上杉隆のNYタイムズ時代 | 世界一小さい新聞

上杉隆のNYタイムズ時代

■先日、自由報道協会が主催して、時の人・公判中小沢一郎氏の会見があった。質問時間は10分ほど。この時間で何が聞きだせるかと疑問を覚えるけど、同協会の暫定代表上杉隆さんによると会見については、厳しいルールがあるらしく、「質問は一問一答形式」「司会者に従え」という。


■ところが読売新聞社会部次長の恒次徹記者は小沢氏の矛盾を突く形で司会者の指示に従わないまま質問を続けた。会見後、この読売新聞記者に対して猛烈に怒ったのが上杉さんと岩上さん。この様子がネット中継された。上杉さんらの態度は、まるで自由報道協会が小沢一郎に弁明の機会をあたえているのに、読売記者が邪魔をしたので、ぶち切れたともとられかねない。


■常々記者クラブに反発しているのなら、自分たちの自由報道協会主催に大手の記者を入れなければいいだけの話。しかしそれではマスコミでの露出度的に自分たちが不利なので、胸糞悪いけど読売の記者も入れて質問してもらう図を作ったのだろう。


■私もこの動画を見た。上杉・岩上コンビのガラの悪さが際立っており、「おんどらあなめてんのか~」発言に至っては、上杉さんはほとんど「ごろつき」「マチのダニ」「チンピラ」に見える。彼は常々、プロフィールに「ニューヨーク・タイムズ元記者」と記しているが、「世界一」はすでに彼がNYタイムズ元記者であったかどうかを検証してある。


■上杉さんが当時の上司だと述べているハワード・フレンチ氏に尋ねてみた。結論からいうと、経歴に堂々と書けるほどのレベルではない。当時のフレンチ氏は中央アフリカから東京に赴任したばかりで、日本のことはまったくわからなかった、つまり日本について間違った記事を書いてしまう恐れがあった。そこで会社は二人の日本人を2~3ヶ月間彼の英文を読んで「日本についての間違いを探す、チェックする」という役目を与えた。その1人が上杉さんだった。NYTの正社員ではなく、英語で記事を書いてもいない。


■こうなると随分イメージ的に違ってくる。上杉さんと一緒にチェックしていた人は自分自身の履歴に当時のことは書いていない。その程度である。このようなアルバイトレベルの経歴を「元記者」と名乗るとは、よほどの見栄っぱりなのかも知れない。


■上杉さんはすでに「来年から無期限活動休止する」ことを宣言しているが、活動休止という選択は賢明だと思う。ただ、勢いで宣言してしまった活動休止への後悔が、図らずも読売記者への怒り爆発となってしまったと見えたのは、私1人ではあるまい。