無関心と無理解
 

相模原の事件を受けて、自分でも頭の中が整理できないでいます。
テレビ新聞では、事件の背景について専門家やコメンテイターがさまざま論評しています。
 
どの意見ももっともなのだけれど、
どの意見にも強く賛同できずにいます。
 

事件の背後にある本質まで踏み込むことを、
社会全体がちゅうちょしているような気がしてならないからです。
 
 
 
障害者はひとりひとりが大切
このような事件はあってはならない
 
 
 
正論です、でも、だとするなら、なぜ亡くなられた方を実名報道しないのか。
 
県警捜査一課の担当者は「被害者が障害者で、事件現場となった施設も特異なもの。家族の意思もあり、そういう判断をした。」(新聞報道による)
 
ご家族の意向は絶対ですから尊重して欲しいし、異論はありません。
 
違和感があるのは「施設も特異なもの」というくだりです。
 
私は神奈川県警の捜査担当の方を責めているのではありません。
それは、まさに「私がこころの奥底に持っている違和感」と共通するものだからです。
 

違和感。
 

事件の報を耳にして、最初に驚いたこと。
 
それは命を落とした方の数ではなく、「大勢の、100人を超える重度な障害がある方が津久井の施設に暮らしている」事実。
こんな巨大な施設が存在することを。そもそも知りませんでした。
 
定員が160名。
 
157名がこの施設で生活をしていたそうです。職員は220名が働いていると。
 
首都圏からそれほど遠くない、しかし高尾山、相模湖、津久井湖に近い、決して便利とは言えない場所に160名を収容する県営施設があり、200名以上の方が
働いていることを、私は知りませんでした。
 
これは「障害者への無理解」ではなく「無関心」なのです。
 
私の、です。
 
私は20年近くも障害がある方や高齢の方に関わる仕事をしているにも関わらず、「重度の障害があり、さまざまな事情で家族と暮らせない」人達が、生きるためにこの施設に暮らしている。
 
重度の、それもかなり難しい障害がある方が入所しているために、職員の心身の負担は相当なものだったと察するに余りあります。

160人を8人の夜勤で回す。

ネットの不確かな情報ですが、夜勤の時給は神奈川県の最低賃金の金額だったとの報もあります。
 

つまり、私には「障害がある人も同じ人間」「命を大切に」と、今、このタイミングで分かったようなことを言う資格などなく、
このような「やむにやまれぬ環境」で日々を暮らさざるを得ないような、そんな社会を作っているのは、まぎれもない私たちだということと向き合わなければいけないということです。
 
自分を安全な「当事者とは関係ない場所」に身を置いて何かを論評しても説得力はありません。私たち、社会全体が「当事者」なのです。
 

共生、と軽々しく言いますが、それは社会の無関心からは成り立ちません。
 
私は良く、無理解と無関心は違うと言います。
 
障害がある人と旅をしていて、冷たくあしらわれることなど何百回と経験して来ました。
その時、私は出来るだけ感情的にならず、
 
「この人の言動は、無理解から来ているのだろうか、それとも無関心から来ているのだろうか。」
 
と考えるようにしています。
 
 
無理解と言うのは、間違って解釈している、または何らかの体験による刷り込みなどから
正しい理解に至っていないケースです。
 
障害がある方の受け入れ拒否などでも、よく話を聴いてみると、この「理解を誤っている」ケースが多いのです。
このケースには「話し合いの余地」があるのです。
 
理解に至っていない人に、判るように伝える努力をすればいいのです。
 
 
一方、とてもやっかいなのが「無関心」です。
ホームで倒れている人の横をすり抜けている人がいます。これがまさに「無関心」です。
 
障害がある人の社会参加、共生、もちろん旅行だってそうですが、社会が無関心ではどうにもならないのです。
 
そして、残念なことに、日本を旅していると「無理解」より「無関心」層が少なくないことを体感せざるを得ません。
 
私だって偉そうなことは言えません。
この仕事を始めるまでは、障害がある人との接点などなく、もちろん想いを寄せることもありませんでした。
 
だから、自省を込めて、今回の事件で、私たち社会を構成するひとりひとりが考えるべきは、
防犯の強化でも、介護者の給与アップでもなく、
 
「そもそも、どうしてこのような大型の施設を作らねばならない社会を、私たちは作ったのか」
 
について、議論をしなければなりません。
 
テレビキャスターも、
 
「何百人もの障害者が集団生活をしている施設があるなんて、知りませんでした。」
「どんな想いで、日々過ごしていらっしゃるのでしょうね。退屈ではないのでしょうか」
「高齢の方も多いと聴きます。どのくらいの期間、ここで暮らしてるのでしょう。」
「津久井にありますが、なぜ、津久井なのでしょう。」
「200人以上が勤務しているそうです。犯人の衆院議長の手紙に書かれていた
『施設で働いている生気の欠けた瞳』とは、いったいどういうことなのでしょう。」
 

という、問題の本質に切り込まないと、無関心層を無理解に引き上げることはできません。
パンドラの箱は、どこかで空けねばいけないのです。

私が持つ事件への違和感は、何より自分がこの事件が起きるまで(うすうすはそうだろうと思っていた)大規模障害者施設が、ひとつやふたつではないと言うことに無関心だったという、自分への衝撃です。
 
その衝撃と、テレビや新聞が取り上げるテーマとの乖離が、気持ちが悪いのです。
 
事件が衝撃的過ぎるので、言葉を選んで慎重に書きますが、実際には、社会全体が「何となく見たくない、触れたくないから先送りしていること」が顕著に、悲惨な形で具現化してしまったという事実を、今、私たちは目の前に突きつけられているのではないでしょうか。
 
犯人の思考にはまったく同乗の余地はありませんが、私たちはみたくないものから目をそらさずに、手紙に書かれた「保護者の疲れ切った表情、施設職員の生気の欠けた瞳」をこれからも放置するのか、社会の大きな課題として、誰もが向き合って行くのかを問われている気がして仕方がありません。
 
その「見たくないもの」にしっかりと向き合わないと、大変な想いをして日々、生活をされ、不慮の不本意な犯罪で亡くなられた方が浮かばれません。
 
事件を教訓にして、は、そんなに生易しいものではないのです。

無念にも命を落とされた方々のご冥福を心からお祈りします。
 
高萩徳宗
 
 
AD

7月の連休も終わり、夏休みに突入です。

九州では梅雨明けが発表されたようです。

 

ブログの更新が滞っておりすみません。

今年2回目のスイスの旅はお客さま共々、とても良い旅になり、
無事に帰国を致しました。

ループ橋、壮観でした。

 

まさに、世界の車窓からの風景。

 

無人駅からも電車に乗りました。

 

 

ベルニナ鉄道の「箱根号」。漢字読めますか?

 

が、成田帰国後、お客さまと解散したのち、
ちょっと左目に違和感があり眼科を受診したところ
網膜剥離と診断され、緊急手術になりました。

 

日帰り手術で、術後も順調ですので、
安静にしつつ、仕事には復帰しておりますので、
どうぞ、ご安心ください。

 

スイスの景観を思い出しつつ、秋からの旅を
しっかりと企画して参ります。

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

高萩徳宗

 

勉強より感謝

テーマ:

●勉強より感謝


日本人は学ぶことが大好きで大好きで
セミナーなどさまざまな講座がたくさんあります。

当社もセミナーを開催させて頂いているので
学ぶことを批判する訳ではないのですが、
経営者は、社員はもちろんのと、
アルバイトさん、パートさんに
「もっと勉強しろ」と言う前にやらなければ
ならないことがあるはずです。

それは。

「心の底から、お客様に感謝する」

ことをしっかりと教えることです。

当たり前ですが、私たちの売り上げは
お客様からの「清き一票=売上」から
しか得ることができません。


私たちを信じ、
私たちに期待し、


私たちに大切なお金と時間を賭けて
下さっているお客様には、
そしてご紹介くださった方には

いくら感謝しても足りないはずです。


※購買行動って、一種の「賭け」です。



●朝礼での唱和


日本人は
社是社訓やミッションも大好きです。
朝礼での唱和は日常の光景。


ある日、友人のカナダ人が
某社の朝礼での「社是社訓の唱和」を見て
こんなことを言ってました。


カナダ人
「おい、あの大声で全員が叫んでいるのはなんだ」

高萩
「ああ、あれは社是社訓の唱和だよ。自社の目指すこと、
経営理念、そんなことを毎朝、社員が読み上げて忘れない
ようにするのさ」

カナダ人
「どうしてそんなことをするの?」

高萩
「忘れないように、だと思うよ」

カナダ人
「大声で連呼しないと忘れてしまう経営理念?
つまり、社員に浸透していないということ?」

高萩
「えーと、忘れてはいないはずだけど、
確認の意味で、だと思うよ」

カナダ人
「確認?確認しないといけないようなことなのか。
ところでなんと言っているんだ」

高萩
「えーと、私たち●●社は、地域とお客様に貢献し・・・」

カナダ人
「本気か?それは唱和しないと実現できないのか?」

高萩
「だ・か・ら。そう、日本人は唱和が好きなんだよ!」




●唱和は大切。たぶん。


毎朝、理念を唱和している経営者の皆さまには
不快な表現、失礼しました。

私は、唱和したほうがいいと思うのです。
それも、「当たり前のこと」を確認する意味で。

当たり前のこととは、
「売上はお客様からのみ頂いている」という事実。


●お客様は本当の意味で神様


私は小さな旅行会社を経営して17年になりますが、
こんな「吹けば飛ぶような」会社が今まで継続して
来られたのは、
「お客様」がいて下さったからにほかなりません。

それ以外の理由はありません。


ベルテンポ?

どこの馬の骨か判らない、
聴いたこともなければ、見たこともない。
社長の顔写真を見ても、イケメンでもない。
経歴を見ても田舎の高卒。
資格もそろばん3級くらい。


私がお客様の側だったら

「なんか、うさんくさいから、大手に頼んだら?」

と家族や友人に助言するでしょう。


ベルテンポは会社名すら良く間違えられます。

ベルポンテ、ベルモンテ、
デルモンテ・・・。

ケチャップは売ってません。


そんな胡散臭い、旅行会社に
命と財布を預けてくださるのです。

感謝せずに、どうしろと言うのでしょう。


社員のお給料だって、
家賃だって、
昨日食べた王将の餃子定食だって、


お客さまから頂く、売上です。


経営者の皆さん、

社員やスタッフに
小手先マーケティングやブランディングや、
粗利益率の改善やSEOやキャッチコピーを
勉強させる前に、


「あなたの給料はお客様から頂く売上なんだよ」


という「当たり前のこと」を体の芯から理解させましょう。

当社だって
小手先マーケティングやブランディングや、
粗利益率の改善やSEOやキャッチコピー
は勉強しています。

ものごとには順序があります。


これって、大手はなかなかやれないことですが、
中小零細個人企業も、やってないですよね。

大手は特段やらなくてもいいと思います。
組織のしくみである程度は売上が確保できます。

お客様よりも上司や役員の顔色が大事。
お客様よりも株主の意向。

大手は仕方ないのです。私も経験しました。


中小零細はそんなことではいけません。
でも、驚くほどやれてないですね。

そして、
社長の対応が実はいちばん悪かったりもします。

自省を込めて。

 

●感謝と言いなりは違う


お客様に感謝、とかお客様は神様と言うと
問答無用でお客様の言われるがまま、
みたいな風潮がありますが、違います。

お客様の言いなりになる会社やお店には
哲学がないのです。

自分の軸がずしんと立っていれば、
変なお客様は近寄りません。

あなたの会社、いや、もっと言えば経営者に
明確な哲学や軸がないから、ブレがひどく
お客様に振り回され、スタッフは疲弊するのです。

つまり、会社運営の順序は、

1 自社の哲学
2 お客様への感謝
3 お客様への感謝
4 お客様への感謝
5 プロとしての学び(技術)
6 小手先のテクニック

こんな感じです。

世のなかの経営者は、本当に
「6」ばかりやるんですよね。
「6」「6」「6」・・・。

そんな情報が氾濫して、経営者に
囁くからいけないのですが。

 

 

 


 

越後湯沢で、朝日酒造様
主催の「久保田会」様で講演を
させて頂く機会を得ました。

日本酒をこよなく愛する600名。
懇親会では色々な話をしました。

今、町の酒屋さんは大変です。
それでも、工夫と行動、常に変化
しつづける姿勢に感銘を受けました。


●常識を疑え


日本酒を呑む人が減った。
若い人はお酒を飲まない。


本当でしょうか?


統計を見ればその通りかも
知れませんが、データが町の酒屋さんの
業績にスライドして影響するとは、
私には思えません。

甘いお酒を乾杯から頼む若者が多い、
だから日本酒は選ばれていない。

本当でしょうか。
日本酒のニーズを、ライバルである
甘いお酒業界に奪われているのでしょうか。


私はそうは思いません。


JALとANAが商売がたきではないように、
日本酒とカクテルは商売がたきでは
ありません。

カクテルのような甘いお酒に、
日本酒が負けている訳ではないのです。


航空業界はJALとANAが乗客を取り合って
いるように思いがちです。

でも、私思うのです。
商売がたきだと思っているのは当事者だけ。

乗客の側は、飛行機に乗るとき、
商売がたきのどちらかを選択しているわけではなく、
自分のTPOに合わせて選んでいるだけです。

私はJALにもANAにも外資系航空会社にも乗りますし、
ビールもワインも日本酒もカクテルも飲みます。


●足りていないのは「きっかけ」と「思い込み」


日本酒は不思議なお酒です。


フランス人が皆、当たり前にワインを飲むように、
韓国人が当たり前に眞露やマッコリを飲むように、
ドイツ人がビールを水のように飲むように、


日本人が皆、当たり前に「日本酒」を飲む訳じゃない。
なぜだと思いますか。

アルコールが強いから?
瓶がおしゃれじゃないから?
イメージが悪いから?


どれも違うような気がして仕方がないのです。

圧倒的に不足しているのが「きっかけ」。
入口がありません。

もうひとつは「思い込み」。


お酒を造り、売る側も、
お酒を飲む側も、先入観という思い込みに
囚われている。

もったない。


本当にもったいない。



●お酒を飲む習慣が作られない訳


ここからは特に私の私見です。
(ここまでも私見ですが)


私、久保田会での酒屋さんとの
懇親会にご一緒して思ったんです。

最初の乾杯から2次会、3次会まで
日本酒オンリー。

すごい酒量です。

それなのに、
お酒を楽しそうに淡々と飲み、
どんなに飲んでも変わらず、
大声を出しもしなければ、
人にも絡まない。

まったく変化がないのです。

つまり、
自分のお酒の適量を知っているし、
美味しく、楽しく飲む飲み方を心得ている。

私は日本酒の文化をこれから先の100年、
日本が確実に伝承して行くためには
お酒との向き合い方、飲み方を見直すことが
必要だと考えました。

やけ酒
無理強いする酒
付き合いの酒

(特に日本では、不本意な付き合いでの酒が多いような・・・)

お酒が可哀想です。

これは推測でしかありませんが、
フランス人が上司の悪口を言いながらワインを飲む感じはしないし、
ドイツ人がビールを無理強いした話も聴きません。

お酒は、基本的には「主体的に」「楽しい気持ち」で飲む。
これが世界標準のイメージです。

日本人はなぜか、ストレス解消の手段として
アルコールに頼ってしまい、
上司や部下の絆の確認や、
注いだり、注がれたりで適量が判らなくなる。

そして、お酒全体に「負」のイメージがいつのまにか
ついてしまい、アルコール度数の強い日本酒は
なんとなく日常のお酒から敬遠されてしまう
存在になってしまったのではないでしょうか。


私、日本酒で乾杯条例を作るのも良いと思うのですが、
「楽しい時にしか飲んではいけない条例」みたいな
お酒が笑顔とともに、そこにある状態を
意識して作ると良いのではないか。

お酒を誰よりも愛する人に囲まれて、
そんな想いを強くしました。


こんにちは、高萩徳宗です。


ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?

ベルテンポはちょっと変わった旅行会社で、
ゴールデンウィークやお盆、年末年始は「ヒマ」なのです。

ご高齢の方やお身体に障害がある方は、
混んでいて、値段が高くて、サービスの質が
落ちてしまう(可能性の高い)
この時期にはあまり旅行をされません。

なので、ベルテンポは開店休業・・・する訳にはいかないので
こうやってブログを書かせて頂いております。


ここから下はベルテンポの旅のご案内です。


☆歩かなくても楽しめる屋久島

ベルテンポは創業17年目を迎えますが、
当社がいちばんお客さまとご一緒した
行先方面は、実は『屋久島』です。

意外に思われるかも知れませんが、
屋久島は

「いつか、行ってみたい」けれど、

「まだ、行ったことがない」

行先なのだと思います。

まして、お足元が悪かったり、
車椅子を使われていたりすると、
「私には無理」と諦めてしまわれることが多いようです。


ベルテンポでは今年も6月に屋久島の旅を企画しています。
2泊3日で屋久島のJRホテルに2連泊。

お足元の悪い方でも、無理せず楽しめるような
ゆったりした行程、スケジュールになっています。

屋久島は、どこを観光するかをしっかりと選べば
屋久杉を身近に感じることはもちろん出来ますし、
屋久島が醸し出すパワーを肌で吸収していただけるような、
そんな散策もお楽しみ頂けます。

今年こそ、念願の屋久島へご一緒しませんか?


☆旅行実施 2016年6月2日(木)~4日(土)2泊3日
☆概算費用 羽田発 おとな一名様 246,000円
国内の各空港から鹿児島、屋久島空港などでの合流、解 散も歓迎です。

☆人数 最大12名(限定5部屋)で添乗員(ベルテンポ代表・高萩)

*お問合せ・エントリーは
**TEL 03-6231-1690
メール info@beltempo.jp*

*週末、夜間も受け付けています。お気軽にどうぞ。


-----------------------------


明日から九州・鹿児島にお客さまとご一緒します。
3泊4日、鹿児島だけを巡る、なかなかゆったりとした
贅沢旅行です。
(贅沢とは豪華、ではなく気持ちのゆとりの贅沢さ)

1泊目は串木野・湯之元温泉
2泊目が指宿温泉
3泊目が霧島温泉

温泉三昧です。

屋久島の旅のお問い合わせやお申し込みは、
旅行中も受付大歓迎です。

ベルテンポオフィスが不在の場合、
私の携帯に転送になりますので、
お気軽にご連絡ください。

電話に出られない場合、留守電になりますが、
メッセージをお残しください、折り返しご連絡致します。


どうぞ、よろしくお願い致します。


高萩徳宗