
早いカウントから打者の微妙な打ち損じを誘発させつつ
フライアウトを数多く奪っていく技巧派の投球を採用する方が良いと判断した
② ただ単純に、日程を詰めていったことなどで疲労が蓄積しつつあり
勝負球を中心とした投球の精度が少しずつ落ちつつある
おそらくこの2点があるのではないかと推察できます。
実際、今日はこの技巧派フライアウト投手の投球は功を奏し
5回2アウトまでは9個のフライアウトを奪いながら出塁をわずかに1のみという
素晴らしい投球を魅せ続け、イニングを順調に消化していくことに成功しますが
流石に終盤に入ってくるとホークス攻撃陣もだんだんとその軌道に対し調整して来
数多くの長打を含む痛打を浴び始め、失点を重ね続けたためマウンドを降り
結果6.0イニングで自責点4と惜しくもQSをクリアすることには失敗しました。
球数を抑えたまま少しでも長いイニングを投げていきたいのならば
確かに今日のような技巧派フライアウト投手の投球を駆使するのは非常に便利ですが
そうはいってもそのスタイルの投球だけでは今日のように中盤~終盤、
相手攻撃陣がその投球術にはまっていることに気づき、集中して調整してくれば
そこからは非常に苦しい投球が続き、数多くの長打と失点とを喫する危険性が高く
結局は例え球数が少なくともマウンドを降り救援陣の助けを借りざるをえなくなるのは
今日の西口さんをはじめ数多くの大ヴェテラン技巧派フライアウト投手が実証してきたとおり。
おそらく西口さんの中5日登板はこれからも数試合続くでしょうが
それでも今の西口さんの最大の焦点は次の10/6の登板にあることでしょうから
次の10/6のバファローズ戦の登板ではそこまで球数を気にし過ぎることなく
もちろん大ヴェテランの豊富な経験の中で培ってきた
数多くの球種と投球術とをあくまで“脇役、スパイス”として織り交ぜながら
やはり基本は、投球の軸はその本来の速球、速い縦スライダー、フォークの
3つの勝負球を自由自在に駆使しつつ数多くの三振を奪っていき
イニングをどんどん重ねていく“成熟の本格派エースの投球”を
ぜひ1ゲームを通じて魅せて続けてほしいと思います。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席はわずかに計2度、
その内訳は 2-2(うち二塁打1・本塁打1)で得点圏に残塁0、得点3。
今日は3安打・1四球・1死球で出塁はわずかに5、野手選択による出塁1を加えた
その全6人のランナーの行方は残塁2・二塁封殺1で得点3という結果でした。
今日は速球・スライダー・チェンジアップどれをとっても
素晴らしい精度を誇るホークス先発、大隣投手に対して
ランナーを置いて二塁打1・本塁打1と長打を複数放つことに成功したことで
残塁0で得点3という素晴らしく効率的な攻撃を魅せることに成功しますが
奪った出塁はわずかに3個のみと非常に少なく、今日も昨日に引き続き
全体としてそのしごとをこなすことに失敗したライオンズ攻撃陣となりました。
昨日も指摘しましたが、特にクリさん・原さんは数多く出塁し
ナカジさん・剛也さん・ホセさんの打席時に塁上にいることが
今日の4回の3得点をみればよくわかるように
チームの得点のため、そして勝利のために最優先の役割・ミッションなのですから
他のどの打者よりも率先して、そして徹底的に
数多くの忍耐強く闘う打席を創り出し、数多くの球数を費やさせると共に
その上で突出して数多くの出塁を奪い続ける打席・ゲームを
今後も継続して魅せ続けていってほしいと思います。