等価交換の原則のもと、物質を理解・分解再構築する錬金術。父ヴァン・ホーエンハイムが錬金術師であったこともあり、息子のエドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックの2人の男兄弟は、共に錬金術の初歩を独学で学び才能の片鱗を見せた。エドが10歳の時母トリシャ・エルリックが亡くなると、専門的に錬金術を教えた2人の師匠イズミ・カーティスの下で更なる錬金術の知識を学んだ。そして帰郷した2人は、最愛の母を蘇らせるために錬金術最大の禁忌を侵す覚悟をした。「人体練成」人間の身体を錬金術で再構築する儀式を行った2人。



 禁忌を犯したその結果は無残な形で失敗という現実を残しただけだった。2人は大きな代償を負ってしまう。エドは左足を。アルは身体全てを失ってしまった。「たった1人の弟なんだ!」全てを失ったエドは、自分の右腕を差し出しアルの魂を練成。巨大な機械鎧(オートメイル)に魂が定着した事により何とか復活を遂げた。母親を生き返らせることも出来ず、余りに大きい代償を背負い絶望のどん底に落ちた幼き兄弟。しかし失った物を取り戻すべく、2人の物語が始まる。



 アメストリス国の中心都市セントラル。大総統キング・ブラッドレイは、軍大佐ロイ・マスタング大佐を大総統室に呼び出した。「氷結の錬金術師が、セントラルに潜入している。ロイ・マスタング大佐、君にその捕獲を命じる。」潜入した氷結の錬金術師の捕獲を命じた。「ご命令と在らば。」忠誠を誓う軍人らしく、凛とした態度で命令を受けたロイ。「あそうそうあの少年もいる。存分に使ってやってくれたまえ。鋼の錬金術師エドワード・エルリックを。」ブラッドレイは、軍に協力する少年エドワード・エルリックも捕獲作戦に投入するよう命じた。「しょうがねえなあ。ちゃっちゃと終わらせようぜ。」人使い荒いと愚痴りながら、協力を受諾したエドと機械鎧の弟アルフォンス。月が照らす夜の大捜査線が始まった。(大佐格好良いですね。なんだかニール・ディランディつまりロックオンのように聞こえてしまうのは私だけ?エドとアルは群に協力する事が、現状の活動目的になってる感じがします。果たしてどうやって国家錬金術師を捕まえるのか?)



 「止まれ!止まらんと撃つぞ!」警備兵の忠告を無視し突っ込む氷の錬金術師アイザック・マククドゥーガル。腕の練成陣が光り氷結と沸騰2つの水の属性を利用し側面から警備兵を蹴散らした。「ひでえ事するなあ。」警備兵を打ち倒したアイザックの前に剣を投げつけたエド。「ふん大いなる事を成し遂げるには犠牲が必要だ。それこそ等価交換だ!」大事の前では、人を傷つけるのは小事だと決め付ける男。「そんなのが等価交換なんて言えるかよ。」傍若無人な振る舞いにエドの怒りが爆発した。練成陣なしで、新たな武器を作り出す思わぬ光景に虚を付かれる敵に対し、背後から弟のアルも加勢。2対1の状況で攻め立てた。それでも攻撃を受け止め逆襲に転じたアイザック。兵士を葬った水の錬金術をエドに仕掛けた。「何機械鎧だと?錬金陣を使わない、天才的錬金術の技。そうかお前が鋼の錬金術師エドワード・エルリックか!」右腕機械鎧には、人間が持つべき水分はない。アイザックは目の前にいる少年が、鋼の錬金術師だと理解した。(凄く掴みは分かりやすいです。エドがどういうキャラで、敵が錬金術を使う事も理解しました。ガチンコバトルアニメって感じで第1話において知らない人でも楽しめる内容だと思います。)



 しかしアイザックは、機械鎧の弟アルの方だと勘違い。「こんな小さな子供が、鋼の錬金術師とはなあ。」思わず拍子抜けしながら嘲笑した。「小さいって言うな!」自分がチビだと言われるのが大嫌いなエド。直ぐにキレる短気な性格もあり、錬金術で柵を作りアイザックを閉じ込め。強烈な一撃を食らわし、軍の拘束に協力した。事件も無事解決したと思い、せっかちなエドはこのまま退散する予定だった。その時拘束されたはずのアイザックは、水たまりを発見しにやりとしながら倒れこみ氷の刃を練成。手錠を外し再び逃走した。「甘く見たな鋼の。何者だという説明も聞かず君は出て行った。年長者の言う事は、ちゃんと聞くものだ。」詳細を聞かず己の力を過信したエドを咎めるロイ。改めて敵は何者なのか説明を始めた。「元国家錬金術師、氷結のアイザックと呼ばれた男だ。イシュバール殲滅戦時我らと共に活躍した。戦後国家錬金術師の資格を返上。反政府運動にも加担した男だ。奴の確保は最優先事項!場合によっては殺さなければならないだろう。我々は君の実績のみ期待している。」アイザックは元々軍に所属していた国家錬金術師。現在は政府をひっくり返そうとする反逆者。確保もしくは殺さなければならない重要人物。ロイはエドの錬金術師の実力を認め依頼していた。(マーク・ヒューズさんってもしかしてアリー・アル・サーシェスさんですか?何だかキャラ全然違うし、野原ひろしそのまんまじゃないですか。これもまた嬉しいですが、人当たりもよさそうで。ところがぎっちょんとか言ってくれたら面白かったのにアルが国家錬金術師と間違われるのはお約束ですか?)



 「君達どうせ宿決まってないんだろ?だったら家に来いよ!」硬派なロイに対して、フレンドリーで明るい性格のマース・ヒューズが兄弟の前にやって来た。妻と娘の写真を見せのろけながら自宅に来るよう勧めた。2人も言葉に従いヒューズ家にやって来たが、マークの娘からもアルがデカくエドは小さいと指差され激怒したエド。しかし手料理を目の前にして、素直で無邪気な年頃の少年の顔を見せた。同じ頃中央刑務所に潜入したアイザックは、同じ元国家錬金術師ゾルフ・J・キンブリーに協力を持ちかけた。「あはははは最近聞いた冗談では、一番面白いですよ。氷結の錬金術師と私が手を組むなど。」提案はキンブリーにとって冗談でしかなかった。「キンブリーブラッドレイを、腐った軍部を打倒するのだ。イシュヴァールでは見た筈だ。ブラッドレイが何をさせたか分かっているはず。だから高官どもの手に掛けたんだろう?」アイザックの目的は、大総統ブラッドレイ打倒。その為に同じ志を持つ筈のキンブリーに話を持ちかけた。「あははは誤解しないで下さい。私はあなたみたいに高尚な事は考えていません。あいつらを殺したのは、ただ殺したかったからに過ぎません。」殺したいから殺しただけ。残忍な性格を持つ紅蓮の錬金術師の言葉は、アイザックを失望させ1人でブラッドレイを倒すと決めた。(キンブリーはハレルヤさんじゃないですか。またOOから武力介入してますよ。しかも性格までハレルヤそっくりの残忍そのものの性格。彼が行動するはずですしどうなるか楽しみです。そしてマークは兄弟にとってよき理解者になりそう。国家錬金術師=軍の犬という考えがある中で、まだ未熟な年齢にも拘らずしょわされている責任が大きいと嘆いてます。妻のグレイシアも良い人だし、何かホームドラマみたいです。アルの身体戻ったら食べたいリストとかちょっと微笑ましくて、戦いの時とは異なるギャップを感じました。)



 エドとアルが身体を取り戻したい願望を話し合っていた頃、アイザックはセントラルのあちこちに練成陣を書き込みながら「後1つだ、後1つでブラッドレイは地獄に落ちる。」残り1つを書き込めば始末出来ると確信していた。翌朝アイザックが中央刑務所に潜入した情報が、ロイの耳に入り非常線が張られた。「アイザックを見つけ出せ。道路を封鎖しあらゆる場所を探せ。場合によっては射殺しても構わん。これは大総統令である。」大総統令の名の元にアイザック捜索を迅速で的確に各兵士に伝えた。しかしロイ自ら探索に乗り出した確保作戦をあざ笑うかのように、アイザックの練成で水蒸気爆発を起こした兵士の無残な姿がセントラルに発見された。「これは酷い。急ごう早く奴を捕まえないと。」これ以上の被害を増やすまいと意気込むエドとアル。その間にもアイザックは最後の練成陣を書いていた。「流石ですな、我輩の練成を交わすとは。アイザック殿!」こわもての顔に見栄えの良い筋肉の鎧。豪腕の錬金術師の名を持つ、アレックス・ルイ・アームストロングが立ちはだかった。「「くらえ!高圧の水は刃と化す。」水で刃を作り応戦するアイザック。「わが拳の前には無意味ですぞ。」ひるまず反撃するアレックス。2人の錬金術師の攻撃が爆発を起こし、捜索するエドとアルも状況を知り戦いの場に向かった。(軍の人たちは個性は揃いなんですね。アレックスさんはなかやまキン君タイプの筋肉系。おっさんの顔が飛んだ攻撃には笑いました。キャラクター1人1人が立っているから、区別しやすいし話もわかりやすい。やっぱりここでも掴みが大切だと再認識しました。)



 3対1の状況になり追い詰められたはずのアイザック。しかしここでも水の練成による攻撃が炸裂。エドは間一髪アルの鎧に守られて難を逃れたが、肝心の敵の姿を見失った。夜になりアイザックは中央司令部を見つめるビルの上に立っていた。「久し振りだな氷結の。残念だよかつての戦友と戦わなければならないとは。」現れたのはかつての同志ロイ。「私に友などいない。イシュヴァールにいたのは腐りきった連中だけだ。」ロイを戦友と認めなかったかつての戦友。そこに炎の錬金術師ロイの攻撃が放たれた。「所詮は炎!水には勝てん。」ここはアイザックが一枚上手だった。炎の攻撃を受け止め脱出。再び練成陣が書かれた路地に戻り、まだ残っている事を確認し安心した。「そこまでだ!こんな路地にいるなんておかしいと思ったぜ。」アイザックが戻ると推理し、再びエドとアルが姿を現した。「逃げる必要は無い!」不利な状況でも不敵に笑みを浮かべながら、アイザックの手が開いた時用意された街中の練成陣が反応した。「これは賢者の石だ!」身体を復活させる鍵賢者の石を持っていると考えたエド。しかし練成陣の狙いは、待機中の水分を氷にして壁を作ること。「軍の犬国家錬金術師よ!お前達は、国家が何をしようとするのか知っているのか?知れば私のやろうとしている事が分かるはずだ!」アイザックは、氷の壁を作り中央司令部のブラッドレイ抹殺をたくらみとその理由をエドとアルに尋ねた。「知らねえよ。おいあんた賢者の石持ってるんだろ?」エドにはアイザックのたくらみなど知るはずなく、逆に賢者の石を持っているのかと尋ねた。



 互いの話がかみ合わないまま、アイザックが作った氷の壁がセントラルを混乱に陥れる。アレックスの必死の応戦も方向を変えるだけで通用せず「少佐、俺とアルはあいつを追う。その間に練成陣を!」中央司令部が狙いだと知り、アレックスに指示を出し2人はアイザックの元に向かい、再び戦いの火蓋が切って落とされた。ただし氷が豊富に存在するエリアでは、アイザックに一日の長があり、素早い攻撃と水を熱湯に変える練成攻撃に苦戦を強いられた。そしてアルの頭が飛ばされ、鎧の中が空っぽだと知られてしまった。「そうかお前達禁忌を犯したな!錬金術師最大の禁忌人体練成を!」アイザックは2人が禁忌を犯したと突きつけた。突きつけれた事実は、過去の忌まわしい思い出。「貴様地獄に一歩足を踏み入れた!」怒りに燃えるエドの激しいパンチが飛び、敵をぶっ飛ばした。しかしここでもアイザックは一枚上手。「ふふふ人体の70%は何で出来ているか忘れたのか?」肉体が残るエドの左腕に攻撃を加え、傷付きながら2人の追撃をかわした。「私の炎を舐めるな!」流石のロイも氷の壁に阻まれ埒が開かない。思惑通りにターゲットに向かうアイザック。その前に宿敵として狙うブラッドレイが現れた。(リザさんもロイとコンビが似合います。溜め息を付いて熱い男に冷や水を浴びせる姿に笑いました。しかしアイザックの言っていることって、妙に当たっている気がするんですよね。エドとアルは今のうちは利用されている感じがして否めません。)



 「ブラッドレイ覚悟!」宿敵を目の前にして、アイザックは一気に殺そうと突っ込んだ。対するブラッドレイは一歩も動かず、敵が横を通り抜けたとき一瞬の速さで斬り捨て返り討ちにした。「残念でした!」協力を断ったキンブリーは、失敗に笑みを浮かべる。そして軍の協力により練成陣は破壊され事件は解決した。「いや君の手助けが出来るとは、子供に自慢できるな。」鋼の錬金術師に協力できて笑顔でエドに語るブラッドレイ。何もしていないと責任を感じるロイ対し、自分の手柄だと賞賛した。その影でアイザックの死を知った謎の女性ラストが、新たな行動の始まると仲間のグラトニーに告げた。賢者の石を望むエドとアルは、軍と協力しながら敵に対し戦いを続けている。今後2人を待つのは一体何なのか?(悪そうな17歳さんも登場して、いろいろな相関関係が分かってきました。これからどんな物語になるのか?年長者の言うことは聞くもんだ。マークさんのいう事に流石の大佐も何も言い返せず。アイザックにやられたエドもKYなアレックスの筋肉ショーに閉口。ギャグとシリアスのバランスがとてもよかったです。)