東日本大震災の直後、角館のホテルに
お世話になったのですが、大変お世話に
なった支配人さんが観光秋田未来塾に来て
下さいました。

嬉しかったです。

あの時のお礼をお伝えしたら、


「私、正直あの時、高萩さんって冷たい方
 なのかと思いました。

 障害があるからといって、何かしなくちゃ
 いけない訳ではないので、できるだけ
 余計な手出しはしないでください。
 
 みたいなことを言われて、ちょっと驚いた
 のを覚えています。

 でも確かに障害があっても、ご自身のことは
 ほとんど自分でお出来になるし、そのほうが
 お客様もリラックスされるのだと、
 判りました。」


そうなんです、私、冷たいのです。



観光連盟の方にも、


「ホームページを拝見して、『介助はしない』
 とか、とてもドライな冷たい方だと思って
 いました。」



そうなんです、私、冷たいんです。


余計なことはしないし、したくないし、
添乗中も出来るだけ楽したいし、
ハチマキ締めて奮闘、とか苦手なのです。

夜も出来ることなら起こさないで欲しいし、
朝だってお客様より遅く起きてゆっくり
ご飯が食べたいことだってあります。


世間の「おもてなし」理論とは真逆ですが、
私は、
添乗員がリラックスしている姿を見て頂くことで、
お客様にもリラックスして欲しいと思って
いるだけです。


お客様に余計なお愛想を言ったり、
全力で何かをしているフリをしたところで、
お客様は別に感動しないと思うのです。

添乗員がスーツにネクタイで近くに
突っ立って時計をチラチラみていたりしたら、
嫌じゃないですか。


これは価値観の問題なので、どちらが良いとか
悪いではありません。

私が逆の立場なら、

「ほっといて貰ったほうが気が楽」

だと思うだけです。

でも、
一般に福祉や障害がある方に携わる善意の方は
「やりたい」方が多いのです。

善意の方ですから、当然です。

一方、
私は論外に「やらなさすぎ」ですから
冷たいと思われて無理もありません。


お客様のアンケートにも、

「高萩さんは何もしないと聴いてはいましたが、
本当に何もしないんですね。(笑)」

と書かれていたことがあります。

私には最高の5ツ星評価だと思っています。
そう思っているのは、私だけかも知れませんが。