11月12日(土)の床の間 | お煎茶の話でもしましょうか・・・

お煎茶の話でもしましょうか・・・

煎茶のお稽古のご紹介をしています。
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賣茶正流宗家家元三代目、堤好石

暖かったり寒かったり、

晴れたり降ったり…

こんな年の冬は寒いようですよ。

寒さ対策を怠りなきよう。

11月第二週の床の間は

こんな感じになりました。

この日の掛け軸は黄檗山万福寺の

第47代管長、直翁広質禅師の書です。

「江空秋月高」と書かれています。

揚子江の上空にみごとな

秋の月が高く上っている、という意味でしょうか。

時期としても今頃にふさわしいお軸でしょう。

ところで僧侶の書はえてして

個性的で読みづらいものが多いようですが、

直翁禅師の書は達筆で豪放磊落で、

そのうえ読みやすい筆致と言えるでしょう。

こんなお軸を見ると、パソコンからしばし

離れて筆を持ちたくなるから不思議ですね。

お正月は書初めといきますか。

私どもの流派は同じ禅宗でも臨済宗なので、

このお軸は普通のお軸として扱っていますが、

黄檗宗系のお煎茶の方々はこのお軸に

大変なありがたみを感じるでしょう。

木庵禅師をはじめ、私どもはこの黄檗山万福寺の

僧侶のお軸が数多くありますので、そのうちに

お茶会などで掛けてみたいと思っています。

この日のお花は私にとって初体験の

ハマノミ(浜の実?)の枝に

トルコキキョウの根締めにしました。

花屋さんの話ですと、この時期に海辺で実を

付ける枝だということです。

枝ぶりがよくて、このお花も

どこも切らず、いじらずに一発で活けました。

ハマノミ、一度機会がありましたら活けてみてください。

しかし、このところ初めての枝やお花を

活ける機会が多くなっていますが、

花屋さんは時たま変えてみるといいですね。