小和田駅でTV映ってたね、と今だにいわれます。
録画したのを最近見て気づいたとメールもらったり。
TVに3秒映っただけで、私だとわかるんだと驚きました。
そうそう何の番組かというと
テレビ東京の「所さんの学校では教えてくれない そこんトコロ」です。
「あなたはナゼ秘境駅へ来たんですか?」コーナー、5月16日の放送で飯田線小和田駅(こわだ)がフォーカスされました。
飯田線で年に一度、豊橋から飯田まで各駅停車で日帰りしてます。
お目当ては桜。
今年は行けるか危ぶまれたのですが、仕事の打ち合わせがキャンセルとなり平日に一日でかけるチャンスに恵まれて、四月上旬に飯田線に乗りました。
その直前の金曜に所さんの番組を母と見て、四国の坪尻駅の秘境駅シリーズを見たばかりだったので、取材クルーがテレビ東京の所さんの番組ですと教えてくれた瞬時に状況を理解できました。
午前中に飯田線が小和田駅に停車した際は乗客がホームに降りたって写真を撮って また車両に戻る方が沢山。
おっくうな私は降りずにホームを撮影。
小和田駅停車中は、この看板をいつも携帯で撮影するのが習慣になってます。
なぜって?
飯田線を象徴する駅だから。
人里離れた秘境駅としても有名ですが、愛知、静岡、長野の三県の境に位置し、ホームには三県境を示す木の看板が立ってます。
それをいつも写真に撮ってます。
三県境といってもピンとこないかも しれませんが「さんえんなんしん」と書くとわかっていただけるかしら?
三河(みかわ)のサン、遠州のエン、南信州のナンシンで、三遠南信。
そう小和田駅は三遠南信の「ヘソ」なんです。
で?
飯田線が開通する前から これらの地域を結ぶ道があり、伊那街道、三州街道と呼ばれています。
国道151号で豊橋から飯田へ向ったことがあり、雪のうっすら積もる新野峠でニホンカモシカに遭遇したことがあります。
江戸時代、いやいやもっと前から三遠南信は人々が往来しモノが運ばれてきました。
言葉は特に。
三河弁は名古屋弁よりも遠州弁や信州弁と共通点が多いと思います。
県は違えど親近感があるのです。
そんな道と重なる飯田線の各駅停車で天龍川を眺めながら、ゆっくり山を上がっていくと、愛知県内では杉や檜が植林されているのが長野に入ると広葉樹が増えて山の色合いがガラリと変化します。
この日は一駅毎にホームから見える桜を愛でることもできました。
飯田線の駅は桜率が高いです。
でも怖くはないです。車掌さんがいますし。
で、例によって小和田駅ホームの三遠南信のヘソ看板を撮影しようと携帯を構えたものの、すっかり暗くなっていてシャッターがうまく降りず、撮れたのがコレ。
あー失敗した~と思いながら電車が止まると目の前にスポットライトと人影が現れて。
降りないんですか?
はい。
降りましょうよ!
いえいえ。
どこまで 行くんですか?
豊橋です。
四国の秘境駅の見ましたよ、取材頑張って下さい。
と窓越しに会話。
カメラが回っていたとは思わずに。
下車しないからTVに映らないだろうと思いながらホームに潜む取材クルーらに、頑張って下さーいと手を降りながら電車は駅を離れました。
若い女性もいたし総勢10人位の取材クルーだっと思います。
皆さん野宿だったかもしれません。
桜が咲く季節とはいえ山の夜は冷え混むし真っ暗な山中で何日も取材するのは身体にこたえそう。
それでもクルーの皆さんは笑顔で元気よくて、いい雰囲気でした。
放送された番組を見て89才の独り暮らしのおばあちゃまが小和田駅を利用しているのを知りました。
出演者の 山口もえさんがコメントした通り 映画みたいなストーリーがありました。
ジーンときたし、ますます小和田駅が好きになりました。
番組が放送される前の桜が葉桜に変わる頃、アメリカ在住の友人と小和田駅まで電車ピクニックに行ったときのショットを。
所さんの番組の秘境駅コーナーにちらりと映れて、友達に話題をふりまいたハッピーな春のひとときと なりました。
全国放送の番組に映ることの反響ってすごいんですね。
たった三秒、されど三秒。
小和田駅のおばあちゃまに、いつか飯田線で出会える日を楽しみに。