対症療法と原因療法 | Peanuts & Crackerjack

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ピーナッツとクラッカージャック-20090822

今日はライオンズ・クラシックイベントの一環として
清原和博さんがトークや始球式に登場。

<<<<トーク その1>>>>


<<<<トーク その2>>>>


<<<<トーク その3>>>>


<<<<始球式>>>>


試合前からファンをじゅうぶん魅了してくれましたね。

さて、今シーズンのライオンズというチーム全体を
戦うひとりの人間にみたてるならば

シーズン始まってから今までの長い間ずっと
病気に侵され体調がすぐれないといった状態でしょうか。

原因ははっきりしています。
クローザーの故障を発端とした救援陣の機能不全。

相手もその弱点をじゅうぶん認識しているため
自然と戦いが楽になり集中しやすくなる。

そして自分はカラダ全体として
その重要な器官の機能不全を補う必要があるため
その他の健康な部分の負担を増やし

勝ったとしてもとても苦労してようやくの勝ち、
負けるときにはかなりショックの残る力負け、

こんなパターンが自然と積み重なっていき
体力がどんどん削ぎ取られていく。

では、そんな深刻な症状を抱えるライオンズに
どんな療法があるかといえば大きく分けて2つ。

疾患の原因を直接治療することを目指す原因療法と
表面的な症状を緩和し抑えることを目指す対症療法。

原因療法は当然クローザー確立をゴールとした
リリーフ陣のテコ入れ、立て直し。

これが成功すれば疾患は消滅し
劇的に体調は回復することが期待できるのですが

いかんせん気の遠くなるような時間と労力が必要。
試行錯誤しながら慎重に細かい実績を積んでいき
そして運の助けもあってようやく実を結ぶもの。

今シーズン中にその治療の効果が発揮されることは
どう考えても不可能であるという
認めたくないけれど認めざるを得ない現実がある。

かといってその治療をあきらめるわけでも当然なく
その治療のプロセスの中での試行錯誤をしながら
今シーズンはその一進一退の治療を続けていくだけ。

そこで今シーズンは対症療法で
なんとかマネージメントしていかなくてはならない。

それは比較的健康である先発投手陣や打撃陣に
疾患を抱える救援陣のカバーをしてもらいながら

目の前の一戦一戦の“勝利”をもぎとっていくことで
その苦しみという表面的症状を緩和していき

苦しみで体をつかさどる意識まで弱くなり
自滅の道を進んでいくのをなんとか防ぐ。

目の前のゲームの1つ1つの“勝利”は
何ものにも勝る最良の万能薬ですから

ともかく1つ1つ勝っていくことは
体調管理のためにとってもだいじなことですが

ここで重要なのは
もともと苦しい状態で戦うわけですから
そう簡単に勝ちをもぎ取ることが
できるはずもないということ。

今日もホント苦しい戦いでしたね。

岸さん、9回を投げ切って157球。
4安打7四球を与えながら8奪三振もあり
失点、自責点ともに0。

涌井投手も最近は
11日マリーンズ戦、9回161球・自責点0。
18日ホークス戦、9回133球・自責点1。

一久さんも120球クラスの投球が続いていますね。

負担が増えてくる先発ピッチャー陣は
ほんとうにタイヘンだと思いますが

だからこそ心理的負担まで自分で背負って
いつも以上の自分の能力以上の投球をと
焦り力み自滅するのではなく

自分の投球をちからを信じ
そして味方のディフェンスとオフェンスを信じ
いつも通りのピッチングに徹し
没頭してほしいと思います。

そして、打撃陣。

最近打てないと悩みの声が
首脳陣からも選手たちからも聞こえてきますが

不調は当然あるもの。

問題の根本は打線が好調な時に
リリーフ陣に巣くう疾患が影響して
チームが勝利を積み重ねられなかったこと、

そりゃあ先発(エース)投手陣のように
この苦しい時に救援陣の不調をカバーし
吹き飛ばす活躍ができれば最高なのですが

そんな風に貢献できないからといって
落ち込んだり自分の打撃を崩したりすることだけは
一番に避けたいですね。

ここでなかなか貢献できなくってももう少し後、
シーズン終了がほんとうに見えてきたとき
しっかりその持てる力を発揮してくれればOK。

シーズン終了まで一進一退の苦しい戦いが続きます。

自分のやってきたこと以上の力を
急にここで発揮することなんてムリなのですし
奇跡はまずもって99.99%おこらないのですから

今シーズンは自分たちの能力を、戦い方を信じ
これまでやってきたことを変えることなく
そのまま遂行していくことに徹するだけです。

苦しみの中での経験が健康な部分をより強くし
タフに成長していくことにつながるならば

疾患部分がなんとか治療できたとき
それは以前のよかった時よりも強くタフなカラダを
手に入れることができたということになります。

時間はかかるかもしれませんが
いつか必ず訪れるだろうその飛躍のときを信じ
今じぶんのできる“しごと”をこなすことに
最大限集中しましょう。



Nice Game !