子供・赤ちゃんの嘔吐(1) 受診の目安 | こどもの病気・トラブル対処法

子供・赤ちゃんの嘔吐(1) 受診の目安

赤ちゃんや子供は胃の形や仕組みが大人とは違い、ちょっとしたことで吐きやすいものです。
しかし、嘔吐は重大な病気のサインであることもあり、注意が必要です。


【子供が吐いたら】

子供の状況を振り返る

こどもは激しくせき込んだり、大泣きしたり、食べ過ぎたり、緊張やストレスなど、ちょっとした刺激でもすぐに吐いてしまいます。
けれど、嘔吐は髄膜炎や腸重積、腸閉塞(イレウス)などの重い病気や、頭を強く打った後に起こる脳損傷や、脱水症状の前触れであることもあります。

落ち着いて子供の状況を観察し、頭痛や腹痛がひどい頭を強く打った後に吐いた元気がなくてぐったりしている、などの場合には急いで受診して状況を伝えてください。

また、腹痛などの体調不良が続いた後に嘔吐やイチゴジャムのような血便があったり、10~30分くらいの間隔で激しく泣くことが続いたときは、腸重積かもしれません。
1歳前後に多く見られる病気で、発病後24時間以内であれば手術をしないで治るケースが多いので、夜間でも病院に行きましょう。


嘔吐の内容物、意識状態などをチェック

吐いても数時間で自然に治まり元気ならそのまま様子をみましょう。
吐いた時は脱水症状を起こしやすいので、吐き気が治まってから少しずつ水分を摂ります。

意識状態を確認し、ウトウトしていて呼んでも反応がにぶいおしっこや汗が出てない口の中が乾いているといったときは夜間でも病院へ急いでください。

吐いた物が濃い黄色や緑色(胆汁)だった場合、腸閉塞の疑いがあります。
おなかがパンパンに張っていたり、押さえたら痛がるような場合は緊急事態と考え、すぐに病院に行くきましょう。

吐いた物の中に血が混じっていたりしたときも早急に受診します。


新生児・乳児の場合

赤ちゃんが授乳後におっぱいやミルクを口の端からダラダラと流すことは溢乳といい、嘔吐とは違うものです。
また、授乳後にゲップとともにゲボっと吐くことも、健康な赤ちゃんでもよくあることなので、この場合体重が順調に増えて元気なら心配ありません。

授乳後しばらくしてから噴水のようにピューっと吐くことが続いたり、吐いた物の中にコーヒーカスのようなものを含んでいたら、肥厚性幽門狭窄症のおそれがあります。
至急受診しましょう。


ストックしておくと便利、嘔吐後の水分補給
    


【受診のめやす】

大至急病院に

・意識がもうろうとしている
・おしっこが出ない
・口の中や肌が乾燥する
・頭痛や腹痛が強い
・水分を受け付けず、ぐったりしている
・吐いた物に、血液や緑色の胆汁が混じる
・断続的に激しく泣くことが続き、いちごジャム状の血便がでる
・頭を強く打った後に吐く


診察時間内に受診

・下痢や発熱を伴うが機嫌は良く元気
・1日数回吐いたが機嫌は良く元気
・嘔吐と下痢だけが続く
・授乳後、噴水のように吐くことが1~2週間続く
・おしっこやうんちの回数や量が少なく、体重がなかなか増えない


家で様子を見る

・1回吐いただけで、元気がよく食欲もある


嘔吐があり病院に行く時は、移動中に吐くこともあります。
エチケット袋や着替えを持っていくと良いでしょう。

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【受診の際の注意点】

医師に伝えるポイント

・吐いた回数
・最後に吐いた時間
・吐いた物の内容
・どんな状態で吐いたか、吐き方
・発熱や頭痛、腹痛など、嘔吐以外の症状の有無
・排便、血便、下痢などの有無


病院に行く時は、風邪や感染症を他の人に移さないためにも、また、違う病気に感染しないためにも、必ず親子ともにマスクをして行きましょう。

子供にぴったりサイズのマスク
 


【子供・赤ちゃんの嘔吐】

1 受診のめやす
2 対処法 ホームケア
3 症状と原因(嘔吐をともなう病気)