大阪市立東洋陶磁美術館。
行ってきました。
3年前の虎姫一座大阪公演の折、立ち寄った美術館です。
ここで、3月26日(日)まで特別展「台北 國立故宮博物院―北宋汝窯青磁水仙盆」が開催されているとの情報に接したのが今月初め。
あの青磁無紋水仙盆が日本にやってくる!
「人類史上最高のやきもの」と称賛される青磁無紋水仙盆が!!
もう、矢も楯もたまりません。
東京で3年前やはり「台北 國立故宮博物院」展が開催されたけど、青磁無紋水仙盆は来なかった。
こりゃあ台北にまでゆかなくっちゃ観られぬのか。
と、悔しくおもっていたのが・・・
な、なんと、大阪で観られるのだ。
新幹線に飛び乗りました。
関ヶ原は雪の中。
新大阪から地下鉄で淀屋橋へ。
車内の吊広告に胸がワクワクします。
地上に出ると、「北浜の風雲児」岩本栄之助の寄贈、辰野金吾設計による煉瓦造りの大阪市中央公会堂は相変わらず美しい姿で中之島に建っていました。
その前にある大阪市立東洋陶磁美術館。
入館し、直ちに2階の会場へ。
ありましたよ。
青磁無紋水仙盆が。
夢にまで見た青磁の最高峰が。
雨過天晴。
雨過ギテ天晴レルか。
雨後の雲間から覗く青空。
その青空を追い求めた皇帝と陶工たち。
彼らの情熱と熟練と研鑽によって結実した美の極致。
それが汝窯の青磁無紋水仙盆だ。
四足の付いた楕円形の青磁の盆。
端正な造形に破綻はない。
完璧なフォルム。
そして、貫入のない、どこまでも澄み切った淡い青。
滑らかな磁肌。
エロチックですらある。
心臓の鼓動が早まるのがわかる。
ただひたすら見つめる。
この青、この姿。
もう二度と会うことはないだろう青磁無紋水仙盆。
しっかと瞼の裏に焼き付けたぜ。
そんなワケで、みなさま。
ご興味がおありでしたら大阪市立東洋陶磁美術館へ足をお運びになってはいかがでしょう。
そして、身の震えるような究極の美を体験してみませんか。