1ヶ月近く更新なし状態になってしまいました。。。
仕事が忙しかったり、腰痛の具合が悪かったり、その割には宮崎や鹿児島に行ってたり、その旅で呑去屋(旧・琥珀亭 )の店主の話を聞くにつけ、色々思い悩むこともあり、それによって何となく家で珈琲を飲む気にもなれなかったり・・・と、いろいろ言い訳しつつ。
とりあえず、福岡の珈琲店の続きを書いていきます。
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須崎公園の近く、傍には交通量の多い県道も通っているが、通りを一本入ってしまうと少し喧騒から離れた雰囲気で、そんな裏通りに店を構える自家焙煎のカフェ。
店に入ると常連客か店のスタッフなのか、3~4名の若い客(?)がテーブル席で打ち合わせをしている。
その様子が何となく、スタッフ同士で集まって打ち合わせをしているような感じだったので、あるいは休業日なのかと思って「やってますか?」と訪ねてみると、普通に営業しているという。
案内されたのは1~2人掛けのソファーのような席で、沈み込みの深い椅子で飲食するのは少々具合が悪い。
何よりテーブルの上には雑誌がうず高く積まれていて、(飲食するスペースは一応あるものの)飲食店としてこれはどうか・・・というのが率直な第一印象。
珈琲はブレンドとストレート、スペシャルティー珈琲の計3種類。
ストレートは複数種類を置いていたのかもしれないが、特に何の豆を置いている、というような表記は見当たらなかった。
ブレンドはペーパー抽出のものとサイフォン抽出のものがあり、スペシャルティー珈琲はプレス抽出とのこと。
カウンター奥の棚にはリキュール類の瓶も並んでいたので、夜にはカクテル類も出しているのではなかろうか。
とりあえず、そのスペシャルティー珈琲を注文してみた。
カウンターのパーティションが高く、私が座った席からはあまり抽出の様子を伺うことはできなかったのだが、プレス抽出なら何処の店でもそれほど違いはないだろう。
しばらくして、ファイヤーキングのカップに入れられて出てきた珈琲、鼻で嗅いでも、あるいは口に含んでも少々茫洋とした甘い味わい。
味わいにメリハリがない嫌いはあるものの、渋味やコゲ味などの悪い味わいの要素がないところは良い。
冷めてくるともう少し酸味やボリューム感が出てきて、飲み応えのある味わいになる。
体感で65~60℃くらいに冷めたときが味わいのピークで、それより冷めてくると甘みが抜けて平坦な味わいになる印象であった。
ただ何となく、ネルやペーパーで抽出すると、もっと香りの特徴感のない退屈な味わいに堕してしまいそうで、それよりはプレスで抽出するのが良さそうな気がした。
焙煎機はラッキーコーヒーマシンの1kg釜で、自家焙煎のようだが豆の販売まで行っているかどうかは不明だが、珈琲の味に関しては、店の雰囲気(雑誌がうず高く積まれたテーブルで飲食することなど)から受ける印象ほどには悪くない。
その珈琲について、今回の訪問では「悪くはない」という程度の印象であったが、この店主を見ていると、珈琲に関してはもう少しいろいろなものを持っているのではなかろうかという気がする。
ただあまりにも雰囲気作りや接客に頓着しなさ過ぎで、そのあたりが金沢の桂珈琲店を少し思い出す。
接客姿勢がイマイチなところを見ても、1kgの小型焙煎機を使っているところを見ても、桂珈琲店と少し通じるものを感じるが、やれ「昔の職人は良かった」などと小うるさい説教を始めない分だけ、こちらの店の方がまだ好感が持てるだろうか。
ところで帰宅後にこの記事を書くためにWebページを参照して、この店主が「自家焙煎の店 伽楽
」に居たことを始めて知った。
7年前に福岡を初訪問したときからリストアップしていた店で、その割には未だに訪問を果たせていないのだが、この伽楽という店は今でもあるのだろうか。
評価・・・☆☆(2)
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◎MANO+MANO
福岡県福岡市中央区天神5-6-13
092-714-7333
12:00~21:30
日曜定休