てめぇで勝手に決めた歳まで生きられるほど この惑星の生息区域は もう遣い辛いほど
産まれ育つ場所が違うだろ? 元に在った状態からはかけ離れてな。 参加中
「デビルどん、デビルどん、なぁ訊いてくれよ!」
「なんだい? ゴッドちゃん」
「人間て生きもんは よっぽど ばかだよ。
自分の目で見える手足の指や顔、全身の皮膚も、その皮一枚!それと同様に
じぶん達ひとり独りの その肉体の中へ備えられた臓物が
自分の臓器で在りながら
肉眼で見えない肉体の内側のところってぇのは
その管理にしても保管も整備も どうにもこうにも
ほとんどの者が無責任きわまりないんだよ。だろ?」
「そうだねぇ
大腸・小腸・膀胱・胆のう・胃という、日頃から食べ物が通過する場所も
心臓も肺も肝臓も腎臓という、生きるために必要な酸素や血の巡りが休みないはずの臓器も
その言葉や名称さえ 自分たちで勝手に決めておいて
それが自然界と どのような関係にあるのか?
解ったフリや出来るフリする奴ら いっぱいいても
どいつもこいつも解ってないよねぇ~」
「だろぉ~ ばっかだよなぁ~。 しかも
大腸・小腸・膀胱・胆のう・胃。そういった光の当たる役割ある場所も
心臓・肺臓・肝臓・腎臓・脾臓というふうに世の中の陰で支える場所も
連中は それを いったん言葉で並べてしまうと それらがあたかも
医学とか学問という特定の専門分野のように受けとるアタマになってて
浅墓にも部分的に診て知ったつもりでいるんだよ。」
「だよなぁ~ もう今となっては生きてる数より死んだ数のほうが多いのに
乏しく寄せ集めた狭い範囲の統計データと比べ、照らし合わせる幼稚さも
この時代ならでは…。つーか、今の人間の愚かさ そのものだな。
つくづく。」
「そうなんだよ。 解ったフリの連中が多くってなぁ。
あれでいて ちっとは何か進歩してるつもりなんかねぇ~
破壊より生産する能力ある女が子供を宿して産むために備えられた場所も
生きるという義務を遂行するために用意された道具として どの臓器も
それは事実、
頭部の目鼻、耳、口、舌や歯を支える歯茎と すべてにおいて
つながってるのになぁ~」
「ああ、そうだね。 おまけに
その肉体ひとつ、自分のモノとして上手に遣えず 終いには自由にならず
ご苦労にも足腰ひきずってまで
自分以外の他人に相談したり治してくれるように頼んでみたり…
その中身も安定せず はんぶん抜けかけたように
世の中もう自分だけが生きて死んで終わるような格好で平気な顔して
のうのうと資源を遣い果たすように・・・・ぜんぶ、自分たちで壊しておきながらね」
「今なんてもう、世界中どこを見渡しても
光や熱や 水や空気も 食べる物を生産するための大地も
そこに最初から在るべき状態で遣う義務や役割から外れた者も多くなってきたしな~」
「なるほどぉ~、ホント、人間て生き物は ばかだねぇ~。
ところで、そんなの 誰が創ったの?」
「えっ?! …わりぃな、オレだよ。」
「やっぱそうか! あんただったんだな。」
「…しっかし、あんなふうに創った憶えは ないんだけどなぁ~」
「どうするよ、これから? こっから先は?」
「そうだなぁ~、もうしばらく
あいつらの自由奔放、勝手きままに のさばらせておこうかなぁ…」
「それでいいのかよ?」
「仕方ないよ。
この地球上は過去から未来へ 人間という生き物が中心になって
大事にしていかなくちゃならないモノを
この地球上を人間中心に壊すだけ壊しておいて
もう取り返しつかないところまで来てしまってな。
そのことに気づける者が少なくなるのも時間の問題だけど
今回の分。ありゃぁ、自業自得だな。
そんな責任の追及みてぇなことより、デビルどん!」
「ああ? なによ?」
「今この時代の人類の、あのように愚かなる人間ども なんだけどさ~
君の力で もうちょっと懲らしめてやってよ」
「いいのか? これ以上に?」
「いいとも、いいとも。 好きにしてくれ!」
「病や苦悩のすべて、災害やテロも戦争も あらゆる犯罪も…か?」
「うん。 操るなら もっと こっぴどくやってくれ。
手ぬるいよ。まだまだ。」
「そぉっかな~?
でもそうなると 次回からは元に戻せる余裕が失くなっちまうよ」
「かまうこたないさ、修復不能でも。
完全に駄目になるなら、また別の時代へ創り直しゃいいんだから。
だろ?」
「そういうことなのか?」
「あったりめぇよ、今までにしたって 君がそれを手伝ってきたんだろ。
オレと一緒に。 人間どもの心の奥底に潜んで。」
「…だったな。 んじゃ、もういっちょ、デッカクやってみるか?」
「頼むよ、独り残らず、容赦なく。
次世代に生かされる者の奇形も変形も。…整理整頓。な。」
「わかった。まかせとけ。」