4月24日(日)のお茶会風景 | お煎茶の話でもしましょうか・・・

お煎茶の話でもしましょうか・・・

煎茶のお稽古のご紹介をしています。
お煎茶の世界に触れてみませんか?
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賣茶正流宗家家元三代目、堤好石


前回はお茶会当日の床の間を中心に
お話ししてまいりましたが、
今回はお茶会そのものについて
ご説明してまいりましょう。

この日のお客様の数は130名様弱。
お茶会は午前10時に始まりますから
お手前を8回するとして12畳の和室に
最大で20名様のお客様にお座りいただかないと
間に合わないことになります。
そこで昔の記録などを参考にして、写真のように
お手前の位置を斜めに配置しました。
この配置ですと、前から後ろから斜めから
お手前をご披露することが可能になります。
ただしお客様には窮屈な思いをさせました。
改めてお詫び申し上げます。

床の間の右側が正客の位置ですが、
今回に限り床脇の前までお座りいただき、
私はお手前さんの斜め後方で
お話をさせていただきました。

床の間の左隣、待合席の正面に書院があります。
私はここに画題「万年百事大吉」を飾りました。
万年青、大柚子、百合根、柿で構成される画題です。
画題とは南画のテーマとなる要素を飾り付ける
煎茶特有のもので、写真のように
お客様のご質問に私がお答えしています。

この日の床脇は文房飾りです。
墨、筆、紙、硯の文房四宝に筆筒、
硯屏、巻物を置き、たまたまあった
「東京市麹町区土手三番町」宛ての
手紙を添えました。
今はこんな住所はありませんから
広島の友人から先先代家元に戦前に
出された手紙だと思います。
白磁の観音様に白磁の香炉は私が
いつも使う手です。一輪挿しには
シャクヤクの蕾を入れました。

このほか、青森のお弟子さんから送られてきた
山菜の野菜盛りを待合席の床脇に飾ったのですが、
あいにく写真がありませんでしたので、
次の機会にご案内いたします。