★Tips 1 : 今日の西口さんのストライク率は約62.7%、2/3を下回るものでした。
25度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ12度(うち死球1)、
3ボールまでいったのがのべ6度、そして四球1で1ボール以内での勝負が52.0%。
今シーズンの西口さんの好投は
① カウントが悪くなろうともゾーンに大胆に投げ込むことができるため
本格派投手と違い、ストライク率は必ずしも好投のバロメーターにはならない
(※ただし球数がかさむため、救援陣のバックアップは非常に重要)
② 微妙な打ち損じを誘発し、数多くのフライアウトでイニングを消化していく
といった“技巧派投手”の特長をよく示してくれていて
今日も速球系、スライダー、チェンジアップをそれぞれ球速を変えて数種類ずつ、
そして時折カーヴ、フォークを交える投球で9つのフライアウトを奪いながら
銀仁朗さんを初めとした野手陣の素晴らしい守備に感謝しつつも
7イニングを投げて102球、自責点1というじゅうぶんにQSをクリアしてくる
素晴らしい成績を残すことに成功しました。
本格派投手の多いライオンズ先発投手陣ですが
西口さんや一久さんといったベテラン技巧派投手の好投が今後もある程度継続すれば
若いドラフトで獲得してきた人的資源を先発投手陣だけに優先してつぎ込みすぎることなく
どんどんと救援陣の整備にその資源を回すこともじゅうぶん可能になってきます。
ライオンズに貴重な“技巧派投手”の成功例になりつつある西口さん、
ライオンズ先発陣にももっと技巧派投手が台頭し育ってくること、また
そういった特長を持つ投手をトレード・補強等で獲得していくことの先駆けとなってほしいですね。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計10度、
その内訳は 2-10 (うち二塁打1、三振2)で得点圏に残塁6、得点1。
今日は6安打・2四球で出塁は8、野手選択による出塁1・失策による出塁2を加えた
全11人のランナーの行方は残塁8、二塁封殺1・牽制死1で得点1という結果でした。
今日は得点圏のランナーの残塁は5度(6個)ありましたが、いずれも
阿部さんのところ(3度/4個)とMulhernさんのところ(2度/2個)でおこりました。
ただしこれは上述の2人だけの問題では決してなく
杉内投手に対し同じような攻撃パターンしか作れず
それ以外のところでなかなか出塁を奪うことができなかった
ライオンズ攻撃陣の選手一人ひとりの課題です。
阿部さんを例に挙げるならば、得点圏でランナーを生還させることに失敗したことではなく
彼本来の持ち味である、打席で忍耐強く闘いながら相手投手に数多くの投球を投げさせ
“次の打者により大きな機会を残す”打席が見られなかったことこそが
今日のゲームにおいての彼の一番の課題でしたね。