練習のし過ぎで声が枯れた唯に代役として、ふわふわ時間を作詞した澪がヴォーカルを担当することになった。交代して3日練習をし続けたが、当日になりやはり緊張から来る不安が払拭できない澪。最後の練習をしようと3人に呼びかけようとしたが、唯は焼きそばを振舞う担当。律はお化け屋敷の受付担当。紬はお化け屋敷のお化け担当。それぞれがクラスの出し物に参加しており、結局1人で練習をし始めた。その後唯は和とクラスメイト達が後押しで、担当から外れる事が出来、律と紬のクラスに向かってから部室へ移動した。すると澪が練習している様子を唯が、ドア越しに覗いていると後から律と紬も合流。人知れず努力する様子を理解した。



 こうして4人が集まりふあふあ時間を納得まで練習する事が出来た。しかし後から部室を訪れたさわ子が製作したコスチュームが、澪に再びステージに向かう気力を失わせてしまった。多くの人が集まる前では、とても着る事が出来ないと思い恥ずかしくなったからだ。すると楽器搬入の時間になり、澪が運ぶと不測の事態が起こると推測した律。別の仕事を指示して唯と紬に搬入を任せた。馬鹿力の紬の活躍で問題なく搬入が終わり、4人は部室に戻り出番までお茶を飲みながら待っていた。徐々に出番が近づくに連れて、澪は自信を失い律にヴォーカルを代わって欲しいと泣き付くが、ドラムとヴォーカルの両立は不可能。ついには声が枯れた唯が、ヴォーカルをやると言い出し自分のせいで迷惑を掛けていると更に落ち込んでしまった。



 そんな親友の様子を見た律は平常心を取り戻させようと、4人を紹介するMCの真似を始めた。「デンジャラスクイーン秋山澪!」と紹介した文言にキレられゲンコツを喰らったが、何とか平常心を取り戻させることが出来た。ようやくリラックスした雰囲気のまま体育館に移動して、ついに練習の成果を披露する瞬間がやって来た。気合を入れてステージに上がると、観客から衣装と澪に注目が集まり仕立て役のさわ子は、自分の行為を自画自賛した。しかし注目を集めれば集めるほど澪の緊張は再び高まって行った。心が折れそうになり不安な気持ちになったその時、仲間達が励ましの言葉を投げ掛けた。自分だけじゃないと知った澪は、意を決してふわふわ時間を熱唱した。曲が終わると観客から万雷の拍手を浴びた軽音部。ただ澪は緊張から解放されたこともあり気が緩み、コードに引っ掛かりパンツを見せる醜態を晒した。普通なら恥ずかしくて学校には顔を出せないはずだが、逆に澪のファンが増加しファンクラブまで設立される結果となった。



 季節はクリスマスの季節になった。小学生の頃唯と憂は、2人で協力してクリスマスツリーのてっぺんに星を付けようとした。バランスを崩し踏み台から落ちそうになる唯を心配して、不安げな様子の憂はほっと一息。「あたしいい子にしてなかったから、プレゼント来ないかも。どうかプレゼントがもらえますように。」ツリーにプレゼントが欲しいと願う唯。「大丈夫だよお姉ちゃん。サンタさん、ちゃんとプレゼントくれるよ。私は今年はホワイトクリスマスになりますようにってお祈りしたよ。」姉に対し貰えるはずだと告げ、優しさを垣間見せた憂。そんな気持ちを知り唯は、ホワイトクリスマスの意味を教えてもらい、喜ばせようと雪の代わりにクッションの中にある綿を使ってホワイトクリスマスを演出した。当然両親からはこっぴどく叱られたが、幼い頃から妹を喜ばせようとする姉の姿と姉を慕う妹の姿が、当たり前のように続いていた。(本当に仲良し姉妹だなって思います。2人の性格が対照的だから補って2人で1人って感じでしょうか?特に唯のずれているけど思いやりのある行動は、子供の頃から続いていたのだと理解しました。一方の憂は性格の良さがにじみ出ている感じがしてとてもいい女の子だと再認識しました。)



 「良いクリスマスになればいいね。」2人でクリスマスツリーを準備しながら、幼き日の事を思い出し希望を語る憂。後日登校する際、寒いにも拘らずマフラーをして来なかった。最初は乾していたマフラーが飛ばされたから仕方ないと我慢していたが、やはり季節風が強く寒風が2人に吹きかかった。すると寒そうにしている妹を見た唯。自分が着用しているマフラーを掛けてあげた。互いに暖かくなると今度は、憂が姉の手袋が片一方ない事に気付き、両手で左手を包み込み暖かくしてあげた。こうして普段から互いに助け合い仲良くしながら生活を送る姉妹の様子が垣間見えた。放課後部室に集まった唯達を前に「クリスマス会のちらしを作ったよ。」ちらしの出来を自慢しながら、クリスマス会開催を説明した律。「あのうその日家は駄目なの。家は何かしらの予定が詰まっているから。」予定した紬の自宅は、一ヶ月前から予定が詰まっており申し訳無さそうに無理だと断りを入れた。「律の家は、足の踏み場も無いぐらい汚いからな。」律の自宅は汚いから無理だと一刀両断した澪。逆に汚いと言われた律から、服が脱ぎ捨ての部屋を撮影した写真を見せられ写真を奪い取ろうと躍起になった。(律は怖いなあ。勝手に部屋の写真撮られたらシャレになりません。パンが2つでパンツーは寒かったですけど、ガチでヤバイと思った澪も必死で見てられなかっ。)



 開催場所が見つからず中止の可能性が高まるが「あたしの家大丈夫だよ。その日はお父さんもお母さんもいないんだ。2人とも旅行によく行くし、その日はドイツに行くんだって。」あっけらかんに両親がいないから大丈夫だとを説明する唯の自宅が、クリスマス会の会場に決まった。「そうだあれやろうぜ、クリスマス交換!」クリスマスといえばプレゼント交換。律の提案に唯と紬は嬉しさ爆発。「律小学校の時、お前ビックリ箱持って来たし。そんなの辞めろよ。」ビックリ箱にしてやられた澪は文句を言うと「ベタやなあ!」唯からのまさかツッコミが入ると、つっ込まれた律は面白く無さそうな表情を見せた。会場も決まりクリスマス会には、共通の友人ということで和も呼ぶ事になり万歳する唯。帰宅後クリスマス会について「あたしも手伝うから料理宜しくね。後一芸を披露するからね。」あっけらかんに憂に頼んだ。「任せて!あたしも一芸考えておくから。それとプレゼント用意しておかないと。」2つ返事でOKしてからプレゼントを用意しようと告げた。「あっあたしも準備しなきゃ。」憂の言葉でプレゼントが必要だと思い出し、翌日皆でプレゼントを買いに出かけた。(憂は本当に良く出来た優しい女の子だなあ。律と澪の口が悪いからちょっと誤解されてしまうかもしれないけど、憂は100人中100人いい娘だと思うはず。こういう女の子が少ないから稀少に思えるだけかも知れないけど。)