●お客様の体がどんどん動くように

私のブログの読者には、
介護や福祉の専門家も多くいらっしゃると思います。

お医者さん、看護師さん、理学療法士さん、作業療法士さん、
ケアマネさん・・・。

今回、ポルトガルにご一緒しているお客さまは
ベルテンポの旅は3回目。

 

車イスから立ち上がることは出来ないのですが、
明らかに昨年のスイスの旅よりも足が動いていて、
食欲も増しています。

リハビリの先生にも
「股関節など、明らかに可動域が広がっている」。と
言われたそうです。

年齢やご病気のことを考えると、凄いことです。

今回、車イスから立ち上がろうとする場面が多々あり、
娘さんを驚かせています。

「いやいや、お母さん、立てないから(笑)」。

食欲も旺盛。
そして食べたいものをはっきりとおっしゃいます。

人間、食欲がある限りは大丈夫。
そう思わせるに充分なほど、本当に良く召し上がります。

朝ごはんの時もフルーツをプレートにたくさん。
お昼もあんこうのリゾットやタコの炭火焼きを完食。

顔色も良く、本当に気持ちよいくらい召し上がります。
もちろん、ご自宅ではここまで食欲はないそうです。

旅の力は本当に凄いと、お母さまを拝見していて
つくづく感じます。

ベルテンポが凄いのではなく、旅の力が凄い。

そして、お体がこんなに大変な状況でも旅をしたいと
考えるお母さまと娘さんが凄い。

ベルテンポはそのバックサポートです。
黒子のように、石畳を車イスで進むのみ。
(良い汗をかきました)

 


   坂道って、車イスを押していると、その角度が結構なことに気が付きます。

 

この道20年、石畳もお任せください。(笑)

 

 

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●旅のスタイルは色々

私は日本に1万社もある旅行会社が、
そろそろ「昭和のバブル時代の旅行のあり方」を卒業して、
お客様に「お損」を煽るのではなく、
それぞれの旅行会社各社の個性と強みでお客様に
旅を提案して欲しいと思うのです。

・食べることに特化した旅行会社
・世界遺産にどこよりも詳しい旅行会社
・植物の名前なら必ず答える旅行会社
・いつも必ず晴れる旅行会社
・コンパニオンの質に自信がある旅行会社
・石畳の車椅子アテンドに腕を持つ旅行会社
・ガイドブックに載っていない場所専門の旅行会社


リスボンのガイドさんが、おっしゃっていました。
旅行業界への苦言です。

旅行会社は「売れる商品しか売らない。」

私もカナダでツアーガイドの経験があるので、
リスボンのガイドさんがおっしゃることは痛いほど判ります。

 

現場の最前線でお客さまをご案内されているガイドさんは
「もっとこうしたらよい旅になるのに」と考えています。

 

日本でエアコンの聞いたオフィスで、現場を知らずに
企画された商品は、現場のガイドさんからすると
「良心の呵責と戦いながらご案内をする」ことも多いのです。

 

でも、現場がそんなことを指摘しても聴く耳を持ってくれず、
現場目線の良い旅を提案しても、旅行会社の答えはひとつ。

「そう言うツアーは売れないんです。」

 

売れるツアーと良いツアーは違う。
これが現実です。

 

この現実に流されるのか、
理想を目指して踏ん張るのか。

 

私たちは旅を生業とするプロとして試されています。



ガイドさんは「売れない、売れないと嘆いているのではなく、
それをお客様にきちんと伝えるのが旅行会社の仕事だ」
と言います。

現場の最前線でツアーガイドをされていると、
日本の旅行会社本社がどんどんコストを削られていることを
肌で感じます。

ホテルのランクを下げ、
レストランの予算を下げ、
イヤホンガイドすら使わない。

売値を安くして、中身を削って、誰が幸せになるのか。
何のためにそんなことをするのか。

 

「安く、お得な旅を作って売るため」です。

 

気持ちは分かりますが、とても残念です。
残念としか言いようがない。

 

私は低予算の旅があっても良いと思います。
でも、今の旅行業界は、
「あと1万円払うから、美味しい食事がしたい」とか
「あと2万円払うから、私の希望を取り入れて欲しい」
というオーダーに正面から向き合っていません。

 

丁寧にお客様の声をくみ取る旅行会社は
本当に限られます。



私が今回に限らず、旅に込める想いは、

「お客様に、その国を好きになってもらうこと」

美味しくて、楽しくて、
素敵な人と出逢えた旅は、良い旅です。

帰国したらお客様に

「ポルトガルっていい国ですね。好きになりました。」

と言って、会社の人、親戚、友達に話をして欲しい。

素敵な土地と人、お客さまを繋ぐのが私たちの仕事です。
安く、お得な旅なら、お客様ご自身で組み立てられるのです。

 

 

遊園地ではありません。イワシの缶詰屋さんです。

棚に詰まっているのはすべてイワシの缶詰。

 

リスボンにて。


 


   

旅はトレードオフ。

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●旅はトレードオフ


旅に限りませんが、私は物事はなんでも
「トレードオフ」だと思っています。

何かを手に入れたいのなら、
何かを手放さないといけない。

ポルトガルを好きになる旅をするなら、
訪問都市は絞り込んだほうがいい。

リスボンに絞り込んだら、あちこちいかずに
一点に絞って一日過ごすほうがいい。

これは唯一の正解ではありません。
私の親友やお世話になっている諸先輩が
創る旅は、それぞれが個性的な素晴らしい旅です。

旅に色々なスタイルがあると承知の上で、
ベルテンポ流の旅がいちばん好きです。

 

私が心から「こんな旅が自分でもしたい」と考える旅を
ご提案することが、私たちの仕事です。

 

●提案の要素は5点

その日、どんな風に過ごすか、大雑把に決めておき、
細かいことは、当日の様子で決める。
私がお客様の様子を見て提案する要素は5点。



1.お客さまは疲れていないか
  疲れているからだで引っ張り回されるのは苦痛。
  その町の印象すら悪くします。

2.お天気はどうか
  雨の中、歩き回ると風邪をひきます。
  寒い、寒いと旅しても面白くありません。

3.今日のメインは何にするか、ひとつ決める
  今日、ガイドさんにお願いしたことはひとつ。
  「リスボンの街を感じたい」。

4.食事計画を決める
  朝、1時間30分かけてホテルで朝食。
  たくさん食べた訳ではありませんが、ゆっくり食べました。
  これで、今日一日の「心を整える」のです。
  そして、何時ごろ、どんなものを食べるかだけイメージします。
  「お昼は肉?魚?」そんな感じです。
  ガイドさんに伝えると、レストランをイメージ出来るので
  今日の散策ルートが決まります。

  ちなみに今日は8時から9時半まで朝食。
  昼食は午後3時から4時半。晩御飯はなしです。
 (帰りにパン屋で買ったクロワッサンが夜食)

5.行きたい場所はあるか
  今日、どうしても行きたい場所があればお客様に伺います。
  お客さまは「お任せします」とのお返事。

  お寿司屋や小料理屋のカウンターと一緒です。
  お客様の趣味嗜好、性格、考え方を勘案して、ご提案します。

 

 

リスボンの旅も、まさにこの5点を旅のベースラインにしました。

 

お客様、そして現地ガイドさんが共感して下されば、
旅の成功は約束されたようなものです。

 

 

ベルテンポのお役目は、『笑顔を創る』。

 


 

リスボンの風

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●リスボンの風


成田からエールフランスでパリへ。
乗り継いでリスボンに着きました。

 

出発前、


「リスボンの気候はどんな感じですか?」


とお客様に質問されて、

 

「爽やかです。」

 

 

としか答えられなかった私。
来てみたら、本当に「爽やか」でした。

 

リスボン空港到着時は14度。
夜は10度くらいまで下がり、今日日中は20度。

 

数字で見ると判りにくいですが、
体感したのは「風」。

 

私はこの「リスボンの風」を感じて欲しくて、
今日はタクシーも専用車も使わずに
車イスを押しながら、歩く一日を選びました。

 

ちなみにリスボンは緯度で言うと仙台とほぼ同じ。

 

意外にも北にあるのです、南国な感じがしますが
冬は結構寒いのです。

 

その分、日本と一緒で待ち遠しい春があります。

 

 

風、木々の香り、
イチゴ、栗、イワシ、タコ、ブレーキの鉄の匂い・・・。

リスボンの匂いを愉しみました。

 

ジャカランダの花が春の訪れを告げています。

 

リスボンと言えばケーブルカー

 

●半径3キロを旅したリスボンの一日

 


驚かれるかも知れませんが、今回の旅は1週間の旅で
リスボンに5泊。移動しません。

ホテルで荷を解いたら、帰国日までそのまま。

お客さまは勤め先の方に「どこも回らないの?」

 

と驚かれたそうです。

旅行業界の方も「もったいない。ポルトは?コインブラは?
サンチアゴにはいかないの?」と言うでしょう。

私、いつも思うのですが、旅行と言うとぐるぐる、あちこちを
目が回るごとく移動、移動。


そんな旅が「普通」だと、誰が決めたのでしょう。

 


日本を旅する外国人が、1週間の行程で
札幌1泊、仙台1泊、東京2泊、鎌倉箱根に立ち寄り(通過して)
京都1泊、広島で1泊、福岡から出国。



そして日本にはもう来ない。次はタイやベトナムへ。
そんな旅をされたら悲しくありませんか?



本当はリスボン5泊だって短いと私は思っています。
10日くらい居ても、飽きるなんてことはありません。



今日はホテルを11時に出て、
リベルダーテ大通りの並木道を歩き、
レスタウラドレス広場、12月1日通り、
ドン・ペドロ4世広場、テージョ河畔へ。



行きは下り坂を3キロ。
帰りは上り坂を3キロ。

 



ガイドさんが「タクシー使いますか?」
と気を遣って下さいましたが、
歩かないと見えてこない景色があります。



1日10か所の観光ポイントを駆け巡る旅も
元気なうちは良いですが、
1日半径3キロを歩くたびも悪くありません。

リスボンのどの通りを歩いたか、地図を見れば思い出します。

美味しいパン屋さんも、栗を焼く匂いも
いつまでもリスボンの想い出として残るでしょう。

 

 

・リスボンの坂道と石畳を車イスを押しながら旅しました。

 

 

 

 

 

こんにちは。

 

ベルテンポの高萩徳宗(たかはぎのりとし)です。

 

先週は札幌でエイチエスの斉藤センムに
「いい旅のススメ」講演会を開催して頂きました。

 

帯広や旭川、苫小牧、そして東京などの遠方から
わざわざいらして下さった方も含めて、
25名もの方にお集り頂きました。

 

この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

 

 

●ベルテンポの本棚

 

私のような、全国的にほぼ無名の人間が
世に本を送り出せる幸運。

 

まだ6冊しかお届けできていませんが、
ベルテンポの旅と同様、1冊、1冊を
丁寧に手作りしています。

 

7冊目、8冊目も、読者の心に沁みるような
そんな本を書きたいと考えております。

 

そんな私が本を世に送り出す(アウトプット)ためには
読書(インプット)が必要です。

 

私は速読とか乱読とかは苦手なので
(自分が3年かけて書いた本を速読されたら悲しい)
年間何百冊も読むわけではありませんが、
面白そうと思った本はジャンルを問わず、
手に取ってみるようにしています。

 

そんな、私の本棚に収まった本から、
月に1~2冊、「ぜひ読んでみてください」という
本をご紹介させて頂きます。

 

宜しければお付き合いください。

 

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『反省させると犯罪者になります』
 (新潮新書)岡本茂樹さん著 720円+税

 

・Amazonへのリンクです
 http://tinyurl.com/lanzqn6

 

 

私たちは、悪いことをした時に「反省したのか?」と怒られます。
子供の頃からそう言われて大人になりました。


そうすると、世の中には「反省が上手な人と反省が下手な人」が

出来ます。


著者の岡本茂樹さんは、重い犯罪を犯した受刑者を
刑務所で支援しています。

現場での試行錯誤がリアリティを持って描かれています。

まず、「確かにそうだよなあ」と思ったのが
そもそも「すぐに反省なんてできない」という事実です。

反省なんてすぐには出来ないにもかかわらず、
刑務所ではすぐに反省を求めたり、
何の手順も踏まずに反省文を書かせたりする。

 

すると、受刑者たちは、だんだんその期待に
応えるべく、模範的な反省をつくりだすのだそうです。

 

今、松戸で児童誘拐事件が起きて、
犯罪の厳罰化が言われています。

犯罪者に社会的罰を与えるのは当然で、
それを私は否定しませんし、

 

「一生、刑務所から出すな」

 

と言う論調にも共感します。

でも、私たち社会を構成する大人たちは


「一生、刑務所から出すな・・・。それで、問題は解決したの?」

 

と、やはりそこまで考える必要があると思うのです。

 

刑期が短いから犯罪が減らないのではなく、
受刑者への「再犯防止プログラム」に課題があるのではないか。

 

そんなこと、普通に生活している私たちが
知るきっかけなどありません。

 

法務省矯正局の予算は私たちの税金で運営されています。


「一生出さない犯罪者」が無尽蔵に増えて、その予算を
私たち納税者はどこまで負担できるのか。

 

そもそも、私たちは犯罪者がどうなると嬉しいのか。

この答えは、理想でしかありませんが、私のひとつの
考察として聞いてください。

 

犯罪者は死刑にならない限り、社会へ戻って来ます。

 

その時、彼らが「再び犯罪を犯さないこと」こそが
社会の安定につながり、社会的コストも抑えられる。

 

再犯されちゃうと、治安は悪いままで、矯正局のコストは
増える一方です。

 

この本を読んだからと言って、明快な答えがすっきりと
出る訳ではありませんが、世間一般で言われている
「厳罰化」って、いったい何だろうと「悩む」きっかけを
この本は作ってくれます。

 

読後感がすっきりとしない意味で、
(本に書かれていることが正しく、説得力があるという意味)
ぜひ、ご一読頂き、すべての日本人が上辺で
思考を止めるのではなく、悩んで、考えて欲しいと願います。

 

他人事じゃないのです。

事件は私たちの身近なところで起きています。

 

余談ですが、この本は「子育て」「社員教育」に通じるものがあると、思います。

 

自分の子供が犯罪者になるなんて思いながら子育てしている親、いませんよね。

 

でも、テクニック的な上辺の教育者、自称カウンセラーが書いている本より100倍、役に立つ

「子育てについて、親が考えるべき」

本だと思います。

 

特に教育ママ、パパにはぜひ読んで欲しい本です。
子供が犯罪者にならないために。

 

高萩徳宗


『反省させると犯罪者になります』
 (新潮新書)岡本茂樹さん著 720円+税

・Amazonへのリンクです
 http://tinyurl.com/lanzqn6

 

(補足)
・このコラム、読後感として秀逸です。
 犯罪をなくすには犯罪している暇がないくらいの、
 役割を与えることかも
 犯罪者は、社会に『場』がないのです。
 http://book.asahi.com/reviews/column/2013072400013.html

 

 

・高萩徳宗の著書はこちら(まだ6冊。頑張ります)
http://www.beltempo.jp/takahagi.HP/

 

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(有)ベルテンポ・トラベルアンドコンサルタンツ   

    代表取締役 高萩 徳宗  

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