全国大会の出場権を賭けた県大会の決勝戦が始まった。まずは先鋒戦が行われ、当初は竜門渕の井上純が他を圧倒。半荘戦1回目をトップで折り返した。一方清澄は優希がパワーの源タコスを食べられず実力が発揮出来ず苦戦を強いられた。このまま竜門渕の独走で決まりかと思われた南局戦。鳴りを潜めていた風越女子のキャプテン福路美穂子の右目が開き動き出した。優しさとは裏腹に優希を勝たせ純の独走に待ったをかけ、利用するだけ利用した後自ら攻めに転じ敵を突き放し圧勝した。



 対局が終わり風越女子をトップに押し上げた美穂子が、控え室に凱旋した。「よくやった!よくやった!」いつも厳しい久保コーチも拍手を送った。「後半荘8回、皆自信を持って打てば大丈夫。たとえ竜門渕の天江衣が、去年のような魔物でも最後に勝つのは私達です。」キャプテンとして後に続く選手達にエールを送る美穂子。一方華菜と未春は、レギュラーではない部員が清澄と鶴賀の牌が示された表を録画映像から起こした苦労を紹介した。「徹夜作業だったでしょ?ありがとう。」涙もろいキャプテンは、部員の苦労をねぎらい涙した。勢いに乗る風越女子はチーム一丸となっていた。



 迎えた今回の対局は、清澄からはまこが登場。めがねを外すと雀荘で得た経験から似ている状況を読み取る能力を生かし、ここは確実に勝利を手にすると思ってみていました。しかしこういう時は、伏兵に足元を救われ思わぬ敗北を喫するのが関の山です。鶴賀学園の2年生妹尾佳織は、まだ麻雀を始めたばかりの初心者。強者が集まる県大会予選には場違いなはずだったのです。しかし鶴賀のキャプテン加治木ゆみは、ここを乗り切れば強豪とも互角に戦えると考えていました。実際佳織の打ち筋は、常識とはかけ離れ完全な素人その物。ありえない振込みをしたり完全に浮いていました。



 最初は馬鹿にしたまこでしたが、佳織の捨て牌を見て正確なコンピューターがウイルスに犯されるが如く、経験した事無い牌に悩まされました。更に思わぬ形で振りこみ役満を演出してしまいました。これでトップに立った鶴賀が次鋒戦を制し、奇跡的な一勝を手にした。これで勝負の行方が分からなくなったが、竜門渕には切り札天江衣がいる。昨年の大会でMVPに輝いた実力を持つ少女の容姿は、警備員が子供と間違えるほど幼かった。会場でばったり会った靖子からはお子様と馬鹿にされ、今宮女子の生徒が仮眠室で寝ていた和のペンギンを盗み、靖子に見つかって慌てて落としたのを返すのを「お使い」だと称すほど。そんな状況を咲と和は知らず、互いの絆を確かめるように手を繋ぎながら力を蓄えていた。



 そして中堅戦の時間になった。清澄はキャプテン久が登場。強気の優希が泣き出すのを受け止める包容力を持つ3年生は、流れを変えるべく背水の陣で挑む。その姿が画面に映ると美穂子が思わぬ反応をした。中学時代全国大会を争ったライバル「高杢久」ではないかと指摘した。風越にも入学せず3年間表舞台にも現れなかったが、その実力は決して侮れず危険だとチームメイトたちに警鐘を鳴らした。今回は素人でも麻雀は勝てるという典型例でした。ビギナーズラックがはまりやすいゲームなんだなって思いました。ただ役満を出すとは思わず、まこも麻雀を知らない人間とやらなかった経験が無い事を恨んでいました。空気高校が大会を盛り上げるのいいことですが、展開がちょっと速すぎませんか?