babi-yarの珈琲三昧


天王寺駅から歩いて10分ほどのところにある、スペシャリティーコーヒーを嘔う自家焙煎の店。
耳慣れない「マリキータ」とは、スペイン語でテントウ虫の意味のようである。


ただ店に到着したのが閉店の15分くらいだったからか、ものすごく面倒臭そうに対応される。
それでも「珈琲1杯だけなら」と、注文は受け付けてもらえたのだが・・・。
今まで訪問した店の中で、目の前にいる客の応対をすることより閉店時間を気にする店で、まともな珈琲が出てきた覚えがない。


メニューを見ると、ストレートの珈琲は1~2種類程度だったが、その中にタイ・ゴールデントライアングルという豆がある。
同じ大阪の珈琲店「ドイトゥン」でも飲んだことのある豆で、大阪繋がりということで注文すると、もう売り切れとのこと。
仕方なく普通のブレンドを注文する。


抽出はペーパードリップのようだが、カウンターから離れた席だったので詳細は不明。
珈琲が出てくるまでの間、どのような焙煎器を使っているのか物色していると、店の入口のあたりにコーヒーマシンのような機械があり、ダクトが外まで伸びている。


この店のWebサイト にも載っていた機械で、他所で見たことのない形状だが、恐らく熱風式の焙煎器なのだろう。
そして喫茶では1~2種類くらいしか用意のないストレートコーヒーが、豆売りの方では10種類くらいの豆を販売しているようだったので、注文後に焙煎する店なのだと思われる。


そんなことを逡巡していると、ようやく珈琲が出てきたのだが、濛々と湯気が上がる珈琲は香りを嗅ぐだけで鼻孔を火傷しそうなくらいに熱い。
それを遠めに嗅いでも、少し鼻先を近付けて嗅いでも、仄かに甘酸っぱさが感じられる程度で、あまり特徴感がない。


口に含んでも、コクや豆の個性などまるで感じられない薄っぺらな味。
「ジェットロースターやノボ・コーヒーロースターで焙煎すると、こういう味になります。」という熱風式の典型的な味で、雑味はないが旨味もまるでない退屈な味わい。
美味い不味というより、それ以上飲むことに意義を見出だせず、気分がダレて減退してくる。


冷めてもコクや香味が増す見込みがなく、半分以上残して閉店時間前に店を後にする。
時間が惜しいのはこちらも同様。早目に見切りを付ければ、その分他の店を回る時間が確保できるからと。


結果的には閉店時間など気にするまでもなく、午後6時には客が全て捌けたわけで、「時間通りに閉店できて良かったね。」と、この場で厭味の一つでも言っておく。



評価・・・☆(1)


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◎カフェ マリキータ


大阪市阿倍野区松崎町3-13-4
06-7896-2004
平日:7:30~18:00
土曜:7:30~17:00
日曜・祝日定休

http://cafe-mariquita.com/