検査入院五日目 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

今日は、検査とそれに伴うあれこれで大変だった。
まず、大腸内視鏡検査のための大腸洗浄剤(ニフレック)
ビニール袋に入った下剤を二㍑の水で溶かしたものを二時間かけて飲むものだ。
これ自体は二回目で勝手がわかるだけに大丈夫だと思っていたが、難物だった。

朝六時に看護師がニフレックを持ってくる。早速、コップに入れた洗浄剤を飲む。
一時間で一リットルここまでは順調だった。でも、便が出ない。
もともと硬くてコロコロ状態だったので、それを出さないと駄目らしい。
その後、なんとか普通便がやっとでた。結構大物だった。

ニフレックが今回は辛かった。半分ぐらいまでは何とかなるが、それからが中々飲めない。
匂いを嗅ぐと吐き気がするようになった。それでも飲まねばならない。
結局、四時間かけて何とか飲みきった。
そして、水のような便になったので、看護師に見てもらったら、未だだと言う。
まだカスが残っているので、水を飲んで再度確認させてほしいとのこと
その後、500mlの水を三本飲んで、三回目の看護師チェックで合格。内視鏡検査へ向かった。


最初に内視鏡検査
内視鏡検査では便が水様便になったとの看護師からの連絡がないと30分待たされて検査開始。
今回の内視鏡検査は前回と違って麻酔なしでするらしい。
掛かった時間は約50分 奥の部位から三回ほど組織を採られた。
そして、S字結腸の辺りでも三回。
S字結腸部分は「点墨」と言う黒くなる液体をかけて撮影していた。

自分の内臓だから、しっかり見ようと最初から最後まで見ていた。
綺麗なピンク色だったが、やはりS字結腸辺りの例の部分は赤くただれているようだ。
内視鏡の医師が、周りの医師と話していることもはっきり聞こえる。
やはりS字結腸部分かその近辺が癌らしい。
終わって着替えたが、多少ふらふらした。

そしてCT検査
造影剤使用の承諾書を書かされ、問診表を書いてから検査開始。
まず、造影剤注入の針を刺され、それから腸内へガスを送る為に肛門からチューブを入れられる。
検査終了までおならを我慢するように言われる。
造影剤を入れるとき身体が熱く感じるがそれは異常ではないと説明される。
そしてTOSHIBA製の機械に飲み込まれていく様に思えたが、実際は大きな輪の中を動くベッドに乗って移動していた。
輪を内側から見ると何か細かい光が輪の中を高速で回っているのが見えた。
うつ伏せと仰向けで撮影。ほぼ20分位かな。

その後、主治医のN医師から予定通りに明日仮退院の旨を告げられた。
予定通りの検査入院終了であれば、とりあえず安心なのだが、その30分後に再度N医師が病室に来た。
どうもCT検査の結果、自分の左胸のあたりの大動脈が右胸のそれと比べて細いのはでという診断結果とのこと。
医師から聞かれたのは、
「自分で左右の手の温度の違いを感じたことがあるか」とか
「血圧を計るとき左右で違う数値だったことはないか。」である。

思い当たらない。
その後、別の医師が両手、両足の血圧を計った。
足の血圧は初めて測った。大きい血圧計だった。
特に差はなく問題ないでしょうという結果になった。
CT検査の診断結果が何を指すのかわからないが、今後に不安を残す事となった。

今日の夕食は普通食に戻った。
しかも、肉じゃがのような感じで「旨煮」と書いてあった。
昨日は朝夕お粥で昼抜き、そして今日は朝昼抜きだったから夕食が美味しかった。
ご飯が美味しく食べられるのは幸せだ。