ようやく国内初鉄ちゃん | 「はなぶさ」に集まる仲間たち

ようやく国内初鉄ちゃん

 このタイトルを見て、ようやくダラダラと続いている欧州の話が終わったのか、と喜ばれる方もいるだろう。でも、あと2回ほど続くのである。ご了解のほどを。(^^;)


 さて、ようやく国内でカメラを構えることができた。たまたま、今週末に東京方面へ行く用があったので、そのついでに鉄ちゃんに及んだわけであるが、さて、何を撮るかが問題である。


 いまさら「日本海」や「きたぐに」ではないと思うが、でも、無くなるとなると撮ってはおきたい。しかし、このところの豪雪で運転が休止してしまっている。小田急の特急車ももう一度撮りたいが、これはせっかく東京に行くので、これは時間を見つけて撮影できそうだ。


 ところで、今年無くなるもので、どうしても動いているところが撮りたいものがひとつあった。それは、ここ30年くらいの願望であったが、なかなか動くことがない難易度超A級の被写体で、容易に撮影できるわけではなかった。それ以上に、その車両が動くと言うことは大変な状態であるわけで、撮影に行くことそのものが難しかったり、仮に行くことができても、今度は帰ってくることが出来るかどうかが危ぶまれるという、難行苦行の鉄ちゃんになることが想像された。行っても空振りになる可能性もあり、そのリスクを考えると、容易に決行は出来なかった。


 前置きが長くなった。


 では、もったいぶって(^^;)、写真をご覧にいれよう。これである。


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 思わず、お!っと声をあげられた方もいるのではないだろうか。


 そう、万葉線に残る除雪車、いまは移動機械になっているが、元射水線で活躍したデ5022である。

 残した目的が目的だけに、容易に出動しない。しかも、移動機械扱いなので、線路閉鎖をしてからでないと運転できないはずで、動くのは深夜である。少なくとも、フィルムカメラでは撮影できない。


 しかし、デジカメを使うことで、撮影に関しての問題点はクリアできるようになった。ちなみにこの写真、ISO6400、1/250でF2.8である。もっとも、ズームを使うと明るさを確保できないので、レンズは単玉である。


 今冬は、まれにみる豪雪で、この車両が動くであろうことが予想された。しかし、撮影のためには、降雪の具合を予想して、動きそうな日にスクランブルをかけないといけない。スクランブルをかけるにしても、平日にはなかなか急に休めない。そこで、チャンスを狙っていたが、たまたまいくつかの条件に恵まれ、撮影行となった。名古屋からは最終の「しらさぎ」に乗車、高岡駅前に宿をとって出動した。


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 もっとも、動くかどうかは、これはかなり運に左右される。


 運行条件は、積雪15㎝以上ということで、一晩にこれだけ降ることは、北陸といえどもなかなかない。この時も、「しらさぎ」で行く途中は雪が降っておらず、小松のあたりでは黒い道床が見えるほどで、これは駄目ではないかと半ば諦めた。


 結果としては、この電車を2晩(朝か)撮影したが、一勝一敗で1日は運転していない。では、その日が雪が降らなかったかというと、前日の夕方は「はくたか」が軒並み運休になったというひどい状況で、たまたま高岡のあたりは雪が少なかったものの、北信越のどこかでは雪が降り積もっているのである。ゆえに天気予報だけでは、動くかどうかの判断ができないのが悩ましい。


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 とはいえ、今年になって、新しい除雪車を導入するため、除雪車としてはお役ご免になることが新聞で報道されたことから、今年度は、若干、基準をゆるやかにして運転をしているという。また、例年以上の豪雪もあって、運行回数は多くなっているようだ。


 この日は、午前4時40分頃、高岡駅前に到着。すぐに米島口に折り返していった。たまたま、駅前にタクシー乗り場があり、この時間でも運転手が待機していたことから、タクシーで本丸会館まで追跡し、数回撮影した。ようやく長年の念願がかなったわけである。


 ところで、この写真だけを見せたのでは当ブログらしさがない。そこで、スペシャル映像を。


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 まずは、射水線で活躍していた時のデ5010形。豪雪で、前にスノープラウを付けている。


 そして、もう1枚は同線の除雪用で活躍していたボ2。もと富岩鉄道(現富山港線)の名車である。


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 今回、久しぶりに豪雪の北陸を訪れ、北国の鉄路における雪との戦いの厳しさを痛切に感じ入った。おそらく、今、この時も鉄路を確保するため、果てしのない戦いが続けられていることだろう。それら鉄道員の方々に敬意を表したい。(駅長)