恋しき人~天門の先~第三十九話  眺める月は一つ ~追加あり | シンイ~信義に夢中

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このお話は、しんさんの『眺める月は一つ 第二十二話 届けたい想い』を読んでいるときに思いつきました
一部作品を引用させていただきました
元の作品は此方です



しんさんの了解済みです

では、どうぞー

疲れましたか?
ミノは縁側のいつもの場所で月を眺めるウンスに声をかけた

いいえ…
ウンスは月を眺めたまま答えるが心は此所には無い

如何なさいました
ミノはウンスの傍によると持っていた酒とつまみを置いた

熱でもおありですか?
久しぶりに遠出をしました故、疲れが出たのではありませんか?
ミノは昼間みかん狩りになど連れ出さなければ良かったと後悔した

えっ? あ~違うの
月がとっても、綺麗だったから…
振り向いたウンスの目元がうっすらと潤んでいる

恋しい人を思い出されていたのですね
ミノの言葉にウンスは涙を拭きながら頷いた

先生は何でもお見通しね
ウンスは、肩を竦めて言った

ちょっとね 思い出していたの 
ミノは母上には申し訳無いが父上との思い出話が聞けるかもしれぬと嬉しくなった

何を思い出しておられたのです 
ミノは優しい声で尋ねた

月がね

はい

とっても綺麗だったから、あの人も見てるかな~って…前にね

はい

あの人に教えてもらった漢字があるの

漢字ですか?

そう、『千里共一月』って言うの
知ってる?
字も簡単だし、その意味がね、気に入って覚えたの
ウンスはミノに笑いかける

遠く離れていても、共に見る月は同じ
どんな状況であろうと目指す方向は同じ…戦友や同志を表す言葉ですね
ミノは母上が気に入るような言葉なのか?と何処か腑に落ちないという風にウンスを見た

そうなんだけど…私ね
それを聞いた時、まるで恋文みたいだと思ったの
どこにいても、離れていても、あなたと同じ月を見て、あなたを想っていますって
我ながらいい解釈だと思わない?

成る程そうですね
今のあなた方そのものだと思います

ね?先生もそう思うでしょ?
それなのに、あの人ったら、そういう意味ではありませんって鼻で笑ったのよ
怒った口調であったが目は笑っている 

この月をね 
あの人も見てるかもって思ったら、嬉しくなってあの人の代わりに月に向かって話していたの 
 
どんな事ですか? 

ふふふっ …あのね寝太郎になっていないかとか
ご飯は、ちゃんと食べてるかって 
まるで、あの人の母親にでもなったみたいね 
でもね いくら話しかけても返事は無くて…当たり前なんだけど、ちょっと寂しくなっちゃって 

それなら私をその方だと思い話しかけて下さい 
きちんと返事を致します 

ありがとう 先生 
貼り付けられたような愛想笑いを見てミノは後悔した 

俺が父上の代わりなどなれる筈もないのに


一日の総走行距離399キロでした
疲れました
折角彦根まで行ったのに観光は無し(-_-;)
雨降ってたしね
また職場に戻らないといけなかったし、しかも残業
明日はプール当番なんですが雨降って欲しいなぁ~でも今年でプール当番も最後だし複雑

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