学園祭が近づき梓は、昨年の先輩達の演奏が観たいと言い出した。それは澪にとって転んでパンツを晒した忌まわしき思い出。しかしさわ子は澪を排除させ梓に演奏を見せた。これがきっかけで去年の思い出話に花を咲かせていると、和が部室に乗り込み申請書を出して居ないから出して欲しいと訴えた。ただ申請書にはバンド名を書かねばならず、それぞれが考えた独自のアイディアを出したが、皆がこれがいいというバンド名は浮かばなかった。そして本格的に練習をしようと思った矢先、唯がギターの調子が悪いと言い出した。早速ギターに詳しい梓が状況を確認すると、メンテナンスをしていない弦が錆びて使い物にならないと指摘した。



 音楽の知識が皆無な唯は、ギターにメンテナンスを施す事を知らず放置していた。早速全員でギターを購入した紬の父親が経営する専門店に足を運び、メンテナンスをしてもらった。しばらくすると新品同様のレスポールに感動して抱き締める唯。しかしメンテナンスに費用が掛かる事も知らず、お金が払えないピンチに陥った。そこは紬の顔パスで何とか「サービス」という超法規的措置が取られトラブルにならずに解決した。しかし今度は幼馴染みで何でも知っている澪と律の間に不協和音が発生してしまった。きっかけは、唯と和がお茶を飲みに行く約束をしていると知った澪が、一緒に行くと言い出した事。自分よりクラスメイトを選び、楽しそうに話している姿に律は嫉妬。無理矢理席に乗り込んだり、翌日の昼食時間に無理矢理練習すると言い出した。



 練習すると言われ仕方なく付いて行った澪だが、一向に練習せず律はちょっかいを出すだけ。意思の疎通が取れない2人の間に不協和音が置き始め、ついに一触即発の状況になってしまった。その状況を打開しようと梓は、ネコ耳を付けて気を紛らわせようと奮闘した。これで空気が和み練習を開始したが、ドラム音に勢いが無く元気無さそうな態度で、律は1人帰ってしまった。このまま姿を現さないのではないか?さわ子は代役の必要性を訴え始めた。しかし紬は、律以外にドラム担当は居ないと訴え姿を現す日を信じた。翌日心配して2年2組に行って様子を見に来た澪。そこに唯と紬が現れ、律が休んでいる事実を伝えた。情報を得て見舞いに行くと、階段を上がる足音だけで、澪がやって来たと理解した律。自分のわがままで怒らせてしまったかと不安だった。しかし澪にとっては、走り気味でもドラムは律以外考えられなかった。互いの存在を確認して打ち解けようやく元通りになった2人。行動の使用許可届けを出し忘れたことを和から指摘された時、自分達の為に頭を下げてくれた嫉妬相手の優しさに律は、ようやく本当の友人として認め広い心で受け入れるようになった。バンド名もさわ子が適当に命名した「放課後ティータイム」に決定。結束して学園祭に向けて練習するはずだったが、今度は唯がくしゃみをし始めた。



 案の定風邪をひいてしまっていた。学園祭まで後5日しかなく、熱も中々下がらない。「憂遅刻しちゃうよ。」ずっと付き添って自分のために尽くしてくれる妹を心配する唯。しかし憂は学校に行ってもテンションは下がったまま。梓に苦しい胸のうちを明かした。「お姉ちゃんと代わってあげたいよ。風邪移してもらいたい。」大切な学園祭ライブを目の前にして、苦しむ姿を見て代わってあげたい。口移しでも良いから治って欲しい。ちょっと聞いていた梓は「大胆な女の子」だとびっくりしていたが、それほど切実な思いを抱いているのだった。そんな時風邪が治り、デカイ声で梓と憂のクラスに現れた律と突っ込みを入れた澪が状況を聞きに来た。(ムギちゃんのマユゲが沢庵で食べたいなって思った唯ちゃんの夢。主人公が見る夢っていっつも変なんですよ。逆に本当に健気で妹にしたいNO1的な憂ちゃんは、本当に良い娘です。お姉ちゃんの風邪を替わってあげたいなんて普通考えないですよ。それを口移しで自分が身代わりになろうとする姿が、やり方は大胆だが気持ちが伝わって来ました。りっちゃんのタノモーもらしいですし、最終回でもキャラの個性が出ているなって思いました。)



 唯の風邪は治らず熱も下がらない。「たるんでいる証拠だ!」ちょっと前まで風邪をひいていた律がだらしないと非難しても「お前が移したんだ。」「そうですよ先輩。」澪と梓から非難され、ようやく自覚し始めた。しかし憂には風邪をひいた別の理由に心当たりがあった。それは数日前さわ子が、作ったステージ衣装を選ぶよう部員達に選ばせた日に遡る。紬が着て喜びそうなウェイトレス・チャイナドレス・バニーガールは、何故か恥ずかしがり屋の澪がよさそうに思い始めたが、真面目な梓が却下。しかし唯と共に選んだのが、夏の定番である浴衣。「これどうですか?」梓も嬉しそうに浴衣を着て大満足。「ねえねえこれにしようよ!」ウキウキしながら浴衣を衣装にしようと呼びかける唯。結局1日中着っ放しだった事が祟り、冷えて風邪をひいてしまったのだと憂は考えた。「梓、今日からリードの練習もしておいてくれないか?」後先考えず風邪をひいてしまう様子にらしさを感じる梓だが、万一に備えてリードの練習を始めて欲しいと澪から頼まれた。「でも・・・・・・・・」やはり唯がいないのは心が痛む。その場では答えを先送りにして、放課後練習に打ち込んだ。一方自宅に帰った憂は、ギー太を抱かかえる眠っている姉の姿が、かわいそうに思い泣きそうになった。(本当に憂ちゃんは優しい女の子です。そしてあずにゃんも心が優しい女の子です。やっぱりリードギターをやるのは唯しかいない。言葉を詰まらせたのは、そういう気持ちがあったからだと思います。ただ学園祭ライブは近づいている。りっちゃんと澪ちゃんの言う事も最もだけど、唯ちゃんはギー太を抱いている姿を見るとライブに出たいんだなって思いました。)



 翌日唯抜きでの練習をしていた。「ヤッホー!」何食わぬ顔で唯が現れた。「風邪は大丈夫なのかよ?朝から来いよ。」いきなり元気になっていたから、律から突っ込まれるとわざとらしい咳をして「授業が終わってから来ようかなって思って。」唯らしい返答で誤魔化した。これで5人が揃っての練習を始めた。しかし演奏を終わったメンバーは、妙な違和感を感じた。演奏がピッタリと合っていたからだ。「たまたまでしょ。」最初は全員偶然だと思った。そして同じように演奏すると違和感が疑念に変わった。「唯、完璧に合いすぎる。」「リズムキープが完璧すぎるんだ!何があった?」疑念は最初から最後まで完璧に演奏が合っていた点。それがおかしいと思い、澪と律は突っ込みを入れると、理由を答えられずあたふたする唯。「いいじゃないですか。完璧に合っているならそれで。私は気持ちよかったです。」完璧だったから問題無いし、気分も良かった。梓は別に気にしなかった。「そうだよ梓ちゃんの言う通りだよ。」「あずにゃん」ではなく「梓ちゃん」と呼んだ事に梓は驚き、更に唯が紬と律も疑念を解いた矢先「律さん・紬さん」とさん付けで呼び、また疑念を持つようになった。「いい加減いいんじゃない憂ちゃん!皆の目は誤魔化せても、私の目は誤魔化せないわよ。唯ちゃんよりおっぱい大きいじゃない!」完璧にこなす唯は、憂が変装した偽者だと胸の大きさで見破ったさわ子。必死に否定しようとするが、梓のあだ名を「あずさ2号」と答え変装がバレてしまった。(弾き方を習っただけでこの演奏。唯ちゃんと練習しても全然ダメだったのが浮き彫りになるとは。昔キン肉マンで、ステカセキングにやられたキン肉マンがブラックホールとの試合に出た時、テリーマンが変装して演じようとしましたが無理でした。体つきや利き手などでばれたからです。普段から付き合っていると違和感がありばれるのは必定。説明書を読まず練習する唯ちゃんより、ちゃんと触った憂ちゃんの方が上手いのは、立場無いなあと思うのは私だけでしょうか?)



 余りにもそっくりで誰にも気づかれず、唯の代わりを演じ安心させようと思った憂。結局は見破られて失敗してしまった。そんなつらい心中を語っていると「ヤッホー!」まさにデジャブな挨拶でティッシュを持った唯が部室に現れた。「さっき起きたらね元気になっててね。少しは練習出来るかなって思って。」自己判断で練習しようと思ったが、くしゃみは止まらず大好きなギー太も持つ事が出来なかった。結局熱は下がっておらず、また風邪がぶり返すだけだった。「やっぱりダメだね。私抜きで本番の方がいいかも。あずにゃん任せたよ。」熱が下がらず弱気になり、梓に任せようとした唯。「嫌です、ダメです!皆で出来ないなら辞退した方がマシです。」遊んだりお茶したりするだけの人達じゃない。梓にとっても先輩達はかけがえの無い存在。だから5人揃ってステージに立てなければ、辞退した方がマシなのだ。「唯、明日から軽音部に来るな。本番までゆっくり休んで、皆で本番を迎えるんだ。それまで絶対諦めるな。」焦る気持ちと弱気な気持ちが、同居する中で、澪は心を鬼にしてしっかり静養して諦めず皆でステージに立とうと言い切り、自分達が出来る精一杯をやるべきだと主張した。「一杯寝る!出来るだけ一杯寝て、絶対間に合わせる。」諦めの気持ちはもう無い。唯が出来る事それは、体調を回復させてステージに立つ。その為にしっかり寝ようと心掛け、本番当日まで静養した。(気になると誰でも弱気になります。しかし支えてくれる仲間の存在が、どれだけ心強いか思わせたシーンでした。梓も軽音部以外では演奏考えていないし、澪もちゃんと何をすべきか分かっている。そんな思いを受け止め、呑気な唯ちゃんもちゃんと体調回復を優先しました。凄く思い遣りのある光景じゃないでしょうか。)



 いよいよ学園祭当日を迎えた。「絶対間に合わせる。」紬にメールは送られたが、未だ唯が部室には姿を見せていない。「仕方ない、唯抜きの練習もしておくか。」万一に備えて4人で演奏する事を想定しようと呼びかけた律。「嫌です、唯先輩が居ないなんて意味ありません。」強い口調で4人での演奏を拒否した梓。そうこうしている内に時刻は12時30分になり、本番まで後30分となった。するとドアが開き部員達の視線が集中した。しかし現れたのは待ち人ではなく、ステージの状況と準備時間を伝えに来た和だった。「全員揃っているわね。軽音部出演者完了。」唯が居ないにも拘らず「全員集合」と記載した和。当然疑問に思うが、子供の頃ザリガニを取って和の自宅の浴槽に入れ続けたエピソードを話した。「唯は、夢中になるとそれだけしか見えない。きっと風邪の事なんて忘れてしまうわ。」今の唯は軽音楽に夢中になっている。だから他の事は見えず、きっと風邪を忘れて頑張るはず。だから全員揃っていると記載したのだった。すると今度は「チョリース!」状況を把握していないが如き挨拶をする、さわ子が姿を見せた。「空気読め!皆がどれだけ大変だったか。」無神経な挨拶にキレた律。「あら私だってボーっとしていた訳じゃないのよ。寒くても着られる浴衣を作ったのです。そしてそれがその衣装です。」さわ子なりに浴衣の改良を行い、試着した人物を紹介した。(夢中になってザリガニを取って和の自宅の風呂に入れる。ありえないアホな光景ですが、和はそれをポジティブに受け取るのが凄い。たださわちゃんチョリースはないわ。でもちゃんとお気に入りの衣装を改良して暖かくても着られるようにするとは、その力ちゃんと使えばもっと良いのですが、今回はいいんじゃないですか?)



 「失礼しまーす。」浴衣を着て現れたのは、すっかり元気になった唯だった。「最低です。心配していたのに。最低です。」何も言わずに驚かせるように現れ、ずっと心配していたのが裏切られたと憤慨した梓。「埋め合わせしろよ。」何も知らなかった唯にフォローしろと突っ込む澪。「あずにゃん御免ね心配かけて!私精一杯頑張るよ、特別なライブにするから。」後ろから抱き付き謝罪すると、全力で最高のライブにしようと唯は呼びかけた。「時間よ皆準備して!」和の合図で移動しようとする部員達。しかしまたも唯にトラブルが発生した。「あれギー太は?」部室に置いてあると思ったギー太がなかった。「あれ憂ちゃんが持って帰ったぞ。」憂が持ち帰り自室に置いていた事を風邪で曖昧にしか聞いておらず、唯は全く忘れていた。「しょうがないわね。これ使いなさい。」愛用のギターを代わりに使うよう勧めたさわ子。「私ギー太以外弾けない。」唯にはギー太以外演奏出来ず、慌てて自宅に取りに戻った。ただし時間は容赦なく進み、憂が講堂に到着した頃には既に満席。「軽音部のライブ演奏です。」会場に案内されると、浴衣を着たメンバーと代役のさわ子に歓声が送られ、4人プラス顧問による演奏が始まった。その間唯は無我夢中で自宅に戻りギー太を担ぎダッシュで学校へ戻った。その間入学式の時と同じ光景だと思い出しながら、何をして良いのか分からずこのまま大人になるのではないかと思った自分が、今では夢中になれるギターと出会いよかったと心から思うようになった。(基本は変わってないけど、ちょっとしたきっかけで人間は変わるものです。それに出会えるかどうかは、人と自分に合っているかどうかだと思います。でもそれを探すのがチャレンジであるし、探さなければずっと見つからない。第1話から駆けあしすぎて早かったけど、唯の成長も1年半の間に早くも全然よかったなって思いました。)



 1曲目が終わる頃唯が、憂にVサインしながら講堂に到着した。「じゃあ後頑張りなさいよ。」代役を務めたさわ子も主役が登場してバトンを渡した。普段見せない女性教師の姿に歓声が上がる中、仲間に迷惑をかけてしまい「本当にごめんなさい。よく考えたらいつもいつもご迷惑を!こんな大事な時に・・・・・」謝罪して自分の責任を痛感する唯。「タイぐらい結んで置け!」「皆唯が大好きだよ。」迷惑だ何て思っていない。暖かく仲間を受け入れる部員達。そんなチームワークのよさに観客から大歓声が上がった。「改めまして放課後ティータイム。今日は私がギターを忘れてしまいこんなに遅れてしまいました。ごめんねねギー太!目標は武道館とか言って、私達の軽音部は始まりました。ギターを買いに行ったり、放課後お茶を飲みながらしゃべったり、ムギちゃんの別荘で合宿したり、入部してくれる1年生を探したり、わき目も振らず一生懸命練習したなんて言えないけど、でもここがこの講堂が私達の武道館です。それではふわふわ時間です!」決して一心不乱に練習した訳じゃない、遊んだりしゃべったりお茶を飲んだり、等身大の自分達の演奏を聴いて欲しい。そんなメッセージを込めて、講堂こそが最高のステージ武道館だと唯が挨拶してふわふわ時間の演奏が始まった。唯のヴォーカルで懸命に思いをぶつけるように歌い部員達も合わせるように演奏して見事なハーモニーを奏でた。「軽音大好き!」何をしようか分からなかった頃とは違う、自信を持ち最高に自分を表現出来る「生き甲斐」となった軽音楽を唯は素直に大好きだと叫んだ。(素晴らしい最終回だったと思います。講堂が武道館だと表現したのは最高でした。特に唯の成長を感じさせて内容であり、失敗はするけど自分の道をしっかり歩んでいる姿が印象に残りました。まさにけいおんは生き甲斐というフレーズはピッタリだったと思います。そして澪達もそんな唯が大好きで、裏表の無い姿も良かったです。内容が無いなんて言われたけど、今回は泣きそうになりました京アニさん本当に最高の作品をありがとう。)


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