すっかり音楽ネタを取り上げなくなった当ブログでありますが、久しぶりにイキの良い若手のガールズバンドを見つけたのでご紹介します。
全員がまだ10代という大阪が輩出した3ピースガールズバンド、Rick Rack。
2014年、SOLの「閃光ライオット」にも出演し、注目されたバンドの結成当初より披露されている楽曲ですが、1年にも満たない活動歴のバンドが作って演奏しているとは全く思えない実に見事な出来。
先日この曲が収録された、初の全国流通アルバムとなる「今を生きぬく乙女たち」を購入して、聴きまくっていますけれど、いや~、久しぶりに確かな個性と実力と魅力とを存分に感じさせてくれる内容で、年甲斐もなくワクワクしてしまいました。
いずれアルバムレビューも書けたらと思いますが、クリームやDizzy Mizz Lizzyといった名3ピースバンドと同様の、編成面による脆弱さを補って余りあるセンスと技術、工夫、魅力・個性が素晴らしい。
当然音楽はロックなのですが、ことさら青臭い青春心理を煽りたてることもせず、技術自慢に陥ることもなく、強靭さや速さ、重さ、鋭さと要素を誇示するわけでもなく、感情ほとばしる演奏や歌唱をするわけでもなく・・・。
一歩間違えれば、何の魅力も特徴もない音楽になってしまいそうな危うさすら感じますが、ロックが持ちうるであろう様々な要素をすべて内包しつつも、そのどれもを突出して主張することなく適度な間と温さに、ボーカルの優れた声質と技術がもたらす「冷めた」感との絶妙な融合とバランスがとにかくお見事。
当人たちの努力あってのものでしょうが、それ以上に「センス」なのだと思わずにはいられません。練習すればどうにかなるものじゃあない。
ほんと、ボーカルSERINAの歌唱とギターのセンスの良さと個性は、上記Dizzy Mizz Lizzyのティム・クリステンセンを彷彿とさせますね。やや荒涼さや冷めた感を抱かせるスタイルも共通しています。
それにしてもみんなうまいな~。うまいのにことさらにそれを主張せず、あくまで楽曲の世界観の表現や魅力形成のために徹している点を個人的にとても評価しています。
才能の塊と言ってい良いこのバンドがこれからどのような音楽を聴かせ、魅せてくれるのか楽しみでなりません。ライブ行こう。
今を生きぬく乙女たち
この曲もとてもいいな~。アルバムに収録されていないのが残念。